民主党分裂騒ぎ

〜 結局は期待薄 〜



民主党の渡辺秀央、大江康弘、姫井由美子の3参院議員が民主党を離党し、無所属の荒井広幸、松下新平両参院議員と5人で新党を結成する騒ぎが起こった。民主党の代表選びで小沢一郎代表の無投票3選が確実になった直後だったので、思わず「よくやった!」と喝采を送りたいタイミングだった。

(石材店)「あれ?幹事長は小沢支持派じゃなかったですか?」
(幹事長)「一度でいいから小沢に政権を取らせて、日本の政治を根幹から変えて欲しいっていう期待感は
       今でも持っているけど、だからと言って、あそこまでやる気の無さが党内に充満した代表選びを
       しているようじゃ、今の民主党には何の期待もできないよ」


離党組の「民主党は政局優先で国民のためになっていない」という見解には大いに共感できる。今回の騒ぎの中心人物である大江、渡辺両氏は、民主党が提案した道路特定財源の暫定税率廃止方針という大アホ政策に果敢に反対し、暫定税率維持派の集会に自民党議員らとともに出席して民主党を批判した。また、政府が提出した新テロ対策特別措置法案の採決時にも、民主党の党議拘束(反対)に従わずに勇気を持って棄権した。さらに、日銀副総裁人事案の採決でも民主党の方針に反して政府提案に賛成票を投じた。こなな事を繰り返したために、民主党からは党員資格停止3カ月の処分を受けたりしている。

これら一連の民主党の大アホ政策は、全て大衆受けを狙った目先の支持率アップを狙ったものであり、真剣に日本という国の事を考えたものではない。昔の社会党のように、政府のやることには、とにかく何が何でも反対するというだけの思考回路だ。て言うか、思考回路が無いのだ。ただアホみたいに機械的に反対しているだけだ。昔の社会党のように政権を取る可能性が0%の政党ならそれでもいいというか、勝手にやってちょ、てなもんだけど、今の民主党は政権を取る可能性があるし、また国民もそれを期待している。それなのに、やっていることは昔の社会党と同じで、単に大衆に迎合するだけの無責任野党だ。

(石材店)「幹事長は大衆の意見は無視してもいいと?」
(幹事長)「例えば、所得税も消費税もゼロにするし、老人医療費はタダにするし、保育園も学校も全部タダにするよ、
       なーんて言えば、ほとんどの国民は大歓迎だろう。でも、そなな事をしたら国は破綻するよ。
       国民の目先の受けだけを考えて済むのなら政治家はいらないよ」


民主党のやっていることは、単に反対のための反対をしているだけの、昔の腐り切った社会党と同じだ。民主党はいつでも政権を取る用意がある責任野党になろうとしていたはずなのに、なんでもかんでも政局を混乱に陥れる事だけを考えた反対野党に成り下がってしまったようだ。ガソリン税問題も、日銀総裁の空席問題も、高齢者向けの政策でも、全部同じだ

このような民主党の堕落に活を入れるため、今回の離党騒ぎには大いに期待したかった。もちろん、僅か5人の、しかも従来からの反党分子による新党結成では、参議院における与野党情勢に大きな変化はない。ただ、小沢代表の3選による民主党新体制発足を前に、民主党の出ばなをくじく意義はあった。

と思ったのだが、なーんと、大江、渡辺両氏に続く3人目の姫井由美子参院議員があっさりと離党を撤回してしまった。姫井参院議員は言わずと知れたぶってぶって姫だ。なぜ彼女が離党したのかは、当初から驚きだった。民主党執行部も、以前から反党行動が目に余る大江、渡辺両氏の離党はやむを得ない、というか、むしろ変な奴らがいなくなってスッキリしたって感じだけど、ぶってぶって姫の離党には驚いたようだ。それで急遽、菅直人代表代行が強く説得し、最終的に姫井議員が方向転換したらしい。理由はよく分かんないけど、菅代表代行が「大いに頑張る機会を彼女に提供する形が必要だ」と述べているところを見ると、要するに彼女は民主党の中で居場所が無かったんだろうなあ。参議院選挙の時は「姫の虎退治」っていうキャッチフレーズで自民党の片山虎之助参院幹事長を破って初当選し、民主党大勝の象徴的存在として話題性爆発だったけど、その後は、既婚で2児の母なのに独身の元高校教師との不倫が明るみになり、民主党内では冷遇されていたのだろう。

もともと政治的に影響力の無いぶってぶって姫の離党撤回騒ぎは些細な出来事だけど、せっかくの新党結成に水を差したのは間違いない。もともと大江、渡辺両氏だって、昔は小沢の側近だったのにだんだん冷遇されてきて、それで反小沢に転じ今回の騒ぎを起こしたようなものであり、あんまり立派な政治的信条で行動しているわけではない。また政界での影響力だって小さい人たちだ。行動を共にした無所属の荒井議員だって、自民党から小泉に追い出された小粒政治家だ。こんな奴らに大きな期待をする方がそもそも間違いなんだけど、でもやっぱり、最近の民主党の体たらく振りを見ると、こういう動きが大きくなり、民主党が真の責任政党として脱皮してくれるのを期待せずにはいられない

(2008.8.31)



〜おしまい〜





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