文部科学省の理系事務次官

〜 期待したいっ! 〜



いやあ、恥ずかしながら最近まで知りませんでした。今年の1月に就任した文部科学省の新しい事務次官が、なんと理科系の技術者なんです。いやあ、誠にめでたい目出度い。

文部科学省と言えば、ゆとり教育という名の日本人総白痴化計画を進めてきた売国奴的犯罪組織なんだけど、その大きな理由の1つは、文部省の役人ってのが、数学ができないために文系に行った理科音痴の頭の悪い官僚の、しかも三流どころばかり集まった集団だからだ。これはなにも、僕が勝手に言ってるのではない。日教組の委員長だって「文部官僚は省庁の中で下から2番目だ」と言っていた。彼は、最下位は防衛庁だと言っているが、これは自衛隊に反対する日教組だから言っているだけであり、本音で言えば、文部省が最下位という事だろう。いずれにしても、文部官僚のレベルが低いことは間違いない。「霞が関のアキレス腱」とまで言われてバカにされているのだ。
つまり、文部官僚って落ちこぼれ集団なのだ。だから「ゆとり教育」なんて言い出したんだろうなあ。自分たちが落ちこぼれだったから、落ちこぼれ達の気持ちが分かるんだろうなあ。でも、そのために国力がどんどん衰えていくのだから、非常に困った事態だ。

ところが、その文部科学省に理系の事務次官が登場したのだ。これは快挙だ。前代未聞だ。これは文部省と科学技術庁が合併したからこそ実現した快挙だ

新たに昇格した結城事務次官は、東大工学部を卒業して科学技術庁に技官として入庁した理系の人だ。殆どの省庁では文系役人がでかい面をしているが、さすがに科学技術庁では理系の人が順調に昇進していた。早くから科技庁のホープとされていた結城事務次官も、科技庁で研究開発局長になっていた。そして、文部省と統合した後は官房長や文科審議官を歴任してきた。しかし、それでも文部省の文系役人どもを押しのけて科技庁出身の理系の人が事務次官になれるとは思ってなかった。

しかし、冷静に考えれば、おかしくも何ともない。
上にも書いたように文部省の役人は三流だ。中央省庁の序列は出身大学と、国家公務員試験の成績優秀者をどれだけ集められるかによって決まる。科技庁は理科系技官の序列では中央省庁でトップクラスで、東大や京大などの工学部の秀才がたくさん入庁している。一方、文部省は、法文系官僚の下から2番目だ。いくら文系役人がでかい面をしているとはいえ、トップレベルの理系官庁と下から2番目の文系官庁の合併なんだから、理系の事務次官が出ても不思議でもなんでもない。2001年の中央省庁再編後も、文科次官は文部省出身の文系役人が2代続いていたが、ようやく科技庁出身者が就任したわけだ。むしろ遅すぎるくらいだ。

今回の人事について僕が喜んでいるのは、もちろん、これで日本の理科教育が改善されるのではないか、と期待しているからだ。文系三流役人が進めてきた「ゆとり教育」という名の日本人総白痴化計画により、日本の子供達の理科や数学の学力は目を覆うばかりに低下しており、これを抜本的に立て直さなければ日本の将来は危うい。理系の事務次官により、これを強力にやって欲しい。

それから、さらに、結城事務次官が、科技庁時代に核燃料課長や原子力安全局担当審議官も歴任していたことに期待したい。地球環境問題とエネルギー問題を解決できる唯一の現実的方策である原子力開発について、強力に推進して欲しい!


さて、日本の役所では極めて珍しい理系の事務次官だが、余談だけど、中国では、胡錦濤国家主席をはじめ、国のトップに理系人がズラリと並んでいる。胡錦濤国家主席は清華大の水利工学卒だし、温家宝首相は北京地質学院だ。その他、今のトップクラスは大半が理系の人たちだ。
これには2つの理由がある。1つは、毛沢東が推し進めた現代の恐怖地獄「文化大革命」により、文系のインテリが迫害されまくり、人材が居なくなった、という恐ろしい話。ただし、この話の信憑性は分かりません。
もう1つの理由は、中国が今、高度成長期にあり、理系の人間でないと理解できない事案が多いということです。
ただし、高度成長に法律や経済制度が追いついていないために問題が続出しているため、最近は中国でも文系の人間の登用が多くなっているようです。なんとなく残念。


それから、余談の余談ですが、ものすごーく腹黒そうだった海老沢会長の後任であるNHKの橋本新会長も理系の技術屋です。NHKも歴代、政治部記者が牛耳ってきた組織であり、すなわち文系の人間が支配してきた。今回、初めて理系の会長が登場したわけだ。
NHKに限らず、政治部畑が強いというのは、ほかのメディアも同様だ。やはりマスコミででかい面をしているのは政治部なのかな?政治家に顔が利くから何かと好都合って事もあるだろう。特に国営放送のNHKの場合、政治家との取引は重要だ。
逆に、腐敗した組織を一新するときは、そういうしがらみのない理系の人がトップになるのは良いことだろう。「節目には理系が台頭する」と言われるのは、理系には「圧力に屈しない」「誠実で孤高」「情実より理論」みたいなイメージがあるからだ。その真偽はともかく。

(2005.2.19)



〜おしまい〜





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