レジ袋の有料化

〜 愚かな政策 〜



本日7月1日からレジ袋有料化された
その目的は、新たなる税金を国民から巻き上げようとする隠れ消費増税だとする意見もあるが、そうではない。これは、あくまでも偉大なるレジ袋を絶滅させようという、人類史上まれに見る世紀の愚策だ
偉大なるレジ袋は人類の三大発明の1つだ。

(石材店)「あとの2つは何ですか?」
(幹事長)「文字の発明と通貨の発明だ」
(石材店)「レジ袋はそれに匹敵するんですかっ!?」

     (注)三大発明を火薬、羅針盤、活版印刷術とする俗説もある。

なぜレジ袋が偉大かと言うと、素晴らしく再利用できるからだ。
レジ袋は丈夫で水漏れしないし、持ち手があって縛ることができるという優れた特徴がある。そのため、あらゆる場面で再利用が可能だ。
私は生活のあらゆる場面でレジ袋を最大限再利用している。我が家の各部屋のゴミ箱には、全てレジ袋が入れられている。そうする事により、鼻をかんだティッシュとかミカンの皮とかを入れてもゴミ箱が汚れず、そのまま捨てられるからだ。これは我が家に限らず、日本国民の99.7%が行っている行為だ。
また登山用具をリュックに入れる時などは、雨で濡れるのを防ぐため、全ての用具をレジ袋に入れてからリュックに詰める。またマラソン大会に出る時は、ランニングシューズをレジ袋に入れてからバッグに入れる。
私は犬を飼っていないが、犬の散歩をさせる時の糞の処理にも、ほぼ全ての愛犬家がレジ袋を使っている。
これほど素晴らしく再利用できる物を私は他に知らない。このように素晴らしく再利用できるレジ袋は、まさにリサイクルの王様だ。
そのリサイクルの王様を撲滅しようというエセ環境派の謀略レジ袋の有料化だ。

今回の世紀の愚策の目的は、海洋プラスチックゴミの削減だ。
多くの国民はエセ環境派に騙されて、レジ袋削減がプラスチックごみの削減につながると勘違いしている
しかし、これは大間違いだ。なぜなら、レジ袋が無くなると、別途ごみ袋を買わなくてはならなくなるからだ。上にも書いたように、ほぼ全ての国民がレジ袋をゴミ袋としてリサイクル活用している。なので、レジ袋が無くなれば別途ゴミ袋を買わざるを得ないのだ。
だからレジ袋を有料化したところで、プラスチック袋が減る訳ではなく、プラスチックゴミが減るわけではない。消費者にとっても、ホームセンターなんかでレジ袋と同じようなビニール袋を買うと、1枚数円する。それなら、有料化になってもスーパーでそのままレジ袋を買った方が便利で安い。

そもそも、なぜか悪の根源のようにやり玉に挙げられているレジ袋だが、レジ袋はプラスチックごみの中で僅か2%ほどに過ぎないペットボトルなんてレジ袋の数倍あるが、ペットボトル禁止の動きは全く見られない。私が学生だった頃は、飲料はすべてガラス瓶に入っていたので、それに戻せばペットボトルなんて不要だが、なぜか禁止の動きは無い。
今、問題になっている海洋ゴミの内訳を見ても、圧倒的に多いのは漁網やロープや発泡スチロールゴミで、ポリ袋は1%にも満たない。なぜなら、海で使って、そのままゴミとなって漂流する漁業機材と違って、レジ袋の大半は家庭で再利用されてゴミとして出されて燃やされるから、海にまで流れ出るものは少数だからだ。

また、今回の有料化には不思議な規定がある。有料化の対象外となるレジ袋がいくつかあるのだ。
このうち「海洋生分解性プラスチックの配合率が100%のもの」というのは分かる。海に流れ出ても分解されるから海洋生物への悪影響は軽減される。
しかし「バイオマス素材の配合率が25%以上のもの」というのは何なんだ?バイオマスプラスチックは混同されがちだが、生分解性プラスチックとは全く別物で、燃やされない限り、通常のプラスチックと同じく永遠に環境に負荷を与え続ける。つまり、普通のプラスチックごみと何の変わりもない
こんなものが対象外になったのは、実は「地球温暖化対策に寄与する」という理由からだ。つまり、レジ袋削減の本来の目的とは全く異なる理由でドサクサに紛れて潜り込まされた規定だ。おそらくはバイオマスプラスチック製造業者の利権が渦巻いているのだろう。
もちろん、レジ袋を削減したって、地球温暖化対策には何の効果も無い。なぜなら、プラスチックの原料は、石油はガソリンや重油といった燃料を取り出したときに残るナフサなんだけど、燃料の消費量が減らなければ作られるナフサは減らないため、ナフサを原料としてプラスチック製品を作ろうが、あるいはナフサをそのまま燃やして排出しようが、環境中に排出されるCO2の量は変わらない。

このように嘘で塗り固められたレジ袋有料化キャンペーンだが、ここへ来て、レジ袋有料化に対する強烈な伏兵が出てきた。新型コロナウイルスによるプラスチック製品の需要拡大だ。
多くの国民が新型コロナウイルスを非常に恐ろしいもののように勘違いしているが、決してエボラ出血熱のように極めて致死率の高いウイルスでもなければ、風疹のような感染力の強いウイルスでもない。
多くの国民がヒステリックに踊らされているのは、視聴率さえ稼げればいい下品なマスコミがキチガイみたいに煽り立てるのと、新型コロナウイルスの新規患者数をゼロにしようなんていう狂信的な妄想に取り憑かれた医療関係者の独善のせいだ。
そして、新型コロナウイルスを封じ込めようとして、プラスチック製品の需要が爆発的に増えているのだ。

スーパーでは野菜類の裸売りが減り、トレイに載せてプラスチックフィルムで覆ったり、プラスチックの袋に入れたりした商品が多くなった。パン屋でもほとんどの商品をプラスチックで覆っている。
これは日本だけでなく、偉そうに環境先進国だと威張っていた欧米諸国も同じだ。欧米では日本に先立ってレジ袋の有料化なんかが始まっていたが、「買い物袋の使い回しが新型コロナウイルスの感染リスクを高めてしまう」などとして、レジ袋の無料化が再び広がっている。
巣ごもり需要の高まりで、テイクアウトやデリバリー商品が増えているが、それらの多くはプラスチック容器で包装されている。また、一時期もてはやされた、カフェなんかで自分のマグカップを店に持ち込むような行為も、あちこちで禁止され始めた。
さらに、新型コロナウイルス対策では、医療関係者が使っている機材は全て使い捨てになっていて、再利用は絶対に禁止されている。また、フェースシールドや透明なついたて、間仕切りなど、様々なプラスチック製品が爆発的に売れている。これらにより、莫大なプラスチックゴミがあふれ出すだろう。

私は新型コロナウイルスに対するバカ騒ぎに対しても、レジ袋有料化に対しても、どちらも反対だが、そういう下らない連中同士のせめぎ合いを見ていると、健全な人間社会の発展について、憂鬱になってくる。

(2020.7.1)



〜おしまい〜





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