アメリカ大統領選挙

〜 レベルの低い泥試合 〜



日本では国会議員の学歴詐称が問題になっているが、アメリカの大統領選挙も、一体どうなってるんだっ!
軍歴詐称
の話ばっかりだ。余りにもレベルが低すぎるぞっ!


そもそも民主党の有力候補だったのはディーン氏であり、その理由は一貫してイラク戦争に反対していたから、というものだったはずだ。ディーン氏は一貫して反戦主義であり、民主党員はそれを支持していたはずだ。それなのに、何がどうなったのか、いつのまにやら最有力候補がベトナム戦争での経歴を全面に押し出すケリー氏になった。別に、過去に軍歴があろうが無かろうが、直接的に大統領としての資質に関係があるとも思えないのだが、一体何がどうなったのか。ケリー氏はベトナム戦争での英雄という事ばかり強調して波に乗っている。いつから民主党は戦争礼賛主義者になったんだ?

そして、それがブッシュ大統領にも跳ね返ってきて、軍歴が怪しいブッシュ大統領への風当たりが強まっている
ケリー氏は1966年に、ブッシュ氏は1968年にそれぞれエール大を卒業した。しかし、その後、海軍に志願してベトナム戦争に従軍し、青銅星章や名誉負傷章など数々の勲章を得たケリー氏に対し、ブッシュ氏は当時、ベトナム派遣の可能性のないテキサス州空軍(州兵)に入隊した。その当時、ベトナム戦争に行かなくて済む州兵は大人気で、なかなか入れなかったらしい。それなのにブッシュ大統領は、父親の影響力で大学卒業とともに優先的に入隊したらしい。たぶん、これは本当だろう。どこの国でも有力者はこういうセコい事をするもんだ。さらには、アラバマ州の基地での勤務を申し出て、部隊勤務を無断欠勤して父親の知人の選挙スタッフを務めたとか、6年間の州兵の任期を全うせず半年以上早く除隊してハーバード大ビジネス大学院に進んだ、とかの疑惑も表面化した。今まで誰も問題にしなかった過去の経歴が、ケリー氏がベトナム戦争での経歴を全面に打ち出したもんだから、その影響で疑われ始めたのだ。
ホワイトハウスは、当時の給与支払い記録などを入手して開示し、「記録をみれば、大統領が任務を全うしたことは明らかだ」と反論したが、記録には空白期間がある上、ブッシュ氏が同期間、アラバマの基地で勤務していたことを証言する同僚も現れていない。
民主党側は、大統領が許可なく部隊を離れた、などと批判し、今年秋の大統領選挙の争点として追及する構えだ。

なんてまあ、下らない話だろう。反戦主義から、いつの間にか軍歴主義に変節した民主党も信じられないが、それを大げさに騒ぎ立てるマスコミも含めて、なんとまあアメリカ国民のレベルの低いことよ。僕は常々言っているように、身も心もアメリカナイズされたヤな奴ですが、アメリカ文化の底の浅さとアメリカ人の単純さには呆れますねえ。
大統領としての資質と軍歴って、何の関係があるんだ?ベトナム戦争に行った人なんて、何十万人もおるでしょうが?もちろん、軍出身者でも、パウエル国務長官のように、大統領になって欲しいような人材もいますが、そういう人は、どの世界でも通用するでしょう。
(誤解無いように言っておくと、僕はブッシュ大統領の資質には大いに疑問がある。大した人物ではないよな。誰が見たって分かるよな。でも、政策として、民主党よりは共和党を支持するので、ブッシュ大統領も支持している)

そして今度は、ベトナム戦争での英雄ぶり一点張りのケリーに対して、ベトナム戦争から帰ってきてベトナム反戦運動集会に参加した際、反戦運動家でパッパラパーの女優ジェーン・フォンダと一緒に写っている写真が米保守系メディアで取り上げられ、問題視されている。
ケリー氏は除隊後は一転して反戦運動に取り組んでいたのだ何が英雄だ。そのくせ、今になってベトナム戦争での軍歴を振りかざして選挙運動しているなんて、ちゃんちゃらおかしいよなあ。

クリントンの不倫騒ぎも辟易したけど、アメリカって、本当にどうでもええような事を問題にするよなあ。日本もだんだんそれに近づいてきてる感じだけど。

(2004.2.22)



〜おしまい〜





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