小林製薬の紅麹サプリメント問題

〜 冷静に判断しよう 〜



小林製薬紅麹を使った健康食品大きな問題になっている。

元々紅麹は色が赤いため、天然の食品色素として練り製品などに広く利用されてきた。
ところが、紅麹色素には抗酸化作用や抗炎症作用や抗菌作用があるほか、近年の研究では善玉コレステロールを増やす作用などもある事が分かってきた。

そのため小林製薬は、悪玉コレステロールを下げる働きが期待できる「紅麹コレステヘルプ」という機能性表示食品サプリメントを製造販売してきた。
2021年から販売しており、これまでに100万袋ほどを販売したとの事だ。

そして、このサプリメントを摂取した人から腎臓疾患などの報告が出ているらしい。
今年の1〜2月に、医師や消費者からむくみや尿が出にくいといった症状の報告が相次いだ。
最新情報では、このサプリメントを摂取した後に入院したと連絡してきた人が50人ほどいるらしい。このうち数人は一時、人工透析が必要になったという。
さらに、今年の2月まで3年間継続して摂取していた高齢者が、2月に腎疾患で死亡したという。

これらの訴えを受けて、小林製薬では紅麹の成分を配合したサプリメントを自主回収するとともに、使用を中止するよう呼び掛けている。

ただし、今のところ、本当に小林製薬の製品が健康被害の原因なのかどうかは何も分かってはいない
小林製薬としては、もし本当に同社の紅麹が原因で健康被害が出たのであれば大変な事態なので、とりあえず製品を自主回収して原因の究明にあたっている

今までのところ、成分分析の結果では、2023年7〜10月に製造した紅麹の原料に想定していない成分が含まれていることが判明したらしい。
ただし、この成分が何かは特定できておらず、健康被害との関連性は分かっていないという。
発見されたのは、あくまでも未知の成分であり、それが本当に健康被害の原因なのかどうかは分からないが、腎疾患の原因となった可能性を否定できない事から自主回収しているものだ。

断わっておくが、私は小林製薬とは縁もゆかりも無い。小林製薬の株式も持っていない。なので、ことさら小林製薬を擁護する動機は無い。
また紅麹というものについても、ことさら知識は無い。単なる食品色素とくらいしか捉えてなくて、善玉コレステロールを増やす作用があるなんて事は知らなかった。
て言うか、機能性表示食品は薬ではなくてあくまでも健康食品なので、薬のような大きな効果は期待できない。
なので、ことさら小林製薬の紅麹を使ったサプリメントを擁護する動機も全く無い。

ただ、今のところ、マスコミは例によってヒステリックに大騒ぎし過ぎているのではないかと感じている。
小林製薬の紅麹を使った様々な食品メーカーが自社の製品の自主回収に大慌てだが、それはマスコミがヒステリックに騒ぎ立てるからだ。
今回のサプリメントが本当に健康被害を招くものなのかどうかは今のところ全く分からないが、少なくとも食品色素として使っているくらいの分量なら問題は無いような気がする。
サプリメントならかなりの量を摂取するだろうが、食品色素としての使用ならほんの少ししか使わない。
そんなものを目くじらを立てて全て製品回収するなんて、資源の浪費ではないだろうか。

強欲で無責任なマスコミは、自社の商売の事しか考えていないので、何でもかんでもヒステリックにわめきたてる
これまで「焼き魚のおこげを食べたらガンになる」とか「味の素を食べたらガンになる」とか「ダイオキシンは猛毒だ」とか、ものすごくいい加減な嘘八百を無責任に言い散らかしてきたのがマスコミだ。
確かに、味の素を大量に食べさせたマウスには健康被害が生じた。しかし、食べさせた量は、人間に置き換えると絶対に食べる事が不可能なほどの大量の味の素を無理矢理食べさせた結果だ。
それほど大量のものを食べさせたら、味の素でなくても、ふつうの塩でも砂糖でも人間は即座に死ぬだろう。

今回の小林製薬の紅麹を使ったサプリメントの有害性については、今のところ全く分かっていないため、何とも言えない。本当に有害である可能性も高い
ただ、まだ本当に事が分かっていない現時点では、商売最優先でヒステリックにわめきたてるマスコミに踊らされるのだけは止め、冷静に事の成り行きを見守ろう。

(2024.3.26)



〜おしまい〜





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