香川県議会海外観光旅行

〜 卑しくて浅ましい議員さんたち 〜



香川県議会の議員さん達が、多額の税金を使って南米などに大名旅行に行く事が問題になっている
大名旅行の名目としては、南米各国にある県人会の周年行事に県知事と一緒に参加するというものだ。
そもそも、そなな事のためにわざわざ議員さん達が遠路はるばる出かけていく必要性は無いと思うんだけど、問題になったのは費用が多すぎるって事だ。

行くのはブラジル、パラグアイ、アメリカの3ヵ国で、10日間かけて巡る計画だが、当初計画では1人あたりの費用はなんと263万円だった。
なんでそんなに高いのかと言うと、飛行機はビジネスクラスだし、ホテルは1泊6万円以上もするエグゼクティブルームに泊まったりするからだ。
トンでもなく高いこれらの費用は、もちろん全て税金から捻出される。完全なる税金泥棒だ。

当初計画での費用があまりにも高額だったため、当然ながら県民から批判が殺到した。そのため、当初計画では8人の議員さん達が参加する予定だったが、参加辞退する議員が相次ぎ、最終的には4人に減った
そこまで減ったんだから、もう止めてしまえと言いたいが、4人はどうしても大名旅行に行きたいらしい。

また、県民からの批判の大きさに驚いて県議会は渋々費用を少しだけ削減し、最終的には1人当たり193万円となった。
それでも一般的な常識を大きく上回る高額だ。200万円近くもあれば、一族郎党が揃ってどこへでも行ける。
県知事や随行員の費用も含めれば、全部で1400万円ほどになる。家が建つくらいのお金だ。
飛行機をビジネスクラスから一般的なエコノミークラスに変えるだけで、もっと大幅に安くなるのに、そういう事はしていない。

そもそも、今どき、南米の県人会の行事に県議会議員がわざわざ出かけていく必要があるのか?
百歩譲って県知事が行くのは認めるとし、なんで議員さん達がノコノコと何人も一緒に行く必要があるのか?絶対に無いと断言できる。
しかもついでに立ち寄るアメリカでは県人会の行事とかも無く100%観光旅行だ。本当に南米の県人会の行事に参加するのが目的なら、アメリカで観光旅行なんかしないで、さっさと帰ってこいよ

この大名旅行に対して、県議会でも立憲・市民派ネットの1人の議員が批判したのだが、なんと彼女の発言に対して問責決議案が可決されてしまった
彼女は、何もおかしな発言をした訳ではない。
上に私も書いたように、南米の県人会の行事とは無関係なアメリカ旅行について「北米観光旅行は取りやめて、南米の交流に専念すべきではないか」と言っただけだ。至極まっとうな意見だ。

それなのに、これに対して問責決議案を可決すると言うのは、後ろめたいからだ。自分でもアメリカは観光旅行だと自覚しているからだ。
問責決議は賛成32、反対6という信じられない圧倒的多数で可決された
今回、大名旅行に参加する議員だけでなく、大半の議員が賛成した。なぜなら、他の議員さん達もいつかは自分が海外観光大名旅行に行きたいから、厳しい前例を作りたくないのだ。

問責決議の理由として、彼らは「県民に対して無用の誤解を与え、議会の品位を貶めるもので断じて容認することはできない」なんて言ってる。
議会の品位を貶めているのは大名旅行に参加する卑しくも浅ましい議員さん達の方だという自覚が無い。呆れかえる浮世離れした感覚だ。

当初計画では立憲・市民派ネットの議員や国民民主党の議員も大名旅行に参加予定だったが、このような混乱を受けて、さすがに辞退した。
当たり前すぎる対応だが、このような混乱が無ければ、のうのうと参加していたはずだ。国会ではいつも政府のスキャンダル探しだけに血眼をあげている野党の議員さん達も、結局は同じような感覚なのだ。

