中国の偵察気球撃墜事件

〜 間抜けな中国 〜



アメリカ本土上空で発見された中国の偵察気球が2月4日、アメリカ軍によって撃墜された

この偵察気球は1月28日にアラスカ州アリューシャン列島の北の防空識別圏に侵入し、30日にいったんカナダの空域に入ったのち、31日に再びアメリカ北西部のアイダホ州の上空に入り、2月1日にはモンタナ州へ移動した。
モンタナ州には核ミサイルが配備されている空軍基地があるため、偵察気球の狙いは核施設に関する情報の収集だった可能性が高く、オースティン国防長官は「アメリカ本土の戦略拠点を監視するために中国が気球を使用していた」と断言している。

気球と言っても風船のように風任せで漂うものではなく、白いバルーンの下に人工衛星のようなソーラーパネルがついており、プロペラを使って操縦されているようだ
その後、気球はアメリカ中部を東に移動していき、カンザス州やノースカロライナ州でも気球とみられる物体の目撃情報が相次ぎ、2月4日に撃墜されるまで1週間ほどアメリカの上空にいたようだ。
中国の偵察気球がアメリカの本土上空に侵入したことはトランぽ政権で少なくとも3回、バイデン政権になってからも1回あったようだが、今回の滞空時間はこれまでにない長さだったらしい。

アメリカ政府が2月2日に偵察気球の存在を公表して以降、共和党や国民から「なぜ気球を撃墜しないのか」という疑問や批判が噴出していた。私だって、そう思った。
ただ、アメリカ政府によると、気球の全長はスクールバス2〜3台分もあり、撃墜したら破片が10km以上の範囲に散らばる可能性があるため、アメリカ本土の上空で撃墜したら地上の市民や建築物に被害が出ない場所が無かったというのだ。
アメリカの中西部なんて、何もない平原が永遠に広がっているのだから、ほんまかいな、って思うが、偵察気球の動きや性能を分析していたとか、色んな憶測が出ているので真相は分からない。
て事で、最終的には偵察気球がサウスカロライナ州の東岸から海に出たタイミングで、米軍のF22戦闘機が撃墜した
海上で撃墜したら破片は海中に沈んでしまうので回収が面倒だなと思うが、それは承知の上での行動だろう。
また、ミサイルなんて使わずに、たかが気球くらいなら機銃掃射で空気を抜いてゆっくりと落ちてくるのを待てばいいようにも思うが、どうなんだろう?

人工衛星による情報収集が一般化している今、なんで時代遅れの気球なんか飛ばすんだろうって素朴に思うが、偵察気球には衛星に勝る利点が色々とあるようだ。
気球は安価に配置しやすく、偵察する対象から比較的近い低い高度で飛行でき特定の場所を長期間継続して観察する事ができる。
人工衛星はコストが高く、高い高度で飛ぶため撮影がしにくく、また上空通過の時間帯が限られ、雲の有無など天候条件にも左右される。

中国は衛星で常時監視しきれない場所に偵察用気球を投入し、定点監視ができる態勢を整えようとしているらしい。
中国の偵察気球は、中国軍で宇宙やサイバー、電子戦などを担当する戦略支援部隊が運用しているようだ。
この部隊は、戦略に関わる情報の収集を役割の一つとし、偵察衛星を運用して米軍の核兵器施設などの監視を行っている。
そして、衛星による偵察を補完するものとして、製造コストが低く、撃墜されても被害が少ない偵察用気球を活用しているようだ。
今回、撃墜された気球は、中国内モンゴル自治区の衛星発射基地から打ち上げられたようだ。

ただ、人工衛星の機能は向上しており、偵察気球から得られる情報は、人工衛星の写真から得られる情報と比較して、それほど大きな価値は無いとの評価もある。
また、気球には重量制限があり、搭載できるセンサーの処理能力と多様性には制約がある。
それに何より、今回の大騒動で分かったように、人目につきやすい。人工衛星なら地上にいる人の目にはつかないため、飛び放題だ。

て事で、偵察気球は、実際にはそれほど重大な脅威でもなさそうだが、今回の中国の偵察気球の侵入をうけて、5日に中国を訪問する予定だったブリンケン国務長官は「偵察気球がアメリカの領空に存在することは、アメリカの主権と国際法を明らかに侵害している」と厳しく非難し、直前になって中国訪問を取りやめた
こんなあからさまな不法侵入をされたら、ノコノコと中国を訪問する事はできなくなるだろう。
また、「このような状況のもとで北京に行っても、気球の話一色になってしまい、他の議題は何も話せないだろう。こんな状態で訪問しても、意味が無い」との判断だったようだ。

今回のブリンケン長官の訪中は、昨年11月の米中首脳会談で、高官レベルの対話を促進することを合意したことを受けての重要なものだった。米中双方に取って重要なものだった。
中国側は「気球は気象研究用のものであり、不可抗力により意図せず予定のコースを大きく外れて誤ってアメリカ領空に侵入した」と説明しているが、もちろん嘘だ。中国人は平気で臆面もなくのうのうと嘘をつくが、今回も大嘘だ。
撃墜された事についても「アメリカが武力を使ったのは明らかに過剰反応で、国際的な慣例に反する」「中国は必要に応じて対抗措置を取る権利がある」などとわめいている。
中国や北朝鮮は何かと言うとすぐにわめく。なきわめく。まことにみっともないが、恥知らずな国なので仕方ない。

でも、いくら嘘をついてもキャンキャンわめいても、あまりにも見え見えの下手な嘘なので、アメリカが納得しない事くらいは分かるだろう。
対抗措置って言ったって、アメリカが偵察気球を中国上空で飛ばすというお間抜けな事をしない限り対抗しようが無いぞ。
こんな事態になればブリンケン長官の訪中が中止になるのは中国だって分かっているはずだ
中国はロシアと並ぶ世界の2大極悪帝国だが、自分とこの軍隊の弱さすら分かってなかったバカなロシアと違い、そんなにバカではないはずだ。
それなのに、こんな事態を自ら引き起こしてしまうなんて、本当に間抜けだ

一体、何があったんだろう。
おそらくは、何も考えていない間抜けな中国の戦略支援部隊が気球を飛ばし、何らかの操作ミスによってフラフラと迷い込んでしまったのだろう。本当に間抜けな中国軍だ。
バカみたいなゼロコロナ政策が破綻したら、今度はいきなり全く正反対のコロナウイルス野放し政策に切り替えて、10億人以上の国民を一気に感染させるなんていうトンでもない事を平気でやる国だから、何をやって不思議ではないが、こんな危険な国が隣にいるなんて、本当に不幸だ。

(2023.2.6)



〜おしまい〜





独り言のメニューへ