カルロス・ゴーン 変装して保釈
裏でコソコソと巨額の報酬を受け取っていただの、会社の金をやたら私的に使いこんでいただの、破廉恥な罪で逮捕されていた日産自動車の元会長カルロス・ゴーンが保釈された。
このような巨額な経済犯罪で、罪状を認めていない者が、こんなに早々に保釈されるのは異例中の異例だが、やたら世間の目を気にするようになった最近の司法界の腐りきった体質を考えると、それほど違和感は無い。裁判官ってのは、もっと毅然としてもらいたいのだが、海外からの批判とかばかり気にして、外人に対しては対応が甘い。
カルロス・ゴーンが自分で主張しているように、本当に無罪なのであれば、保釈しても良いけど、今回の保釈劇を見ると、やつは明らかにクロだ。
なぜなら、カルロス・ゴーンはコソコソと変装して出てきたからだ。
カルロス・ゴーンの保釈が決まってから、東京拘置所では大勢の報道陣が待ち構えていた。
そこへ保釈手続きを担当していた弁護士らが黒塗りのワゴン車を拘置所の正面玄関前に停め、建物内に入った。
一方、それとは別に、塗装会社の社名が書かれ塗装道具が積まれたスズキ製の軽ワゴン車もやってきて、玄関横に停まった。中からは作業員などが降りてきたが、そのうちの1人は、オレンジ色の反射テープのついた作業服を着て青い作業帽子にマスクをしていた。
弁護士らは、しばらくしてから布団やキャリーケースなどの荷物を持って外に出てきて、ワゴン車に積み込み始めた。
一方、その直後に、今度は10人ほどの拘置所職員が出てきた。彼らに囲まれるようにして出てきた男は、さきほど軽ワゴン車から降りて中に入った男と同じオレンジ色の反射テープのついた作業服を着て青い作業帽子にマスクをしていた。さきほどの作業員が出てきたと思わせようとしたのだ。
彼らは黒塗りワゴン車の前を素通りし、横に停めてあったスズキ製の軽ワゴン車に乗り込んだ。すぐに軽ワゴン車は静かに走り出したが、黒塗りワゴン車は停車したままで、弁護士も玄関付近に残っていた。
あたかもカルロス・ゴーンはまだ出てきていないって風を装っていた。
ここまでは、取り囲んでいた報道陣も完全に騙されていた。出てきたのは作業員であり、カルロス・ゴーンはまだ出てきていないと信じていた。
ところが、一部の報道陣が、軽ワゴン車の後部座席に座った男の帽子とマスクの間の特徴的な太い眉毛と鋭い目つきを見て、「まさか、あれはカルロス・ゴーンじゃないのか?」と気づき、一気に大騒ぎになった。眉毛を剃らなかったのが敗因だ。
軽ワゴン車は報道陣の追跡をまくように逃走したが、最終的には見つかってしまい、追跡された。彼らが向かったのは弁護士事務所で、到着したカルロス・ゴーンは作業服から濃いグレーのコートに着替えて車から出てきた。
この愉快な変装劇を考え、作業服や逃走用の軽ワゴン車を用意したのは弁護士らしい。
コートや毛布を被って顔を隠して出てくるってのは常套手段だが、変装して保釈されるなんてのは前代未聞だ。しかも、これだけ有名な超大物経済人だ。おまけに日産自動車の元トップの逃走用の車がスズキの軽ワゴン車だったってのも笑える。
とっても面白く大いに楽しませてもらった逃走劇だが、そもそも、こんな変装をして報道陣の目を誤魔化して逃走しようとしたって事は、自分でクロだと言ってるのと等しい。
私は、てっきり堂々とした態度で、手を振りながら出てきて、声高に無罪を主張するものとばかり思っていた。それがコソコソと作業員の格好をして出てくるなんて、もう完全に「犯人は私ですぅ」って言ってるのに等しいじゃないか。
(2019.3.8)
〜おしまい〜
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