トランプ大統領の弾劾訴追

〜 どこの国も民主党は情けないぞ 〜



アメリカの下院議会がトランプ大統領に対する弾劾調査の手続きを定めた決議案を可決した

トランプ大統領はアホだ。口八丁の不動産屋なので金儲けは上手いかもしれないが、頭の中は空っぽだ。3分先の事も考えられない行き当たりばったりのアホだ。何の思想も長期的方針も無い。ものすごいアホだ。
そんな事は世界中の人が分かっている。こんなアホを大統領に選んだアメリカ国民のバカさ加減には呆れかえる
イギリスのEU脱退を強引に進める保守党の勝利も驚愕だが、アメリカ大統領にトランプを選んだアメリカ国民の投票行動にも唖然として開いた口がふさがらなかった。どちらかと言えば、イギリス国民のバカさ加減にも呆れるが、アメリカ人の愚かさはそれをはるかに上回るものだ。イギリス国民の半分がEU離脱を望む心情は理解できない事もないが、トランプを大統領に選ぶアメリカ国民の愚かさは同情の余地はない。

だが、しかし、だからと言って、今回の民主党による弾劾手続きは余りにも愚かで幼稚な行動だ
今回の弾劾の理由は、ウクライナ疑惑をめぐる権力の乱用と議会への妨害だ権力の乱用とは、トランプ大統領が自らの政治的利益のためにウクライナに圧力をかけたというもので、議会への妨害とは、議会による調査を妨害したというものだ。
しかし、これくらいの理由で弾劾するのは無理がある
アメリカにおいて、大統領を弾劾裁判で裁くというのは、最終手段だ。単純に下院の多数かつ上院の3分の2が賛成すれば大統領を辞めさせる事ができる、なんていう単純なものではない。なぜなら、曲がりなりにも大統領はアメリカ国民が選挙で選んだ者であり、それを勝手に議会が簡単に辞めさせる事ができるとしたら、国民の意思を無視する事になるからだ。安易な党利党略でやっていい事ではない。
これまでアメリカで弾劾訴追された大統領は、1860年代のジョンソン大統領、1990年代のクリントン大統領に次いで史上3人目だが、クリントン大統領だって、研修生と不倫しただけであり、弾劾訴追されるような悪い事をした訳ではない。あれがフランスのような大人の国だったら、誰も何も気にもしないだろう。完全にプライベートな問題だからだ。
クリントンの時も呆れかえったが、今回のトランプに対する弾劾も呆れかえる。完全に民主党による党利党略の行動だ。

今回、下院では民主党が過半数を握るから、当然のように可決されたが、共和党からは誰も賛成しなかったのに対し、民主党からは造反者が2人出ている。民主党にも良識ある議員がごく僅かだが存在するようだ。
また、上院は共和党が過半数を占めているから、上院が賛成する事はあり得ない
そんな事は民主党も分かっている。分かっているのに、なんで弾劾手続きを進めようとするのかと言えば、単に選挙対策だ。来年は再び大統領選挙があるので、民主党は少しでも大統領選挙を有利に進めようとしてトランプに対する弾劾手続きを進めているのだ。

このような民主党の行動には、反トランプのアメリカ国民からも「時間と金の無駄遣いだ」という批判が出ている。当然だ。共和党からも賛成者が出てくるような重大な犯罪を犯したのならともかく、共和党議員が絶対に賛成するはずのないような下らない理由で、絶対に成立するはずのない弾劾手続きを党利党略で進めるのは、完全に時間と金の無駄遣いだ

世論調査の結果も、弾劾を支持する者と反対する者は、ちょうど半々で、トランプを大統領に選んだ時の投票行動と全く同じだ。国民の半分はトランプを支持し、半分は反感を持っている。反トランプ派は弾劾を支持し、トランプ派は弾劾に反対だ。トランプ大統領に対する好き嫌いだけで判断しているのだ。
しつこいようだが、弾劾なんてものは軽々しく行うものではなく、党派を超えて多くの議員が賛成するような重要な犯罪を犯した場合に進めるものだ。好き嫌いだけで分かれるような軽々しい問題ではない。
民主党は選挙対策で弾劾手続きを進めているが、このような嫌がらせの弾劾により、むしろトランプの支持者が強固になることすら考えられる。

なぜアメリカの民主党が、このような愚かな行動に出ているかと言えば、次の大統領選挙が来年に迫ってきているのに、民主党にはロクな大統領候補がいないからだ。今のところ有力とされている候補者は、みんなトランプより年上のじいさんばかりだ。前回のクリントンのような可能性を秘めた対抗馬はいない。いつ死ぬか分からないようなじいさんばかりだ。いくらトランプがアホだって事が世間に知れ渡っていても、民主党の候補者にロクなのがいなけりゃ、トランプの再選を阻止する事はできない。なので、苦し紛れの行動だ。
しかし、そんな姑息な選挙対策をしたってトランプに勝てないのは明らかだ。もっと幅広く国民が希望を抱けるような候補者を立てるという王道でいくべきだ。

今回の民主党の軽率な行動を見ていると、まさに日本の民主党と同じだ。日本の民主党も、何の根拠も無く、また成立の見込みもゼロなのに、平気で内閣不信任案を出したりする完全に選挙対策の幼稚な行動だ。先日閉会した国会でも、終盤に内閣不信任案を出そうという動きがあったが、政府から「そんなものを出したら解散総選挙するぞ」と脅され、すごすごと出すのを諦めた。
本当に情けない日本の民主党だが、アメリカの民主党も似たようなものだ。本当に情けない。「民主党」と名のつく政党は、こんなんばっかりなのか?

(2019.12.25)



〜おしまい〜





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