あきれた新聞

〜 ここまできた偏向報道 〜



この、どうでもええコーナーを愛読してくれている数少ないお客様は、わたくしのマスコミ嫌いは分かって頂いていると思う。

特に嫌いなのは新聞だ。
テレビも嫌いだけど、それは単にレベルが余りにも低俗で目を覆いたくなるからである。自分が見る気はしないし、それを見て喜んでいる低レベルな日本人には呆れるけど、でも実害は少ないような気がする。そういうテレビを見て喜んでいる人に、そういうテレビを見ないようにさせたところで、どうせ他の下らない時間つぶしをするだけで、知的レベルが向上するような行動に出るとも思えない。どっちにしたって、人間のレベル自体は簡単には変わらない。

しかし、新聞は違う。害悪をまき散らしている。すなわち、極端なまでに自己中心的で偏った報道を限りなく垂れ流し続けることによって、問題意識を持てない知的レベルの低い大衆を扇動して社会を偏った方向に導いていこうとしているからである。
こいつらが偏向報道に力を入れているのは理由は2つある。1つは、こいつらが本当に頭が悪くて、極端なまでに偏向した近視眼的な自分たちの考えを正しいと信じているから。それから、もう1つは、限りなく嘘に近くてもいいから、極端な事を書いて読者の目を引いて新聞を売ろうとしているから。
どっちにしても、始末に負えない連中である。

しかし、僕らは、やつら新聞の策略を見抜いている。いつもなら。
まるで無責任な放言を書き立てる社説など読んだこともないし、極端な意見しか載せない読者の声の欄なんかも、まるで無視だ。さらに政治面にしても社会面にしても、記事の偏向ぶりは明らかで、まともに鵜呑みにすることは無い。
ところが、今回は騙されかかった。それで驚いたので、こんなことを、今更ながらに書いているのだ。

つまり、論説とかじゃなく、一見、単なる事実を淡々と書いているだけと思って、騙されたのだ。
記事は小泉首相の訪欧についてである。問題の嘘つき新聞は、もちろん例によって、日本を破滅に導く朝日新聞である。(ここまで朝日新聞の悪口ばかり書いているのに、いまだに朝日新聞を買い続けている私って、いったい何?)

私は別に熱狂的な小泉ファンではない。そもそも、学生時代から一貫して左翼主義者の私は、自民党は徹底的に嫌いなので、いくら従来の自民党員とは異質だといっても、そう単純に諸手をあげて小泉を支持はできない。しかし、自民党政権が当分は続くという否定できない現実的な事実を前提にすれば、他の選択肢に比べれば、かなりマシである。森のクソバカは論外としても、橋本のバカや悪の権化の亀井や野中なんかが首相になるなんて悪夢のようなパターンよりは、はるかにマシである。また、民主党にしても、中身は100%自民党の鳩山のバカボンや、中身は100%社会党の管が首相になれば、世の中はますます悪くなるのは明白だ。だから、もし小泉政権が倒れれば、そういう他の最悪パターンになってしまうのを恐れるあまり、私は小泉政権を支持する。
だからと言って、繰り返すが、私は小泉を熱狂的に支持するわけでもなければ、それほどは期待もしてないし、限界も見えている。
だから、今朝の朝日新聞に「小泉熱に英仏冷ややか」という大見出しの記事が載っていても、特段、違和感はなかった。記事の概要は以下の通りだ。
英仏の報道は、政策論議はそっちのけで、異様な小泉人気ばかりが突出する日本民主主義の姿に、厳しい視線を注いでいる。日本との首脳会談は欧州で通常大きなニュースにならない。今回も、両国のほとんどの新聞、テレビは無視するか、きわめて地味な扱い
英タブロイド紙ミラーは「英国で政治家があんなもてはやされ方をしたら、物笑いかあざけりの対象になるだけだ」、英デーリーテレグラフ紙は「まるで独裁国家のようであり、低俗な現象」と評した。
仏ルモンド紙は「日本人は小泉氏を信じることで、ばかげた幻想を抱いているのではないか」と書いた。
これらは、まあ、もっともな意見だと思う。僕自身もそう思うし、冷静なヨーロッパ人なら、そう思っても不思議は無い。と思う。と思った。
ところが、これが、実は、朝日新聞の策略の偏った報道だったのだ。
私は家で朝日新聞と日経新聞の2紙をとっている。この朝日新聞の記事を読んだ後で、今度は日経新聞を読んでぶっ飛んだ。同じテーマの記事があったのだが、内容が正反対なのだ。概要は以下の通り。
英仏を訪問中の小泉純一郎首相について、英仏の有力紙は高い関心を示した
4日付の仏フィガロ紙は社説で小泉首相を「真の政治家」と絶賛した。泉首相を「過去の政治家とはまったく違う人物」と指摘。国民の支持が、政党から政治家個人に移った結果と説明した。さらに、経済改革への断固とした取り組みを評価するだけでなく、経験の少ない外交面でも憲法修正論など「新たな政策を望んでいる」としている。
一方、英インディペンデント紙は、小泉首相の政策に「世界第2位の経済の浮沈がかかっている」との見方を示した。かつての経済不振から“英国病”と言われたことを引き合いに、現在の日本を“日本病”と命名した。首相の改革方針が高支持率を得ていることを評価しながらも「改革に伴う国民の痛みは、実りの前により顕著になる」とし、改革が挫折しないようクギを刺している。
これも、真実だろう。朝日新聞も日経新聞も嘘は書いていない。と思う。しかし、取り上げる記事が自分たちの都合の良いものだけを選んだ結果、全く正反対の内容になってしまっている。
これを偏向報道と言わずして、なんと言うんだ。
僕は何も日経新聞の方が正しいというつもりはない。どっちも偏りすぎているのだ。
しかし、そもそも、朝日新聞が引用しているミラー紙なんて、日本で言えば廃刊になった「週間宝石」や、朝日新聞とは無関係の「アサヒ芸能」と同じ系統のゴシップ紙である。そなな読むに値しない記事を、日本の読者が知らないと思って恭しく引用するなんて、詐欺もいいとこだわな。

ほんまに、朝日新聞はええ加減にせいっ!と言いたい。
それなのに、なぜか朝日新聞をとり続けているのは、まあ、こういう意見、と言うか、意見には値しないが、こういう無茶苦茶な連中の言いぶりを監視していないと、それに踊らされている連中の行動が読めないから、しかたなく読んでいるのである。
というのは嘘で、やはり新聞などは、両極端の2紙くらいを読んでいないと、何が本当か分からなくなるのでありました。

(2001.7.5)



〜おしまい〜





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