自民党総裁選挙

〜 無難な結果 〜



自民党の総裁選挙が行われ、岸田文雄が新しい自民党総裁に選ばれた。すなわち次の総理大臣に決まった。
面白くないと言えば面白くないが、無難な結果と言えよう。

(ピッグ)「幹事長は誰を推してたんですか?」
(幹事長)「高市」


高市早苗が総理大臣になれば日本初の女性総理大臣となる訳だし、彼女の攻撃的な性格を考えると、なかなか面白い世の中になりそうに思うんだが、ちょっとタカ派色が強すぎるのが難点だ。
て言うか、今回、高市はとても善戦したが、それは彼女が素直に評価されたというよりは、複雑な総裁選挙の過程で、色んな思惑が交錯して、その結果、多くの票を獲得したものだ。
なので、彼女が総裁に選ばれる可能性は、低かった。
また、元暴力団員を夫に持つ野田聖子は、はなから泡沫候補であり、最後まで誰からも相手にされなかった。

実質的な争いは岸田と河野バカボンの2人の争いだった。
当初の大方の予想では、一般国民に人気のある河野バカボンが第1回投票で党員票を集めてトップに立つが、決戦投票では国会議員票を集めて岸田が逆転するというものだった。
河野バカボン陣営としては、できれば第1回投票で過半数の票を集めて決めたいが、それは難しいとしても、党員票で圧倒的多数を獲得すれば、国会議員の多くも総選挙の顔として河野バカボンに期待する結果、決戦投票では多くの国会議員票を集めて当選するというシナリオを期待していた。

ところが、なんと、第1回投票の結果は1票差ではあったものの、岸田がトップになった党員票では河野バカボンがトップだったとは言え、得票率は44%で過半数に届かず、期待を大きく下回った。
逆に高市は3位だったが、事前の予想を大きく上回る票を獲得した。
岸田と高市は事前に「決戦投票でどちらか一方だけが残った場合は、お互いに協力する」という協定が結ばれていたため、この時点で、決選投票で岸田が勝利するのは確実となり、決戦投票は単なるセレモニーとなった。

岸田の自民党総裁当選は、面白くはないが、とても無難で、日本にとっては良い結果だった
逆に言えば、河野バカボンが総理大臣になっていたら、日本はトンでもない破滅の道に向かっていただろう
河野バカボンは国民的には人気が高いが、それは何も考えずにパッパラパーと威勢の良い事をわめくからだ。この点は小泉バカボンジュニアと同じだ。
国民の多くは、やはり何も考えず、単に目立っている若手を支持するだけなので、こういう河野バカボンとか小泉バカボンに人気が集まるが、そんな事で総理大臣を選んでいたら国は亡びる

河野バカボンは出たがりの目立ちたがり屋なので、菅首相が不出馬表明をすると、即座に手を挙げた。
衆議院選挙が近いため、衆議院選挙の顔として自分に期待が集まると考えての立候補だ。この戦略自体は間違っていない。
党内の基盤が弱く、正攻法ではなかなか総裁になれない河野バカボンなので、これを千載一遇の機会と捉えて打って出た訳だ。

ところが、河野バカボンの政策は支離滅裂だ彼はボンボンなので、世の中の仕組みを全く知らないから、アホな事ばかり叫んでいた。
例えば脱原発なんていう暴論を持論としていた。冷静に国際情勢や経済情勢を考えたら、今どき脱原発だなんて非現実的な事を言うのは「私は頭が悪くて何も考えることができないアホです」って言ってるのに等しいが、それが分かっていない。
分かってはいないんだけど、今回の総裁選への立候補に当たっては、周囲から諭されて、脱原発の持論を引っ込めて、原子力発電所の稼働を容認した。一見、穏健派路線に転換したように見えた。
ところが、選挙対策で取り合えず引っ込めただけなので、すぐに馬脚を露した
原子力発電所の再稼働を容認する一方で、核燃料サイクルや止めるだなんて、開いた口が塞がらないバカっぷりをさらけ出した
核燃料サイクルを止めたら、即、日本の原子力発電所は停止してしまう。そんな簡単な仕組みすら分かっていないアホさ加減をさらけ出したのだ。
他にも消費税年金制度改革などにおいて、全く非現実的な空論を叫ぶだけで、頭の悪さを晒し続けていた。

ただでさえ頭の悪い河野バカボンに、これまた頭の悪い小泉バカボンジュニアが応援に駆け付けた
こいつら二人揃って本当に頭が悪いから、自分たちが共闘すれば国民から圧倒的な支持を得て圧勝すると勘違いしていたのだろう
実際に、国民の多くに、こういうバカボンジュニア達の人気は高い。
それは国民の多くも同じようにアホだから、国際情勢や日本の経済情勢なんか、まるで理解していないからだ。
国民の言うことを、そのまま聞いていたら国は滅亡する。

(ピッグ)「民主主義を否定してませんか?」
(幹事長)「直接民主主義は否定するよ」


例えば国民投票で、
・増税に賛成しますか
・年金減額に賛成しますか
・健康保険料増額に賛成しますか
・原子力発電に賛成しますか
・石炭火力発電に賛成しますか
・エネルギー価格の引き上げに賛成しますか
・中国の侵略に賛成しますか
・沖縄の米軍基地増強に賛成しますか
なんて質問したら、全て否定されるだろう。
しかし、これらを全て否定する事は不可能だ。あり得ない事だ。
なので、「国民の多くはアホなので、自分では解決できない難問を、政治家になんとかして解決してもらう」というのが間接民主主義だ。
なので、国民と同じレベルの頭の悪いバカボンが総理大臣になったら困った事態になるのだ。

岸田も河野バカボンや小泉バカボンと同様に、父親も衆議院議員なので、同じようなバカボンと見られがちだが、少し違う。
河野バカボンや小泉バカボンは生粋のボンボンのバカ息子だが、岸田は東大の受験に3回も失敗して、2浪後に早稲田大学に入学するという苦労をしており、そこそこ優秀な人間だ。
面白味が無いと言えば、面白みは無いが、今のような複雑な国際情勢の中で求められているのは、面白みのある奇妙奇天烈なバカボンではなく、地味で堅実な人間だ
そういう意味で、岸田の選出は無難な人選だと思う。

(2021.9.29)



〜おしまい〜





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