辻元さんの逮捕

〜 社民党は嫌いだけど 〜



辻元清美前代議士が逮捕された国から支給された政策秘書の給与をだまし取って、事務所経費などに充てたっていう容疑だ。
しかし、これは、ちょっと疑問だなあ。

もちろん、僕は社民党が嫌いだ。朝日新聞と同じくらい嫌いだ。て言うか、あいつらグルだし。主張が完全に同じだ。全く無責任な自己中心的な理論を振り回すばっかりだ。そら、あんたらが言うような理想的な世の中になるんなら、それはそれで素晴らしいけど、そんなんあり得ない。社民党の前身の社会党、って言うか、社民党が社会党の成れの果てだけど、社会党がかつて念仏のように唱えていた非武装中立論も、理想としてはとっても素晴らしいが、すぐ隣にキチガイみたいな北朝鮮があるのに、それは無理でしょう。もちろん、社会党は(そして社民党も)北朝鮮の奴隷のような政党だからこそ、そういう主張をしていたんだけど。

しかし、社民党の独善的ヒステリー行動は嫌いだけど、社民党や共産党の良い点は、彼らの活動は私利私欲じゃないって事だ。思想が正しいか間違っているかは別として、彼らを動かしているのは私利私欲ではなくて、世の中を良くしていこう、という理想だ。その点は素晴らしい。自民党の連中は、この正反対で、基本的に私利私欲のために行動している。
もちろん、それが一概に悪いというのではない。動機が私利私欲であろうが理想論であろうが、正しい事をすればいいのであって、結果が全てだ。そもそも、僕たちだって、行動は全て私利私欲のために行っているんだから。

社民党の存在意義は、言うまでもなく、自民党政治に対する牽制だ。こういう非現実的独善的政党が政権を取ると、国が滅んでしまうので許せないが、牽制勢力としての存在には意義があるのだ。特に、昔の社会党と違って、今の社民党は女性党のような様相を呈しており、民主党とも視点が異なっており、なかなか貴重な存在と思う。嫌いだけど頑張って欲しい、ってのは、情けないくらい弱い巨人に腹を立てる阪神ファンの心境に似ているかも。
その中でも、辻元さんは、なかなか元気があって、こういう人がいると、自民党の腹黒政治家達も、少しは行動を慎むようになるんではないか、なんて期待していた。

ところが、その辻元さん本人が政策秘書の給与問題で逮捕されたのだ。議員を辞めた段階でも、かなり残念だった。しかし、また復帰してくればいいかな、なんて思っていたのに、これじゃあ再起不能かもしれない。

それにしても、逮捕する必要はあったのだろうか?
そもそも、こなな事で、逮捕はおろか、議員を辞める必要なんてあったのだろうか?
政策秘書の給与を国からだまし取った、なんて言い方をするけど、何も、それで私腹を肥やしていた訳でもなかろうに。政策秘書の給与という名目で国から支給されたお金を、事務所全体でやり繰りしていただけの話だ。政策秘書のような役割をするスタッフはいただろうけど、別の人の名義を借りて、お金の大半は他の経費に回していたって事だ。それくらい、どの議員でもやっているのではないか。て言うか、大半の議員は、もっともっと悪い事をやっているのではないか?自民党の議員なら、ほとんどの議員がもっと悪い事をやっているのではないか。逆に言えば、社民党の議員なら、そんなに悪い事はやっていないから、お金のやり繰りに困り、今回の流用のような事をしたのではないか?

こんな事で逮捕するのなら、自民党の議員なら、大半が逮捕されちゃうんじゃないか?
今回の逮捕は、明らかに政治色が強い。この際、社民党を徹底的に潰そうという意図が感じられる。
もしかしたら、田中真紀子もやられるかもしれないなあ。あー、こわ。

(2003.7.20)



〜おしまい〜





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