電気自動車の販売低迷

〜 当たり前だよね 〜



気候変動対策の有力な手段として強引に進められてきた電気自動車へのシフト行き詰ってきた

これまで世界各国の政府は電気自動車の普及を促進するために多額の補助金を無節操にバラ撒いてきた
イギリス政府は2035年にガソリン車の新車販売を禁止することを発表しているし、EUも同様に2035年にガソリン車の新車販売を禁止すると発表した。
これらの荒唐無稽な目標を達成するために、欧州各国では補助金の増額などで普及を後押ししてきた。

アメリカでも環境政策をヒステリックに牽引するカリフォルニア州なんかでは、2025年以降は電気自動車以外を全面的に禁止する規制を決定した。
しかし、そのアメリカで電気自動車の販売が急減速している
昨年後半から販売の減速が目立つようになったが、今年に入ってからは電気自動車の販売台数が遂に前年同月を下回った。減速からマイナス成長に突入したのだ。

中古車市場における電気自動車の価格も急速に下落している。
電気自動車は、ある程度の距離を走ったらバッテリー交換が必要になるが、バッテリー交換には何百万円もかかるらしい。
また、他の部品の修理も高額だし、時間もかかるようだ。
レンタカー大手のハーツも、レンタカー用電気自動車を売却して事業を縮小する代わりに、ガソリン車の購入を加速する事を決めた。

当たり前だ。当たり前過ぎる。電気自動車にも良い点はあるが、全面的に禁止するってのは非現実的で荒唐無稽なヨタ話だ。

(石材店)「幹事長は電気自動車に否定的ですねえ」
(幹事長)「使い勝手がトンでもなく悪いからなあ」


私は年がら年中、登山に出掛けているが、山の中をあちこち移動するのに電気自動車は使い物にならない。なぜなら山奥には充電スタンドが無いからだ。

(石材店)「山の中にはガソリンスタンドだって無いでしょ?」
(幹事長)「山の上にはガソリンスタンドも無いけど、少し降りたら麓にはある」


仮に充電スタンドがあったとしても、充電するのに何時間もかかっていたら大変だ。
私は夕方に山から下りてきたら、すぐそのまま次の山の麓まで夜通し車を飛ばし、登山口で車中泊してから、翌朝、次の山に登るというハードな山行を何日も続ける。
そういう時に、充電スタンドなんかで何時間も無駄な時間を使っていると、行程が組めなくなる。
なので、都市部で近所使いをするのなら電気自動車でもあまり不便は無いだろうが、全ての車を電気自動車にしてしまえ、なんていうキチガイみたいな政策は許せない

アメリカで電気自動車の販売が低迷し始めたのは、やはり使い勝手が悪いからだ。
どこの国でも、何でもかんでも新しいものに飛びつくミーハーな人間はいるもので、アメリカでも目新しい電気自動車に飛びつく人がこぞって買いまくったが、それは一巡したようだ。
一方、冷静な大多数の国民は電気自動車には懐疑的だ。彼らは経済性や実用性を重視する
問題はやはり充電だ。アメリカ人は日本人とは比較にならないくらい長距離を車で移動する。アメリカは国が広いので、夏休みに南部に遊びに行く、なんて事になったら何千kmも車を運転したりする。
そんな時に時間のかかる充電なんかしてたら、行きたい所も行けなくなる。

電気自動車が低迷し始めた一方で、販売を急速に伸ばしているのがハイブリッド車だ。
これまた当たり前だ。私も持っている車2台のうち1台はハイブリッド車だ。
ハイブリッド車はガソリン車より値段が高いが、燃費が良いので、ある程度以上の距離を乗る場合は十分に元が取れる
ちょこちょこと近所使いする場合は、普通のガソリン車では燃費が一気に悪くなるのに対し、ハイブリッド車はそこそこの燃費を維持する。

アメリカでもここにきて、ハイブリッド車の人気が高まってきた。
昨年のアメリカ国内での販売台数は、ハイブリッド車が電気自動車を上回っている
ハイブリッド技術を開発した最先端のトヨタは、電気自動車への取り組みが遅かった事から世界的に批判されていたが、ここへきて状況は激変している。
充電時間の問題や、バッテリー交換の問題をクリアできなければ、電気自動車の時代は来ないだろう

世界的に見て、あくまでも電気自動車の普及を続けるのは悪の大帝国である中国だ。
中国はなりふり構わず電気自動車の普及を進めている。
しかし、それは地球環境問題のためではない。決してそうではない。
従来のガソリン車では先進国に太刀打ちできない中国は、電気自動車であれば新参者の中国でも優位に立てるチャンスだと捉え、世界の自動車市場を支配するために電気自動車の普及を進めているだけだ。
バカみたいに電気自動車の普及を進めるのは、日本の基幹産業である自動車産業を衰退させ、悪の大帝国である中国をのさばらせるだけの愚策だ。

(2024.3.23)



〜おしまい〜





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