地震に直撃された原子力発電所

〜 原子力発電所の安全性が立証された 〜



新潟県で中越沖地震が発生した。10人が亡くなり、負傷者は1000人以上にのぼる。新潟県内での住宅被害は、全壊が342棟、半壊を含む一部損壊が427棟で、1万人以上の被災者が学校や集会所などの避難所へ避難した。ただ、阪神大震災と同規模の揺れだった割には被害は少なかった。同じ地震でも、都市部に比べれば人口や建物の密集度が薄い地方では、被害は少なめになるようだ。

ところで、一般の被害が少なかったからだろうが、マスコミや政治家が、原子力発電所の耐震対策についてキチガイみたいにわめいている。今回の地震に直撃された東京電力の柏崎刈羽原子力発電所について、その設計と対応が悪いと言うのだ。一般の被害がもっと多ければ、それどころではなかったんだろうけど、みんな自分たちの思惑でヒステリックに大騒ぎだ。最初は、いつものように無視していたんだけど、あまりにもひどく、しかも日に日に騒ぎが大きくなってきたので、もう我慢できない。

はっきり言おう!
今回の地震で分かったことは、原子力発電所の安全性が弱いと言う事ではない。逆だ。日本の原子力発電所の安全性が100%立証されたのだあれほどの大きな地震に直撃されたのに、原子力発電所の本体はビクともしなかった。これ以上の安全性の具体的立証はないぞ

今回の地震でマスコミや政治家がキチガイに騒いでいるのは、まず、原子炉建屋とタービン建屋に隣接した所内変圧器に火災が発生したことだ。国家のあるべき姿を冷静中立で伝えなければならない国営放送のくせに反原子力発電所のお先棒を担ぐNHKは、黒煙を上げて燃える変圧器の様子を、ここぞとばかりに延々と放映していた。知らない人が見たら、ていうか、ほとんどの国民は知らない人だろうけど、あれじゃあまるで原子力発電所で重大事故が発生したかと思ってしまう。でも違うのよ。単に一部の周辺施設が焼けただけだ。しかも、変圧器は原子炉の建物とは場所が別だから、この火災で原子炉のある建物への延焼の危険性もなかった
地震当時に運転していた原子炉は、地震を検知して全て正常に自動停止していたから、変圧器で火災が発生しても、何の問題もなかった。て言うか、原子力発電所の電源系統は何重にも整備されているから、原子炉が運転中でも、変圧器が焼けても問題はない。別系統の電源が常に確保できているからだ。それなのに、原子力発電所の中で火災が発生しただけで、キチガイみたいに大騒ぎだ。

日本の原子力発電所の設計で一番大事なのは、どんな地震が起きても、原子炉本体が壊れないようにすることだ。あるいは、仮に壊れたとしても、周辺環境に放射能の悪影響が及ばないようにすることだ。その意味で、今回のような大きな地震が直撃しても、本体がビクともしなかったのは、日本の原子力発電所の安全性が100%立証されたと胸を張って言えることだ
しかし、周辺施設は違う。周辺施設は重要度に応じて耐震性が定められており、原子炉本体に比べれば緩い設計になっているのは当たり前だ。なんでもかんでも原子炉本体並に頑丈に作ったりしたら、コストが高くついて仕方ない。日本の電気料金は高すぎるから、もっとコストを削減しろと声高に言っていたのは政府じゃないか。別に政府が言わなくても、当たり前と言えば当たり前だ。壊れたってかまわない周辺施設にバカみたいに金をかける必要はない。壊れたら直せばいいだけだ。その方がよっぽど安くつく。

それから、放射性物質を含んだ水が海に放出されたというのもあった。使用済み核燃料を貯蔵しているプール水が作業フロアに漏れ、その水が別の部屋に漏れ、放水口を通じて海に出たらしい。
しかし、漏れた量って、なんと僅か1.5リットルだぞ。これに含まれる放射能量は60000ベクレルだ。それって、どれくらい?って見当がつかないが、ラドン温泉の温水6リットル分だ。たったの。ラドン温泉より4倍濃いのが1.5リットル漏れたって訳だ。これって、日本海に放出されて、何か問題ある?これが問題あるんなら、ラドン温泉は即刻営業停止しないといけないぞ。
もちろん、法律上も何の問題もない。今回漏れた量は、法律で禁止されている量の10億分の1以下だ。環境への影響は100%ない。あり得るはずがないぞ。

それから、排気筒から放射性のヨウ素、クロム、コバルトが検出されたっていうのもあった。たぶん、この排気筒から外部に放射性物質が漏れたと思われるが、大気中に放出された放射性物質は、保安規定の放出上限の1000分の1程度で、問題にならないほど微量だ。もちろん、普通に生活していて自然界からあびる放射線量に比べて極めて低く、周辺環境への影響は全くない。

それから、固体廃棄物を貯蔵しているドラム缶約100本が転倒し、数本のふたが開いたってのもあった。しかし、これらのドラム缶に入っているのは、放射能レベルの低い廃棄物だ。そのまま一般廃棄物で処分してもいいのに、やたら厳しい規制のために、わざわざ放射性廃棄物なんて区別して処分しているようなものだ。そななもんがひっくり返ったくらいで騒ぐなよ、と言いたい。言いまくりたい。

