阪神タイガース優勝

またまた阪神タイガースが優勝しちゃいましたっ！
もう、強すぎて困っちゃう。勝って当たり前なんで、嬉しくもなんともないよ。
なーんて、ウソ嘘。
いやあ、もう、ほんま、一昨年に１８年ぶりに優勝した時には、「死ぬまでにあと１回くらいは優勝するかな」なんて思っていたので、こんなに早く再び優勝するなんて、ほんと、喜ばしいことです。
タイガースが最初に優勝したのは僕が４歳のときで、２年後の６歳の時（東京オリンピックの年ですな）に再び優勝してから長らく低迷し、３度目に優勝したのは、なんと２１年後で僕が２７歳の時だった。そして再び長期低迷期に入り、４度目に優勝したのは１８年後で僕は４５歳になっていた。この周期でいけば、次の優勝は僕が６０代になっているはずで、さらにその次になると生きているかどうか怪しい将来のはずだった。
それが、あなた、なんと、こんなに早く再び優勝しちゃうなんて、もう強すぎて面白くないわい。
なーんて、うそうそ。ほんまに、嬉しいですなあ。

そもそも、２年前に１８年振りに優勝するまでは、もしかして、もう永遠に優勝なんて、できないんじゃないか、なんて思ってましたわ。「優勝しないのがタイガースの良さじゃ」なんて、多くのタイガースファン同様、居直ってたもんなあ。それが、僅か２年で再び優勝するなんて、もう、強すぎて困っちゃう。
ていうのは、ほんま、嘘です。一昨年の優勝の時は、春から爆走して早々に優勝間違いなしってムードになっていた。とは言え、もちろん、あまりにも長い間低迷を続けた阪神ファンとしては、「そんなうまいこといくかいな？そのうち、結局は、最後は負け続けるんとちゃうか？」っていう不安を隠せなかったが、それでもかなり早い時期に優勝の可能性が極めて大きくなっていた。
それに比べて今年は、セパ交流戦までは中日が圧倒的な強さを見せ、「こら今年も中日かなあ」って雰囲気だった。それがセパ交流戦で中日が妙に弱く、一方、阪神が妙に強かったもんだから逆転してしまい、それ以後は一度も首位を中日に渡すことなく最後まで走りきった。しかし、中日は連勝する時は、とんでもなく連勝するチームだし、一方、過去を振り返ると、阪神はむちゃくちゃな連敗を平気でするチームなので、全然安心できる時は無かった。
８月３１日に中日に０．５ゲーム差まで詰め寄られた時は、ほんと、心臓に悪かった。シドニーオリンピックでＱちゃんを追いかけてきたシモンのような不気味さだったぞ。「こら、もう、あかん」って思ったぞ。それが、あなた、なんと不思議な事に、宿敵の巨人が、なぜか終盤になって中日相手に善戦する一方で、阪神相手の時は戦意喪失しちゃったので、割と楽に終盤でリードを広げ、最後も巨人戦で連勝してあっさりと優勝しちゃいました。この意味では、巨人さん、ほんとにありがとさん。

しかし、ところが、こんな喜ばしい時に、アホな事を言う奴がいる。巨人ファンだ。
今朝の新聞に、熱烈な巨人ファンである漫画家の黒鉄ヒロシが「優勝色あせる球界状況」などと称してアホな意見を述べている。
「阪神ファンには優勝は喜ばしいことだろう。ただ、野球ファンとして考えると、今は日本のプロ野球という船が浸水しかけているときだ。船上でのパーティーもいまひとつ盛り上がらないのではないか。球界の盟主が阪神に変わったと言う人もいるようだが、沈みかけている船で船長はおれだと胸を張っている場合ではないのではないか。喜んでいる場合ではない、というのが正直な気持ちだ」
こいつ、ほんまにアホやな。こいつ自分のことを「野球ファン」だなんて言ってるが、それは勘違いで、あくまでもこいつは「巨人ファン」だ。こいつらは「日本のプロ野球が沈みかけている」と本気で思っている。違う！違うぞ！沈みかかっているのは巨人だ！基本的な認識として、こいつらにとっては「日本のプロ野球」 ＝ 「巨人」だから、このようなトンデモナイ勘違いが出てくるのだ。「喜んでいる場合ではない」だなんて、ほっといてくれっ！それに阪神ファンは、誰も阪神が球界の盟主だなんて思ってはいない。て言うか、「球界の盟主」っていう発想自体が、巨人のものだ。そんな恥ずかしい冠をありがたがるのは巨人だけだ。

