北朝鮮の核実験 @

〜 不可解な北朝鮮 〜



(石材店)「いやあ、こんなに短期間で北朝鮮の不可解シリーズが再開するとは思いませんでした」
(幹事長)「ほんとに、びっくりだよなあ」

てな事で、なんと北朝鮮が本当に核実験をしちゃいました。あの国は、て言うか、金正日は何を考えているのか一般常識では理解しにくい。しかし、それにしても、今の情勢で、「核実験するぞ、するぞ」と脅すのはカードとして意味があるけど、本当に核実験するなんて、もう何の意味も無いだろう?こんなにあっさり無意味にカードを切ってしまうなんて、本当に不可解。

(石材店)「前回のシリーズと全く同じ出だしですね」
(幹事長)「だって、本当に呆れかえってるんだもーん!」

今回の核実験については、前回のミサイル発射以上に国際的な風当たりは強く、マスコミも連日の報道合戦状態なので、事実関係について、こんなところで議論する気はありません。
ミサイルを発射しても、「核実験するぞ、するぞ」と脅しても、何やってもアメリカが相手にしてくれないから、遂に最後のカードを切った、とか、安部政権発足に伴う日中および日韓の関係改善化に対する嫌がらせだとか、色々言われているけど、ほんっとに我々の理解を超えた金正日の真意を推測するのって、なんとなく無駄でむなしいような気がする。

ただ1点だけ、言いたいことは、今回の北朝鮮の核実験について、おおかたのマスコミは、取りあえずは北朝鮮を非難しつつも、こういう事態に至った原因はアメリカの対応にある、という論調だけど、それは根本的に間違っている、と言うことだ。


北朝鮮は、アメリカが相手にしてくれないから核実験をしたのだろうか?アメリカが相手にしてくれないからミサイルを発射したのだろうか。アメリカや日本が暖かく接してあげていれば核実験もミサイル発射もしなかったのだろうか?
そんなことは、なーいっ!それは甘いっ。甘すぎるっ!

北朝鮮は、何があったって、みんながどう接しようが、とにかくがむしゃらに核兵器の保有にまっしぐらだ。それは、これまでの経緯を考えてみれば、バカでも分かるぞ。かつて日米韓欧は、北朝鮮が核開発を放棄するのと引き替えに軽水炉を提供するなんていうトンデモナイ妥協をした事がある。
最初に聞いた時は、本当にびっくりしてひっくり返った。いくら北朝鮮が核開発を放棄すると言ったって、仮にそれが本当だとしても、その引き替えに原子力発電所を提供してやるなんて、あまりにもお間抜けな提案だ。しかし工事は本当に1997年8月に始まった。そして、やはりと言うか何と言うか、2002年10月になって、北朝鮮が高濃縮ウランによる核開発計画を進めている事がバレて中止になったのだ。この時点で行程は33.4%まで進んでいたが、それまでに費やされた工事費は、総額13億6000万ドルで、うち日本も3億6000万ドルという巨額を払っている。こんなバカな間抜けな取引のために何百億円も払うなんて、本当にアホですが、当然、北朝鮮は最初っから核開発を放棄するつもりなんてありはしなかった。うまく騙せればタダで軽水炉を手に入れられるし、仮に途中でバレて中止になったとしても北朝鮮自身は一銭の出費も無いし、しかもそれまでの間、時間が稼げて核開発が進む。

そして、今回のミサイル発射と核実験だ。誰がどう考えても、北朝鮮はこれまで、着々と核開発に邁進してきたのだ。6ヶ国協議をやろうが中断しようが、軽水炉工事が始まろうが中止になろうが、そんな事とは一切関係なく、着実に核開発を進めてきたのだ。

何が言いたいのかと言えば、アメリカの政策を糾弾するだけの独善的で知能の低いマスコミに対して「アホ」と言いたいだけではない。問題は今後の対応なのだ。アメリカの政策が悪かったから北朝鮮が核開発をした、という間違った認識に立ってしまうと、今後の対応が誤ってしまうのだ。すなわち、「アメリカが厳しい態度を改めて、優しく接してあげれば北朝鮮も核開発を止めて、協議に戻ってくる」なんていう、あまりにも甘い認識は危険だ、と言いたい。韓国では、盧武鉉政権が進めてきた宥和政策に対する風当たりが強まってきているが、それでもなお「あくまでも宥和政策を進めるべきだ」という意見も根強い。
しかし、アメリカや日本や韓国が、厳しく接しようが暖かく接しようが、そんな事には関係なく、北朝鮮は核武装に突っ走るのだ。いくら優しく接したって、金正日は安心などしない。彼は自分の政権を守るためには、核武装しかないと本気で考えている。核武装することだけによって、北朝鮮はアメリカと対等に交渉できると考えている。韓国なんて最初から眼中にない。いくら韓国が優しくしたって、「ラッキー」って思っているだけだ。

結論は、ただ1つ。北朝鮮に対して核兵器開発を止めさせるために、限定的な攻撃をするしかない

(石材店)「あれっ?幹事長は、北朝鮮攻撃には否定的だったんじゃないですか?」
(幹事長)「金正日政権が打倒するまで攻撃しちゃうのは、強大な統一韓国が出現するので反対ではあるけれど、
       核兵器開発を止めさせるピンポイント攻撃は、すべきだと考える」

もちろん、そんなうまいこといくかどうか分かりません。しかし、かつてイスラエルがイラクの核施設をピンポイント攻撃したように、アメリカ軍が北朝鮮の核施設を攻撃するってのは、そんなに不可能でもないような気がするぞ。
(石材店)「結局、アメリカ頼りですか?」

(2006.10.12)



〜おしまい〜





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