アメリカ連邦最高裁判所の判事に再び保守派が就任か

〜 おかしな風潮に終止符を! 〜



アメリカ連邦最高裁判所の新しい判事に、保守派のエイミー・コニー・バレット氏が選ばれる可能性が高まった

(石材店)「幹事長はこの話題が好きですねえ」
(幹事長)「ワクワクするな」


アメリカの連邦最高裁判所の新しい判事の指名は2年ぶりだ。連邦最高裁判所の判事の指名は大統領が行い、議会が承認するという手続きであり、前回もトランプ大統領が指名した保守派のブレッド・カバノー氏が上院で多数派を占める共和党の承認により選ばれた
アメリカの最高裁判事は終身制で、今回の指名はリベラル派の判事が癌で死去したことによるものだ。
今回、トランプ大統領が新しく指名したのは、保守派の女性判事で、現在も上院は共和党が53議席で多数を占めており、少しは造反議員も出てくるだろうけど、おそらくは上院で過半数の賛成を得て承認されるだろう。
前回のカバノー氏の時も、反対の声が巻き起こり、民主党はキャンキャン吠えまくったが、結局、連邦議会上院で承認された。

アメリカの連邦最高裁判所の判事は9人で、前回のカバノー氏が選ばれるまでは保守派が4人、リベラル派が4人、中間的立場の人が1人だった。中間的立場の人は、もともと保守派なんだけど、同性愛なんかの社会問題に関してはリベラルな見解を持ち、swing voter(意見が割れた時、決め手の1票を握る人)として知られていた。前回は、その中間的な立場の判事が退職したため新しい判事が選ばれたもので、保守派が選ばれたことにより、最高裁判所の判断が保守的なものになった
たった1人の差とは言え、意見が割れた時には多数決で決められるため、多数派を占めることは非常に大きい意味を持つ。
それでも、僅か1票差だと、案件によっては保守派の判事の中からリベラル派の意見に同調する人が出てくる可能性もあるので、今回の指名により保守派が6対3で圧倒的多数派になると、盤石な体制となり、その意義は大きい

リベラル派の判事の後任に保守派を指名したことに対して批判が巻き起こっており、マスコミもバカ騒ぎしているが、批判しているのはリベラル派なので相手にする必要は無い。
また、保守派対リベラル派が6対3になってバランスが偏ると批判しているのもリベラル派なので、全く相手にする必要は無い。
アメリカのマスコミがバカ騒ぎしているのは分かるとして、日本のマスコミまでが今回はバカ騒ぎしてるのは明らかにおかしい。
日本のマスコミも、世界中のマスコミと同様にトランプが大嫌いなので、トランプを批判する話題があれば何でもかんでも飛びついて、バカみたいに一緒になって騒いでいるだけだ。
マスコミは徹底的に頭が悪いので、事の本質なんて全く分からず、ワイドショーで騒いでいるだけだ。

今回、アメリカのリベラル派が大声でわめいているのは、バレット氏が人工中絶に反対している事が最大の理由だ。これは私も同感だ。人工中絶はやむを得ない場合も多く、それを一律に禁止するってのは女性の人権を踏みにじるケースが多い。なので人工中絶に反対する厳格なキリスト教徒やイスラム教徒は大嫌いだ。
バレット氏には2人の養子を含めて7人の子供がおり、また一番下の子供はダウン症であり、そういう経歴からして人工中絶に反対しているのだろう。
また彼女は銃規制にも反対している。私はこれにも賛同できない。銃なんて世界中から無くしてしまいたい私としては、銃を自由に保有できるアメリカ社会は容認できない。

そうは言っても、人工中絶にしても銃規制にしても、あくまでもアメリカ国内の話であり、日本が内政干渉する話ではない。いくらアメリカで人工中絶が禁止になろうが、銃規制が野放しになろうが、日本の制度が影響を受けて変わるとは思えない。日本で人工中絶が禁止されるような事態は想定できないし、銃の保有が認められるようになる可能性もゼロだ。
それより大きな問題なのは、同性愛問題や死刑問題だ破廉恥なリベラル派は同性愛を認めさせ、同姓での結婚なんていうキチガイ沙汰を推進してきたし、死刑反対だなんて倫理のかけらも無いような偽善的な流れを作ってきた。そして、こういう問題は日本にも何かと影響してくるから他人事では済まされない。なんとしてもアメリカでの同性愛推進とか死刑廃止は食い止めなければならない。

