女性天皇

このところ、女性天皇を認めるかどうかの議論がやかましい。天皇制に関しては、ヘタな事を言うと色んな所から激しい反発がくるので、個人的な見解は述べません。
（環境問題に関しても色んな所から激しい反発はくるけど、環境問題に非常にうるさい僕としては決して避けられない。しかし、天皇制に関してはライフワークでも何でもないので、議論はしません）

このところの騒ぎは、言うまでもなく天皇家に次の次の天皇となるべき男子が居ないことから沸き起こったものだ。この世代の子供達は、みんな女の子だ。愛子さまを始めとして、秋篠宮家の眞子さまや佳子さまなど、天皇の孫の世代は８人とも女子だ。これは一体どうしたことだろう。って、それ以上言うのは激しく問題になるので止めましょう。

あくまでも結果から言えば、現実的には女性天皇を視野に入れないと天皇制自体の維持が難しくなるので問題になっているのだ。そして、小泉首相の諮問機関である「皇室典範に関する有識者会議」は、女性・女系天皇容認を前提に、皇位継承順位を「長子優先」として、現行の「永世皇族制」を維持するという方向を強く打ち出した。世論の大勢も同じような意見だし、僕も違和感はない。
「兄弟姉妹の中で男子優先」という案もあり、それでもいいような気はするけど、男女平等の世の中なんだし、て言うか、そもそも男女は平等なんだから、長子優先案でいいんじゃないかと思う。過去にも女性の天皇は何人もいたんだし。

ところが、今回の案には根強い反対があるようだ。僕は最近まで女性天皇と女系天皇の違いすら知らなかったくらいだから、何を反対しているのか分からなかったが、単に女性が天皇になるという女性天皇と、天皇家の女子の子供（父親は天皇家ではない）が天皇になるという女系天皇とは根本的に違いがあるらしい。今までは女性天皇は何人もいたけど、女性天皇の子供が天皇になった事例はなく、血筋としてはあくまでも男性天皇の子孫だけが天皇になってきたのだ。あくまでも男系天皇が維持されてきた訳だ。なので、女性天皇は容認してもいいけど女系天皇は容認できない、ということらしい。このようは反対意見は以前から根強かったらしいが、あんまり主流でもなかった。国民の大半は僕と同じような意識レベルであり、女性天皇と女系天皇の違いも分からず、また分かったところで「それがどうしたの？」というくらいの問題意識だ。それが寛仁親王がエッセーで反対意見を書いたことから、反対派が勢いづいてきた。

しかし、それでも、男系天皇制の維持って、どういう意味があるんだろう。女系天皇になると何が変わるというのだろう。ミトコンドリアを見れば分かるように、遺伝的にはむしろ女系の方が一貫性がある。
それから、より現実的な問題として、男系天皇制を維持したいと言っても、今さら、どうやればいいのか解決策が見あたらない。ものすごく何百年も遡って男系の子孫を洗いざらい探し出して、その中で優先順位を付けなければならないのだけど、それって現実的なのだろうか。今の系統では、６００年も遡らなければ男系の男子は見つからないらしいが、それって不可能じゃないかなあ。仮に見つかったとしても、今はどういう生活をしているか分からないぞ。万一、皇位継承順位第一位の人が犯罪者にでもなっていたら、次の順位の人を探すのだろうか。

このような事を考えると、「皇室典範に関する有識者会議」の意見は現実的でまっとうに思える。素人の感想としては。
しかし、天皇制に関しては意見を述べない僕としては、それが良いとか反対派が良いとか、論評は避けたい。

ここで僕が言いたいのは朝日新聞の怪しいスタンスだ。朝日新聞と言えば、中国・北朝鮮・旧社会党の魔のトライアングルの御用新聞として国民を偏向思想へと誘導してきた売国奴なので、普通に考えれば天皇制そのものに反対するのが当然の存在だ。それなのに、朝日新聞の天皇に関する報道は正反対だ。あれだけ政府のやることには何でもかんでも反対する旧社会党的新聞のくせに、朝日新聞の天皇家に関する報道は女性週刊誌のようなはしゃぎ振りだ。雅子さまの結婚報道なんかも、朝日新聞がスクープした（と思う）。天皇家の報道となると目の色を変えてしゃしゃり出てくる。

そして、今回の「皇室典範に関する有識者会議」の意見に対しても、朝刊の１面をさいて大特集で反対論を展開している。一体、これは何なんだろう？この悪魔のような新聞は、なぜ男系天皇制の維持に固執しているのだろう。その意図が皆目わからないだけに、非常に不気味だ。

（２００５．１１．９）

〜おしまい〜

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