コロナウイルス感染拡大の中での就職活動

〜 これを機会に就職活動を正常化しよう 〜



新型コロナウイルスの感染拡大により、大学生就職活動が大きな影響を受けている
本来なら、来年の春、大学を卒業して就職する今年の大学4年生の就職活動は、売り手市場で、学生には有利な状況だった。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大で状況が一変した

企業の説明会の延期や中止が相次ぎ、対面での接触は非常に難しくなっている。
突然、面接がオンライン化したからと言って、みんながすぐに対応できる訳ではない。オンライン面接に対応した新たなスキルを身につけなくてはならない。て言うか、オンラインで面接したって人物が分かるとも思えないが。 また、企業説明会が中止になったことで、学生としては企業側との接点が少なくなっており、そもそも志望企業をどう選ぶのかも問題だ
企業側としても、どうやって学生を選べばいいのか手探りで苦しい状況だが、はっきり言って、企業側としては採用数を絞るとか、誰でもいいから頭数さえ揃えばいいとか、それなりに対応は取れる。しかし、学生は一生の運命がかかった死活問題だ

実は、学生がみんな困っているかと言えば、そうでもなく、新型コロナウイルスの感染拡大の影響をあまり受けないまま既に内定を得ている学生も多い
政府が決めた採用ルールでは、企業説明会などの開始は3月からだが、最近は実質的な説明会や選考が前倒しで行われる早期化傾向が著しく、3年生の夏休みから実質上の選考を兼ねたインターンシップや職場体験などがまかり通っており、その参加者を対象に本採用とは別のルートでの早期選考が行われている。そういう学生には既に内定が出ているのだ。

一方、政府のルールでの企業説明会は、解禁直前の2月から新型コロナウイルスの影響が出てきたため、企業説明会は中止になり、オンラインで対象者を絞るケースが多くなってきた。つまり、正直に期日を守っていた企業や学生がモロに悪影響を被っているのだ
また大学側も、例年なら学生の悩みに対面で相談に乗ったり指導していたが、緊急事態宣言が出される中、感染拡大防止のため学生の大学構内への立ち入りが禁止になったため、そういう指導ができなくなっている。

しかし、そもそも今の就職活動は時期が早すぎる。これを改善すれば済むことだ。
私が就職した時は、企業説明会の解禁は10月で、入社試験は11月だった。今より、ちょうど半年遅れだが、それで何の問題も無かった。
もちろん当時も11月の正式な就職試験の前には内定はもらっていたが、それでも10月に入っての事だ。世の中が全てそうだったから、とても平和だった
みんな大学4年の前期までは普通に授業を受けて勉強し、夏休みが終わったら就職活動を始め、11月にはカタが付いていた。インターンシップなんて姑息なシステムも無く、就職活動なんてあっという間に終わった。とてもとても平和で、それで誰も困らなかった
なんで今みたいになったかと言うと、一部の姑息な企業が少しでも早めに学生を確保しようとズルをしたため、他の企業もどんどん追随して早め早めになっていった結果だ。

大学3年生の時から就職活動をするなんて異常なことだ就職活動は一斉に大学4年の後期からにするべきではないのか。企業の採用担当者だって、採用活動が2ヵ月くらいで終わって楽なはずだ。
この際、企業は採用活動を一斉に中止し、今、内定を出している学生の内定も全て取り消し、秋になって一斉に採用活動を始めれば公平になる。

(2020.4.23)



〜おしまい〜





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