台湾総統選挙で民進党が勝利

〜 民主主義を守った 〜



台湾において第16代総統選挙が行われ、民進党の頼清徳氏(現副総統)が当選した

頼新総統は若く見えるが1959年生まれの64歳で、アメリカへの留学経験もある医師だ。
1996年から国会議員や台南市長を務めた後、2017年からは行政院長(首相)、2020年からは蔡英文政権下で副総統を務めてきた

蔡英文総統は1996年から2期8年にわたって中国に厳しい態度で臨み、米国や日本との連携を重視してきた
頼新総統蔡総統の路線を継承し自由民主主義憲政体制の堅持と台湾海峡の現状維持を掲げている。
民主主義体制を大切にする立場を世界に示した。国家が正確な道を歩み、方向を変えたり、一つの中国という古い道に後戻りはしない」と力強く述べ、「中国の軍事的威嚇から台湾を守る決意がある」と宣言している。
「対等・尊厳を前提に、中国と交流・協力を進める」とも表明しているが、中国が乗ってくるはずは無いので、今後も中国との緊張関係は続くだろう。
一方、副総統には蕭美琴前駐米代表(大使)が選ばれ、親米路線の継続を鮮明にしている。

(石材店)「中国嫌いの幹事長は喜んでますよね」
(幹事長)「いやあ、良かった良かった。事前の世論調査でも優勢とは報じられていたが、選挙は蓋を開けてみないと分からないからなあ」


史上まれに見る悪の大帝国である中国頼新総統を台湾独立派と見なし、敵視してきた
そして、頼氏の当選を阻止するため軍事的な圧力をかける一方、経済的な恩恵をちらつかせたり、フェイクニュースを流しまくったりして選挙に介入してきた

しかし、賢明なる台湾国民は中国の脅しには屈せず、自由と民主主義を選んだ
中台統一を「歴史的必然」だとする中国に対し、台湾の有権者は改めてノーを突き付けたのだ。
悪の大帝国である中国がどんな甘言を弄しようが、中国に取り込まれてしまえば、香港と同様に、あらゆる自由と民主主義は剥奪され、中国共産党の圧政と略奪に苦しむ事になるのは火を見るよりも明らかだからだ。

今回の選挙では、頼氏の得票率が40.1%だったのに対して、最大野党の国民党の侯友宜新北市長が33.5%第3党の民衆党の柯文哲前台北市長が26.5%だった。
4年前の総統選挙で蔡英文現総統が50%以上の得票率で地滑り的再選を果たしたのに比べると、かなり票は減少しており、頼氏は国民の過半数の支持を得た訳ではない

そのため、悪の大帝国である中国は「民進党は台湾島内の主流の民意を代表できない」なんて負け犬の遠吠えをわめいているが、それは的外れだ。
国民党と民衆党の得票率を合計すると60%になるが、国民党と民衆党が候補者を一本化できていたら勝利していたかと言うと、非常に怪しい
両党は悪の大帝国である中国との融和を進めるという方針で一致するため、昨年11月に候補一本化でいったんは合意したんだけど、結局は破綻した。
両者が一致するのは悪の大帝国である中国と融和を進めるという点だけであり、それ以外の政策は全く異なるから野合以外の何物でもなく、破綻するのは目に見えていた。

民衆党には、これまで民進党を支持してきた多くの若者が投票したようだが、彼らは国民党には反感を抱いているため、仮に候補一本化が実現していれば、民進党に投票しただろう。
そもそも国民党は、もう選挙に勝てる政党ではない。なぜなら国民党は台湾国民の声を代表する国民政党ではないからだ。
国民党は共産党との内戦に敗れて中国本土からやってきた残党であり、もともと台湾の人による政党ではない。
もともと中国共産党とは敵対関係にあったはずなのに、いつの間にか変節し、今では中国と仲良くしようと訴える屈折した政党になってしまった。
中国との関係の近さを強調すればするほど、真の台湾国民はむしろ不安が高まる。
かつては力を持っていた政党だが、いまや台湾国民の主流派ではなく、ノスタルジーに浸るだけの老政党だ。何の明るい未来も無い政党だ。
日本の社会党と同じように、今後も衰退し続けていくだろう。

頼新総統は、アメリカや日本との関係が深く、民主主義国と連携して防衛力を強化していく方針だ。
悪の大帝国である中国は、今後も台湾に対する圧迫を一層強めるだろうが、民主主義が定着している台湾の有権者が中国と距離を置くことを選択し続けているため、台湾統一を目指して軍事手段に出るかもしれない
しかし、それは悪の大帝国である中国の衰退の始まりとなるであろう。

(2024.1.14)



〜おしまい〜





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