とにかく、今回の地震で発生したトラブルが、全てどうでもいいようなものばかりなのは明らかだ
柏崎刈羽原子力発電所の耐震設計上の揺れの最大想定値は273ガルだったが、今回の地震で観測された揺れの最大値は680ガルだった。耐震設計の基準となる限界地震を最大で約2・5倍も上回っていたことになる。それなのに、ああ、それなのに、原子炉本体には何の影響もなかった。ビクともしなかった。運転中だった4基は、地震を検知してすぐに正常に自動停止したけど、何のトラブルもなかった。これって、すごくない?
つまり、想定値の2.5倍もの地震があっても大丈夫だったなんて、むしろ安全すぎるんじゃない?コストかけすぎじゃない?と思う。


それなのに、例によって独善と偽善で凝り固まった商売第一主義のマスコミどもが大暴れだ。ここぞとばかりに弱い者いじめに突っ走っている。無責任なバカたちだ。さらに今回は、お調子者の政治家どもまで一緒になってヒステリックにバカ騒ぎだ。
安倍首相は、放射能を含む水漏れが発生したことについて、「東電から国への報告は遅かったと思う。厳しく反省してもらわねばならない」と東電の対応を強く批判した。でもねえ、上にも書いたけど、ラドン温泉6リットル分だよ。しかも、それを誰かが飲んだんじゃなくて、日本海に出たのよ。薄まりすぎて、もう分かんないんだよ。そななアホな事をすぐさま首相に報告しなけりゃいけないって言うの?アホと違うか。やたら不祥事が出てくる閣僚の任命や、指導力の弱さから、だいぶあいそがつきかけていたんだけど、こんな知能レベルの低い事を言うなんて、こりゃもう駄目だよ。もちろん、時期が時期だけに、これは完全に参議院選挙向けのパフォーマンスだ。でも、選挙のために、こんな知能レベルの低いパフォーマンスをやられたら困るよねえ。
原子力発電所については、国民の不安払しょくに全力を挙げ、国への厳格な報告体制の構築、消防を含めた災害対策の確保を徹底するように」なんて言ってるけど、こなな下らない事で大騒ぎになるのは、売国奴マスコミのせいなんだから、そっちを取り締まれよ、と言いたい。マスコミに良識がひとかけらでもあれば、こんな下らない事件で国民が不安を感じるような事はないぞ。

首相の尻馬に乗って、というか、自分も目立とうとして、甘利経産相も、東電の社長を呼びつけて、消防隊が到着するまでの初期消火活動が遅れたとして、厳重注意した。「消防車が来なくても、電力会社が自力で消火できる体制を取ってほしい」と言うのだ。もうちょっと利口な事は言えないのかなあ。どんな火災が発生しても自力で消化しろというのだろうか。全国の全ての工場に消防隊を設けろと言うのだろうか。それとも発電所だけ別扱い?どっちにしても、ものすごい無駄じゃないか?もちろん、燃えたらいけないものは厳重に対応しなければならないけど、上に書いたように、変圧器は燃えても大丈夫なのよ。そななもんのために自衛消防隊を作れってか?アホとちゃうか、このおっさんも。
火災発生から消防車の到着まで1時間以上かかり、さらに鎮火まで約2時間かかったことを咎めているんだけど、大地震が発生したんだから、消防車の到着が少しくらい遅くたって許してやれよ。それで問題があった訳じゃあないんだから。燃え立って大丈夫な施設なんだから。柏崎市消防署の話では、「地震のために次々と救急要請の連絡が入り、消防隊員を救急現場に出していたため、人員を集めるのに時間がかかった。道路状況も悪かった」との事だが、そらそうだよなあ。絶対にそうだよなあ。それでも、問題が拡大した訳でもなく、ちゃんと消化できたんだから、何の問題もない。
それなのに、消防署の親玉である柏崎市の会田市長は、消防法に基づき油タンクなどの緊急使用停止命令を出した。市長ごときに原子力発電所本体の使用停止命令なんて出す権限はないけど、これら周辺施設の使用停止命令が出ちゃうと、事実上、原子力発電所の使用ができなくなる。このおっさんは、元々反原子力だから、こんな事するんだろうけど、困ったもんだ。

でも、市長が大騒ぎしなくても、甘利経済産業相からも柏崎刈羽原子力発電所の運転を停止するように行政指導が出てしまった。今回の地震による揺れが耐震設計上の想定以上だったことを受けて、安全性を確認できるまで運転するな、ということなんだけど、何度も言うけど、耐震設計の基準値を2・5倍も上回っていたのにビクともしなかったんだから、安全性は100%立証できたんじゃないのか?こんな簡単な事が分からないのか?そんなアホが大臣やってんのか?
こんな理不尽な停止命令では、運転再開のめどは立たない。だって現実に100%安全だって立証されたのに、さらに安全性を確認しろって言われても、一体何をやればいいの?
このアホが停止命令のせいで、厳しい猛暑となった場合、電力の安定供給に支障をきたす恐れも出てきた。全くおかしな世の中だ。

何度も言うけど、今回の地震で明らかになったのは、日本の原子力発電所が徹底的に安全だっていう事実だ。想定外の大きな揺れに原子炉本体の安全は揺るがなかった。設計に余裕を持たせた設計思想のおかげだ。また、東電は発電所の真下には活断層は無いと考えていたけど、活断層が真下にあっても何の問題もないって事も立証された。つまり、これで地震大国日本のどこに原子力発電所を作っても大丈夫だと分かったのだ。素晴らしい事じゃないか!

(2007.7.21)



〜おしまい〜





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