ほんとに巨人ファンは根本的に勘違いしている。何が間違っているかと言うと、「巨人が強くないとプロ野球も面白くない」なんて本気で思っているのだ。信じられないわ、全く。それは、お前らが面白くないだけだ。巨人なんて、はっきり言って、どうでもいい。巨人ファンだって、そうでしょう？阪神なんて、どうでもいいでしょう？そうでしょう？巨人ファンだったら、阪神も中日も広島もヤクルトも横浜も、全くどうでもいいでしょ？（まあ、今年に限れば、最下位争いをしていた広島はどうでもよくなくて、絶対に負けられなかっただろうけど）
まっとうな阪神ファンなら、巨人なんて、はっきり言ってどうでもよろしい。球団が潰れようがパリーグへ移籍しようが、どうでも勝手にしてください。それが普通の感覚なのに、巨人ファンは、巨人が強くなければプロ野球自体が衰退するなんて本気で思っている。アッホとちゃうか？我々阪神ファンとしては、３年前まで１７年連続で負け越した巨人なんて、これから３００年間くらい、徹底的に叩いて完膚無きまでぶちのめしてやりたい。もう永遠に阪神には勝てないようなチームになって欲しい。

確かに、今年は巨人が徹底的に弱かったので、テレビの視聴率も奈落の底へ転落した。つい数年前までは、巨人戦の放映権をテレビ局が奪い合っていたのに、今年はお荷物扱いだった。しかし、それはあくまでも巨人戦の話だ。関西における阪神戦、九州におけるダイエー戦、仙台における楽天戦、北海道における日本ハム戦などの視聴率は決して悪くない。東京地区の巨人戦の視聴率より圧倒的に高い。そもそも、巨人戦だけを日本全国に放映していた事自体が、極めて異常なのだ。プロ野球には１２球団もあるのに、テレビ放映が巨人戦だけだなんて、誰が考えても異様な状況だ。巨人が弱くなって、このような異常な事態が改善されていく方が喜ばしい。

そうそう、言い忘れた。今回のテレビ放映も異常だった。優勝した日は、民放もＮＨＫのＢＳもやっていたが、その前日の甲子園での阪神巨人戦は、関西の地元テレビのＡＢＣ放送しか中継をやっていなくて、全国放送はどこもやってなかった。なので、関西の人以外は見ることができなかった。こんなアホな話があるのが不思議だ。中継すれば、ものすごい視聴率になるのは間違いないと思うのだけど、どういう権利関係でそうなったのか、関係者を詰問したい！責任者、出てこーいっ！

まあ、それはともかく、ほんまに良かったなあ。もちろん、２年前は日本シリーズでダイエーに負けてしまったから、今年こそは、日本シリーズに勝たなければ喜びも中途半端じゃ！

ところで、そのパ・リーグなんだけど、プレーオフは心配していた通り珍妙な事になりそうだ。圧倒的な勝率を誇るホークスとロッテがプレーオフに進出するのは許せるが、なんとまあ、勝率５割を切る西武がプレーオフに出るのよ。こんな事って許せる？リーグ戦で勝率５割を切るようなチームがプレーオフで勝って日本シリーズに出てきたら、阪神としても腰砕けになっちゃうよなあ。
もちろん、今年はホークスとロッテがあまりにも強すぎて、他のチームが借金生活を強いられたっていうのは分かるが、一方で１００敗近い楽天がいたのだから、それはチャラだろう？でも、西武って、短期決戦に強そうだから、出てくるかもしれないなあ。

（２００５．９．３０）

〜おしまい〜

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