ハマニガナ(キク科) 海岸砂地にはえる多年草,地下茎は長く地中をはって葉だけが地上に出て10cmくらいの間隔をあけて1列に並ぶ,葉は厚手で掌状に分裂葉腋から約10cmの花茎を出して頭状花を開く,日本名の浜苦菜は苦味のある白い汁を含み浜にあるからところからきている。 花は黄色で6〜9月頃開花し長い柄をもち直接砂の中からでる。 花径は約3cmくらい。 |
ハマヒルガオ 道端のヒルガオに似た花をつけ,浜に生えるので、この名前がついた。白く強い地下茎は長く砂の中をはう。茎は砂の上を長くのび,ツル状に巻きついてのぼる。 葉は長さ2〜5pで光沢があって厚い。葉のわきから長い花柄を出し、その先に経4〜5pの淡紫色の花を5〜6月頃に開花。 |
ハマゴウ群落
海岸の砂浜に多く自生する落葉小低木。茎が砂地を這って広がり、ところどころに根を出す。夏、枝先に淡紫色の花をつけ、秋、果実が黒褐色に熟す葉を破ったり、果実を潰すと、独特の強い芳香がする。浜に這う「ハマハウ」が転じてハマゴウになったと言う説がある。クマツヅラ科 ハマゴウ群落は砂丘の一番後方で,砂の移動が少なく,立地が安定している新クロマツ植林に接する付近に生育している。 優占種のハマゴウ(クマツヅラ科)は,茎は砂上を長くほふくし枝は斜めに立って10〜50pになる。砂の移動が激しい不安定な砂丘では,直根を地中深く延ばして生育するなど根茎がよく発達していて砂の安定に役立っている。 淡紫色の花が,夏から秋にかけて砂丘を飾る ハマゴウ群落内に生育する植物は,他の砂丘群落に比べてその種数は少ない。 しかし,クロマツ植林の縁や,ラッキョウ畑の岸に近いところでは,チガヤ,メヒシバなどの路傍雑草の仲間が生じる。又,被度は低いがコマツヨイグサ,ケカモノハシなども出現することがある。 |
ケカモノハシは海浜の砂地に生える多年草で,茎は長く地中を這いながら茎を立てて繁殖し,高さ30〜70pになる。 年々砂を堆積して株元に小砂丘を形成していく。花穂は円柱形に見えるが,じつは扁平な軸が二本合わさって出来ている。 その形がクチバシ状であることから「カモのはし」という。本種は花穂や葉に白毛が多く,それが和名ケカモノハシの出所。 |
ハマエンドウ(マメ科) 葉は 3 〜 6 対の楕円形の小葉を持つ羽状複葉で,托葉があります。葉のわきから長い総状花序を出して蝶形花を付けます。花は赤紫色から青紫色に変化する。 花期は春から夏 |
ハマボウフウ 地下深く直根を伸ばし堆砂地に単生する。食用として珍重されるため、採取対象となりやすくきわめて希少。葉は厚く複葉で放射状に広がり、小さな白い花をたくさんつける。 |
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ビロードテンツキ 地下茎をもたないが、実生が容易に生育するためもっとも広く分布し、たいていの植物群落のなかに生育する。風の吹き抜ける「砂丘の谷」には、まばらに純群落をつくる。根は針金状で長く、水分を確保しやすい。葉はビロード状の微毛が密生して、水分の蒸散を防いでいる。 |
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コマツヨイグサ(アカバナ科) |
明治末期に帰化した植物で,花弁は小さく,葉の縁が波状になっているなど,他の待宵草の仲間とはだいぶ異なっている。 花期:夏 |
コウボウムギ(カヤツリグサ科) コウボウムギ群落 コウボウムギ群落はたえず砂が移動している不安定な砂丘に,パイオニアとして侵入してくる植物群落の一つで,コウボウムギを優占種とする群落である コウボウムギは砂丘に生える大型のスゲの仲間で,根茎が地中を長く伸びて所々に地上茎を出しつつ繁茂する。 葉の長さは20〜30pで,少しカールした葉の縁には棘状の歯をもち,丈夫でちぎれにくい。砂の堆積で小砂丘が作られ、やがてハマヒルガオ,ハマニガナ等が侵入して群落を作るようになる。 |
コウボウムギ(カヤツリグサ科)
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オニシバ群落
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砂丘の砂のよく移動不安定な場所に先駆的に侵入して群落を作る。砂の移動に対応するため,地中深く地下茎を伸ばし,砂が風によって吹き飛ばされるのを防いでいる。オニシバは東浜の一部で波打ち際近くまで侵入している所がある。このような所では根茎を地下50〜80p付近まで地中に張り巡らしている。 オニシバ群落内にはしばしばハマニガナが点在する。 |