香川県議会議員さん達の大名旅行が問題になるのは、今回が初めてではない
2017年にはドイツ、スイス、イタリアへ議員さん達6人が税金で観光大名旅行に繰り出し、ドイツのビアホールで昼間からビールを飲んだり、パリではエッフェル塔で記念撮影したり買い物する様子がテレビで放映され、県民の抗議が殺到した
市民オンブズ香川が2016年から2017年の議員さん達の観光大名旅行4件について費用返還を求める住民訴訟を起こし、2021年に高松地方裁判所は「実質的には視察に名を借りた観光旅行だった」として、議員20人に対して計約760万円の返還命令を出した

この判決が出たのは一昨年だ。それなのに、裁判所で否定されて大問題になったのに、それに全く懲りず、早くも次の観光大名旅行に出かけるなんて、その感覚が信じられない。
裁判所で否定されたんだから、常識のかけらもあれば、海外観光旅行なんて廃止にするのが普通だろう。一体どういう神経をしてるんだろう。議員さん達ってのは、ここまで厚顔無恥なのか?
しかも、呆れたことに、裁判所から返還命令を出された議員さん達の一部は今回の観光大名旅行にも参加している。本当に本当に呆れてものが言えない。

議員さん達による海外視察の名を借りた観光大名旅行は、香川県だけでなく全国各地で繰り広げられている
しかし、全国市民オンブズマン連絡会議が数年前に行った調査では、香川県議会の海外視察の支出額は香川県の8倍もの人口がいる愛知県に次いで全国2番目の多さで、全国平均の12倍もの多額だった。
人口当たりの県議会議員の海外視察人数でも全国平均の7倍以上になっている。
金額も人数もダントツだ。こんな小さな貧乏県なのに、ものすごい人数の議員さん達が海外観光大名旅行に繰り出しているのだ。

また、香川県以外では、公費による海外視察を認めていない自治体もあるし、費用の上限を厳しく設定している自治体も多い
例えば、大阪府議会は議会費を支出した海外視察を原則認めていないし、個人が政務活動費を充てる場合には航空機はエコノミークラスに限るとしている。

このような海外観光大名旅行は視察と言う名目があるため、当然ながら報告書が求められるが、酒飲んで観光地で遊んでいるだけの議員さん達が報告書を書ける訳がないので、報告書は全て事務局が作成する。
議員さんの一人は恥ずかしげもなく「報告書の作成は他の人に任せ、自分では書いていない」としゃあしゃあと述べている。
しかも、その報告書もインターネットからコピペして体裁を整えているだけの代物だ。
これは私が独断で言っているのではなく、議員さん達に旅行費用の返還命令を出した上記の裁判所の判決理由に書かれている事実だ。
議員さん達の観光大名旅行の報告書なんか誰も内容に期待してないから、それでも問題になった事は無かったのだ。

そもそも、今どき、議員さん達が税金を浪費して海外旅行に行く必要性があるだろうか。
ほとんどの人が海外へ行けなかった時代ならともかく、誰でも気軽に海外に行ける現代において、税金を浪費して議員さん達が海外観光大名旅行に行く必要なんて無いぞ
「海外視察により、今後の政策立案につなげたい」なんてもっともらしい言い訳をしているが、右も左も分からないし英語も喋れないような議員さん達が大挙して出かけて行っても、何の成果も得られないだろう。
そんな議員さん達がノコノコと出かけて行って得られる程度の情報なら、わざわざ現地に行かなくてもいくらでも取る事ができる。

今どき、海外旅行なんて少し金を出せば誰でも行く事ができる
ロクに仕事もしないくせに税金から高い給料をもらっている議員さん達なら、海外旅行に行きたいのなら自分の金で行けよ、と言いたい。
ただでさえ税金泥棒なのに、海外旅行まで税金をくすねて出かけようという卑しくて浅ましい根性が許せないぞ。
本当にはらわたが煮えくり返る。私は怒っているのだ!

(2023.11.10)



〜おしまい〜





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