怖い野球応援団

〜 応援団に暴力団が! 〜


今年は、もう阪神タイガースネタはおしまい、と思ってたんだけど、怖いニュースがあったので、恐る恐る書きます。
なんと、阪神タイガースの私設応援団に「中虎(ちゅうとら)連合会」ってのがあるそうで、その会長が元暴力団組員で、会長代行は山口組系暴力団組幹部で、こいつらが甲子園球場長らを脅迫していたとして逮捕されてます。

つい先日、巨人の私設応援団「三重巨勝会」の会員である暴力団員が、東京ドームの外野立ち見席でトランペットを吹いて応援したのを注意されたことに腹を立てて、読売新聞社の男性社員に暴行したとして逮捕されたばかり。この時は、巨人のチームカラーと暴力団ってのが、いまいち結びつかなくて、なんだか意外な感じがしました。て言うか、暴力団のくせに、野球の応援でトランペットを吹いていたってのが、なんだかおかしくて、そんなに深刻には考えませんでした。

しかし、今回は、なんちゅうても阪神タイガースの応援団やから、事は深刻だ。
そもそもの容疑は、今年じゃなくて、去年の話だ。去年の9月24日、甲子園で阪神・巨人戦があった。その日は、延長十二回で阪神が巨人にサヨナラ勝ちしたんだけど、試合の途中でヤクルトが敗れたため巨人の優勝が決まってしまったのだ。てな訳で、その試合は阪神が勝ったものの、試合後には巨人の胴上げが予定されたのだ。しかし、その暴力団員は、「六甲おろし」の大合唱の前に巨人監督の胴上げがあるのは許せないとして、球場長らを事務所に呼びつけて「認められん。なめとったら殺すぞ。星野監督に会わせろ」なんて言って脅したらしい。その結果、胴上げは六甲おろしの後に回されたとの事だから、脅した効果はあった訳だ。
まあ、個人的には、いくら巨人が優勝を決めたからって、その試合自体は阪神が勝ったんやから、まずは「六甲おろし」を歌ってから巨人の胴上げでいいと思うし、さらに言えば、いくら優勝が決まったからって、試合には負けてるんだから、球場での胴上げなんて、無くてもええやんか、って思うので、この暴力団員の行為自体には同感できるものがある
しかし、実は、こいつらはそれだけではなく、偽造入場券にも手を染めているらしい。こうなると、トランペットを吹いて注意されて腹が立った、とか、「六甲おろし」の前の胴上げは認められない、とかいった、ファン特有のたわいもない話じゃなくて、立派な犯罪になってくる。かなり怖い話だ。

甲子園での応援団は、常連組のファンが多くの小規模な私設応援団を作り、さらに上部団体を組織して系列化しているらしい。「中虎連合会」もその一つで、黒色のそろいの法被姿から「黒法被軍団」とも呼ばれているという。全国に傘下26団体を持ち、会員は数百人規模ということだ。これらが全部、暴力団関係なのかどうかは分かんない。もしかして、普通の応援団組織の中に暴力団員が混じっていただけかもしれない。今回の事件を起こした暴力団員は、「中虎連合会」傘下の「神虎会」と「関西連合会」を率いて、数年前から中虎連合会の幹部に就いていたという。この「関西連合会」のメンバーは、今月上旬、阪神・巨人戦のチケットを不正転売していた容疑で警視庁に逮捕されている。少なくとも、この「関西連合会」は暴力団組織だろう。「中虎連合会」自体も、かなり危ない組織かもしれない。だいたい、名前からしてナントカ連合会ってのは、暴力団そのものやしなあ。

僕は知らなかったけど、これまでもプロ野球の私設応援団をめぐっては、一部に不法行為や暴力団の関与が指摘されてきたらしい。今年2月にも、東京ドームでの巨人・阪神戦の外野自由席を不法に占拠したとして、応援団のリーダーの暴力団員らが逮捕されている。なかなか怖い世界だったのだ。
確かに、球場で派手に応援している連中って、かなり怖そうな人が多いけど。これじゃあ、球場に行って、応援団がやたらうるさいからって、ヘタに注意でもしようもんなら怖い事になっちゃう。

それにつけても思い出すのは、神宮球場で、97%阪神ファンに取り囲まれながらも、健気にヤクルトを応援していたヤクルト応援団のおいちゃん達は、本当に人の良さそうな可愛いおいちゃんばかりでした。あのヤクルト応援団にも暴力団関係者って、いるのかしら。

(2003.11.3)



〜おしまい〜





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