アメリカ大統領選挙情勢(その4)

〜 ますます面白くなってきたぞ! 〜



民主党の候補者選びでヒステリーおばはんのヒラリーが負けて、まあこれで、最悪の事態は免れた。

(石材店)「共和党支持者の幹事長としては、ほっと一息ですね」
(幹事長)「共和党が勝てば安心だけど、民主党であっても、過去のしがらみが無い若い黒人のオバマには、
       何かしら期待したいものもあるよね。世界を良い方向に導いてくれる新しい流れを作ってくれるかもしれない。
       もっとも、いくらオバマが新しい流れを作っても、日本の閉塞状態を改善する効果がどれだけあるか期待薄だけど」


てことで、オバマが勝とうがマケインが勝とうが、それなりに期待があり、まあ少し安心感が出た、と言うか、逆に興味が薄らいだ雰囲気が漂いつつあったアメリカ大統領選挙だが、マケインの副大統領候補にとんでもないのが出てきて、またまた俄然面白くなった

マケインは副大統領候補として、女性のペイリン・アラスカ州知事(44)を起用したのだ。このおばさん、経歴が結構すごい。そもそも1964年生まれの44歳ってのが若い。しかも女性だ。生まれはアメリカのど田舎アイダホ州だけど、小さい頃に一家でアラスカ州に移住したからアラスカ生まれみたいなもの。どっちにしても田舎だけど。アラスカ州の州都アンカレッジの郊外のワシラ市ってとこで育ち、高校時代はバスケットボール選手として活躍した。激しいプレースタイルから「サラ・バラクーダ(肉食魚)」なんてニックネームがついてたくらいだから、昔から気性は激しかったのかも。
で、20歳になると一転して、今度はミスコン荒らしで活躍した。確かにきれいな人だ。地元ワシラ市のミス・ワシラになったのに続き、ミス・アラスカコンテストでも準ミス・アラスカに選ばれた。
このミスコンで稼いだ金で大学に進学したんだけど、進学先は生まれ故郷のアイダホ大学だ。アイダホ大学卒業後はアラスカに戻り、アンカレッジのテレビ局でスポーツキャスターなんかを務めた。そして高校時代のボーイフレンドと結婚し、夫とともに漁業にも従事したりしている。
ここまででも、結構、変化に富んだ人生だ。ところが、さらに、その後、どんどん飛躍していく。

まずは地元ワシラ市で子供の学校のPTA活動に熱中していたのがきっかけでワシラ市の市会議員となり、さらにワシラ市の市長に当選する。そして2年前に最年少かつ女性初のアラスカ州知事となったのだ。共和党の候補者選びで現職知事に勝って選ばれたのだ。
このように、ものすごい急上昇の政治家キャリアだが、一方で私生活でも5人も子供を生み育てている。5人目の子供は、なんと今年の春に出産したばかりだ。州知事が出産するなんて、アメリカでも珍しいんじゃないか?う〜ん。すごすぎる。余談だけど、その子供はダウン症を抱えているらしく、障害者福祉の面でも期待できる。
一方、長男の方は、もう立派な大人で、9月にはイラクに出征するらしい。自分の子供がイラクへ行くとなると、こらイラク政策でも真剣味が違うわな。

このような、ものすごい経歴と、さすがはミスコン荒らしと納得できる美貌を兼ね備えた才色兼備の副大統領候補が出てくるなんて、ほんと、アメリカの底力を感じてしまう。

(石材店)「底力なんですか?」
(幹事長)「このような人材がいるってところが、アメリカ社会の懐の深いところだわな。
       日本も少しずつは変わりつつあるけど、ここまでの人材は、なかなかおらんわなあ。
       小泉自民党のマドンナ候補たちも、ここまで幅広い経歴は無かったぞ」
(石材店)「これで幹事長の共和党支持もガチガチですか?」
(幹事長)「えーと、そうとも言えないけど」


このペイリンさんは、経歴もすごいし、きれいだし、思わずぞっこんになりそうだけど、これが見かけによらず、って言うか、見かけどおりかもしれないけど、ゴリゴリの保守派なんだ。人工妊娠中絶や同姓婚には強く反対している。今年の春に生まれた子供は、出産前検査で障害を持っていることが分かったんだけど、人工妊娠中絶への反対姿勢から出産に踏み切った。同姓婚なんていう変態行為には僕も死んでも反対だけど、人工妊娠中絶はケースバイケースだと思う。それからハンティングが趣味で、銃規制に強固に反対する全米ライフル協会の終身会員にもなっている。筋金入りの超保守派だ。この辺りに、ちょっと恐さを感じてしまう。女性でもこういう人がいるんだなあ。

ま、それはともかく、これでアメリカ大統領選挙が再び、めっちゃ面白くなってきた。マケイン陣営がペイリンさん起用したのは、もちろん勝敗の鍵を握る白人女性票の獲得のためだ。ヒラリーを支持していた層は、ただでさえオバマには否定的な人が多いのだけど、それを一気に取り込もうという魂胆だ。また、「史上最も無名な副大統領候補」と言われる彼女の起用は、これまで初の黒人大統領候補ということでオバマに集中していた全米のメディアの話題を一気にさらった。こうなると、どっちに転んでもおかしくないし、どっちに転んでも新政権には期待感爆発だ!

なーんて記事を書いていたら、なんとっ!福田総理大臣が突然、辞任するなんて言い出した!
安倍前総理に続く、この無責任な突然の辞任は、いったい何なんだ!?
あまりの事に、ボーゼン!
こいつら、ほんと、やる気ないなら最初から総理大臣になるなーっっっっっっっ!
アメリカの大統領選挙の熱気と比べて、あまりにも貧困な日本の政治情勢。
こうなったら、もうジャンケンで、小沢か小泉に総理大臣をやらせろ!

(2008.9.1)



〜おしまい〜





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