イギリスの保健相が辞任

〜 おかしな理屈 〜



イギリスのハンコック保健相辞任した
近の女性と抱き合ってキスしている写真が暴露されたためだ。

ハンコック保健相は結婚して15年になる妻帯者で3人の子どもの父親だ。また相手の女性は大手アパレルメーカーの創業者の夫人で、3人の子どもの母親だ。
なので、世間的には、幼稚で嫌な言葉だが「不倫」ということになる

しかし、保健相の辞任は不倫が理由ではなく、「新型コロナウイルス対策のために安全な対人距離を確保せよという指針を破った」と言うことだ。
新型コロナウイルスの感染を抑えるために、適度な対人距離を取らなければならないという政府の指針を破って、女性と密着した事が非難されたのだ。

結婚相手以外との交際について、何でもかんでも「不倫」というレッテルを貼って非難する幼稚で愚かな日本社会と異なり、ヨーロッパでは婚外恋愛が自由だ
本心では婚外恋愛が羨ましいんだけど、自分がなかなか婚外恋愛ができないために、そういうことをしている他人を嫉妬して目をつり上げて非難する幼稚で愚かな日本人と異なり、誰もが自由恋愛を実践しているヨーロッパでは何の非難の対象にもならない。

なので、本来であれば、側近女性と抱き合ったくらいのハンコック保健相の行為は、何の非難も受けないようなものだったはずだ。
ところが、なんとこれが「適度な対人距離を取らなければならないという指針に違反した」なんていう奇妙な理由によって非難されるているのだ。

そもそも、適度な対人距離を保つってのは、他人との関係だ。家族同士でまで距離を保てと言ってる訳ではない
日本でも、一部の頭のおかしい神経質な人たちが「家の中でもできるだけ家族との接触を避けている」なんて話を聞いたことがあるが、イギリスの指針はそんな非常識な指針ではない。
もちろん、当然ながら、適度な対人距離をとらなくてもいいのは家族だけでなく、恋人だってそうだ。密着することが許されない恋人なんて、もう空想というか妄想の恋人だ。
恋人と対人距離を取らなければならない、なんて指針が出たら暴動が起きるだろう。
なので、ハンコック保健相の行動だって、何の問題も無いはずだ。

もし仮に、付き合ってもいない女性と通りすがりにキスしたのなら、対人距離違反で非難されても仕方ないだろう。でも、この側近女性はハンコック保健相が大学時代から親交がある人で、長い付き合いだ。
こういう親しい女性との接触すら禁止されているとは思えない
なぜこれが問題になったのかと言うと、イギリス社会もギスギスした不寛容な社会に変わりつつあり、こういうこじつけのような非難がまかり通るようになったのではないだろうか。

また、今回暴露された映像は、政府内の監視カメラのものらしい。
イギリスでは、ウクライナ南部のクリミア半島沖をイギリスの駆逐艦が航行する計画について記載したものなど、大量の軍の機密書類がバス停の裏で見つかったばかりだ。
こういう政府の情報管理のずさんさの方が、はるかに大問題ではないだろうか。

(2021.6.29)



〜おしまい〜





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