なので、人工中絶とか銃規制に対する保守派の態度は許せないんだけど、現実問題として同性愛とか死刑の問題を考えると、保守派の判事が好ましい
近年、アメリカの最高裁判所は同性愛に好意的なスタンスが目立っていたが、それが正常化され、おかしな風潮に歯止めがかかるのなら、人工中絶や銃規制の問題は目をつぶってもいい。今後のアメリカの連邦最高裁判所の判断が正常化すれば、死刑に対して批判的な風潮にも歯止めがかかるだろう。
いくらトランプ大統領がやりきれないくらいアホだとしても、中国に厳しい態度を取っているというだけで、日本にとっては大いに存在価値はあるのと同じ理屈だ
いくらアホなトランプであっても、中国を甘やかし続けた国際的な犯罪者のオバマより5億倍くらいマシだ。トランプの事は誰もが大嫌いだろうけど、もっともっと大嫌いな中国に対して厳しく対応しているだけでも合格点だ。

大統領選が間近に迫っているので、民主党は大統領選での勝者が新しい判事を指名すべきだと都合の良い意見を喚いているが、トランプ大統領としては急ぐ必要がある
まずは、保守派の判事を指名することにより、支持基盤である保守層の支持固めを行い、選挙を有利に運ぼうとしていることだ。
そして、もっと切実な問題として、大統領選挙で負けた場合、幅広く導入される郵便投票の不正を裁判所に訴える考えを示していることだ。「選挙結果は連邦最高裁で争われることになる」と発言しており、そのため選挙前に最高裁の判事を保守派で固めたいのだ。
2000年の大統領選挙では、共和党のジョージ・ブッシュと民主党のアル・ゴアとの戦いが選挙で決着がつかず、最高裁まで争われたことがあるくらいだから、非現実的な話ではない。

もちろん、民主党は猛反発している。マスコミも同調して大批判の合唱だ。
しかし、アメリカのマスコミも日本のマスコミも同罪だが、彼らの報道を見ていると、ほとんど全てのアメリカ国民が反対しているのに、それを振り切ってトランプが傍若無人な振る舞いをしているように勘違いしてしまうが、トランプ大統領を選んだのはアメリカ国民であり、また上院において共和党が多数派を占めているのも民主的な選挙の結果だ。いくらマスコミが独善的に批判しようとも、国民の大多数がトランプに反対している訳ではない

そもそも、非常に重要な問題として、最高裁判事の終身制度の是非を考えなければならない
どこの国を見ても、どんな役職であれ、終身制なんて国王とか独裁者とかボクシング協会理事長くらいしかおらず、終身制は本来的に民主主義とは相容れない腐りきった制度だ
今回指名されたバレット氏はまだ48歳で、史上最年少での最高裁判事就任となる。死去した前任の判事は87歳だったから、仮にバレット氏が同じ歳まで生きたとしたら、これから40年間も判事で居続けることになる。
いくらなんでも、おかしくないか?
アメリカでは、身分を保障することで外部からの政治的干渉を受けにくくするという理由で終身制になっているが、終身制であるがゆえに、選任の時に強い政治的干渉を受けている

大統領は強大な権力を握っているが、任期があるし、選挙で負ければ4年で終わることもある。しかし最高裁判事は、一度選ばれると、死ぬまで何十年でも続けられるから、その影響力は大統領より強い面もある
前回選ばれたカバノー氏も、まだ55歳と若いし、今回のバレット氏と合わせて、保守派の盤石な体制が長期にわたることになるので、アメリカのおかしな風潮を食い止めるという意味では大歓迎だが、制度としてはおかしな制度だ

(2020.9.28)



〜おしまい〜





独り言のメニューへ