東京大停電

〜 大騒ぎする事じゃないよ 〜



東京で大停電が発生した。なんて騒がれたけど、むちゃくちゃ大げさ東京の一部で、たかが1時間程度(最大でも3時間)、停電しただけの話だ。こんなんで大騒ぎするなんて、ばっかばかしい。東京のマスコミは、東京でちょっとした事があると、何でもかんでも大騒ぎだ。台風だって、地方で大型台風が暴れ回っていてもテレビニュースは知らん顔だが、小さな台風が東京に行っただけで大騒ぎだ。
(石材店)「東京一極集中がますます進んでいるから、仕方ないですね」
(幹事長)「せめて首都が京都に戻ればなあ」


今回の停電の原因は、江戸川でクレーン船が東京電力の高圧送電線に接触し損傷させたことだ。これまたバカバカしい原因だが、そもそも停電になったのは東京都内の約140万戸に過ぎず、東京電力管内でも、ごく一部の局地的な停電だ。地下鉄などで運休が出たとは言え、大半の地域では1時間後には復旧した。一番遅かったところでも3時間後には全面復旧したし、ちょうどお盆休みで通勤客も少なく、大した影響も出なかった。ほんと、騒ぎにするような出来事ではない。

子供の頃は、停電なんてしょっちゅうだった。雷が鳴り始めると、すぐに停電になっていた。昔は電気を使っていたのは電灯とテレビくらいだったから、停電になっても平気で、ロウソクに灯をともすのが子供心に楽しかった。
(石材店)「いつの時代ですかっ!」
(幹事長)「ほんの40年ばかり前のことやがな」
(石材店)「まだ生まれてませんっ!」

現代は、もちろん、様々な機器に電気が使われており、その影響度は昔とは比べものにならないが、それでもたかが2〜3時間の停電だ。何日も停電が続いたニューヨークとは大違いだ。ぜーんぜん大したことない話だ。

はっきり言って、東京電力が3時間で全面普及させたのは、とても早かったと思う。これがアメリカなら、何日もかかっていても不思議はない。
東電は送電を切り替えて電力を復活させたのだが、切り替え前に事故原因を調べ、送電を再開しても問題ないか安全を確かめる必要がある。電灯やテレビくらいしか使っていなかった昔の停電なら、突然再開しても問題も無いけど、今は色んな事業所に自家発なども備わっており、突然再開したらトラブルが発生する事もある。また網の目のように張り巡らされた送電網の電力潮流は複雑になっており、ここに一気に大きな電力を流し始めるとトラブルの元になる。これらをいちいち確認してからでないと再開できない。東電はこの作業に3時間かかった。設備上の問題ではないのだ。それでも3時間は早いと言えよう。スムーズに作業が進んだのは、1999年に自衛隊機が送電線を切断した事故があって以来、送電ルート変更のシミュレーションを重ねていた成果と言える。素人は、線がつながればすぐに再開できると思ってしまうが、ひとたび停電になれば、需給バランスが不安定になり、送電網全体に影響が拡大する可能性もあるので、慎重にやらなければならない

それなのに、なんと呆れたことに、経済産業省は東京電力の副社長を呼びつけ、原因の徹底究明と再発防止を指示した。再発防止策ったって、あなた、悪いのはクレーン船だぞ。船の作業員は「初めての現場で、送電線の存在を知らなかった」なんて話しているが、こんなアホがいたら、再発防止策なんて取りようがないぞ
まさか、どんな高いクレーンが来ても当たらないように高い送電鉄塔を建てろって言うのか?それとも、1ルートが切れても大丈夫なように、別の鉄塔を作れと言うのか?それとも簡単に切られないように電線を地中化しろと言うのか?いずれの対策も非現実的だ。一部の地域だけなら、そういうことも出来るだろうけど、事故はどこで起きるか分からない。あらゆる送電線を地中化したり複数ルートを作ったりするのは、莫大な費用がかかる。そんな事してたら電気料金が高くなるぞ。滅多に起こらないたかが2〜3時間程度の停電を防ぐために大金を使うなんてバカだ。
こういうバカな事を言う役人は沢山いて、100年に1度くらいしか起きない洪水を防ぐという名目で何百億円もつぎ込んでダムを作ったりする。100年に1度洪水が発生した時に復旧する方が、はるかに安くつく。あるいは数十人しかいない集落のために何十億円もかけてトンネルを掘ったりする。もっと便利な所に新しい家を建てて全員を移住させたあげた方が、はるかに安くつく。こんな事をする役人は税金泥棒だから、自分の金としての感覚がないんだ。こういう奴らに限って、自分の家のことになれば、地震保険にだって「どうせ地震なんて起きやしないよ」なんて言って加入しないに決まっている。
ちょっと話がそれたけど、経済産業省事務次官は、「首都圏での停電は影響が大きいため、復旧時間をもっと短くする努力が必要だ」なんて抜かしている。こいつ、ほんまにアホだなあ。税金泥棒のくせして、よくもまあ偉そうに言うなあ。全然、現場の事が分かってないぞ。ほんとにアホだぞ。東電の社員は、お盆休みも返上で、朝からてんてこ舞いだった。文句あるんなら、お前がやってみろ。役に立たない役人どもめ。(なんで役に立たないのに役人っていうんだろう?)

それから、東電には住民からも「どうして復旧までにこんなに時間がかかるのか」とかいった苦情や問い合わせが相次いだらしい。こういうアホには本当に腹が立つ。普段は、何も考えずに「原発なんて嫌だ」とか「電気代が高い」とか好き勝手言いながら二酸化炭素を排出しまくり、ちょっと停電になったら文句ばっかり言うこの巨大な文明社会を底辺で支える仕事の大変さを想像しようともしないで、家でゴロゴロしてクーラーかけながらテレビ見てるだけの奴が、たった2〜3時間の停電に文句を言うな。アメリカなら復旧に何日もかかったって、みんな文句は言わないぞ。世の中はそういうもんだ、と分かっているぞ。日本人は本当に我が儘で自分勝手で、ささいな事にも我慢できなくなってしまった。昔は、もっと良識があふれていたぞ。
(石材店)「昔を賛美するようになったら人間おしまいですよ」
(幹事長)「どきっ。老化のきざし?」

ま、しかし、脳みそにしわの無いパープリンねえちゃん達も、停電はゼロには出来ないってことくらいは、知っておいて欲しいね。

そうそう、それから、日経新聞がシステムにトラブルを起こし、日経平均株価の算定をストップする失態を犯している。停電中にストップするのは分かるけど、そうじゃなくて、復旧した後にトラブルが発生したらしい。大手銀行の合併に伴うシステム不具合と言い、去年の東証のシステムダウンと言い、日本の金融業界はシステムの重要性に対する認識が甘すぎるのではないか?
(石材店)「相変わらず、自分の業界には甘いけど、他業界には厳しいですねえ」
(幹事長)「批判あってこその向上よ」
(石材店)「そのまま跳ね返ってきますよ」


(2006.8.15)



〜おしまい〜





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