小泉元首相の引退

〜 漂流を続ける日本の政治 〜



つい、このあいだ、福田総理大臣が突然、辞任するなんて言い出して、あまりの無責任さにボーゼンとして、こうなったら、もうジャンケンで、小沢か小泉に総理大臣をやらせろ!って吠えたんだけど、なんと小泉元首相政界引退するなんて言い出した。もう世も末というか救いようが無い政治情勢になってきたぞ。

(石材店)「やっぱり民主党じゃ駄目ですか?」
(幹事長)「今のままでは絶望的」


本来なら、一度、小沢民主党に政権を取らせて、長年の自民党支配によって社会の隅々まで凝り固まった古い利権体質を徹底的に壊してくれるのを期待したいところなんだけど、最近の民主党って、昔の社会党みたいに知能が欠落したような政策ばっかり打ち出している

農業者戸別所得補償なんていう信じられない愚かなバラ撒き政策の一方で、ガソリン税の暫定税率廃止みたいに大衆の受けだけを狙った浅はかな政策があるが、一体、財源はどうするんだ?年金基礎部分に公費を投入する年金一元化の一方で、消費税増税は行わないなんて、一体、財源はどうするんだ?もう理解不能だ。いや、理解はできる。単に選挙で勝つためだけに支離滅裂な矛盾した政策を打ち出しているのだ。
目先の支持率アップだけを念頭に、大衆受けを狙ったものであり、真剣に日本の行く末を考えたものではない。昔の社会党のように、政府のやることには、とにかく何が何でも反対するというだけの思考回路だ。て言うか、思考回路が無いのだ。ただアホみたいに機械的に反対しているだけだ。社民党のように政権を取る可能性が0%の無責任野党ならそれでもいいが、政権を取る可能性がある民主党がやるべき事ではない。
所得税も消費税もゼロにするし、老人医療費はタダにするし、保育園も学校も全部タダにするよ、なーんて言えば、ほとんどの国民は大歓迎だろう。でも、そなな事をしたら国は破綻する。
内政問題だけではない。小沢民主党はアフガニスタンでのテロ掃討作戦に協力する海上自衛隊の給油活動にも反対している。その代わりの国際貢献として、国連の要請に基づく自衛隊の派遣を打ち出している。しかし、あなた、本当に問題が深刻な地域って、欧米とロシア・中国が対立して、国連が明快な方向性を示せるわけがないではないか。国連が全面的に合意した地域なんて、わざわざ自衛隊が行ったって何のアピールにもならない。それに、国連が行けと言うのならどこへでも行く、なんて言うのなら、主体性も無ければ思考能力も無い、ただのアホ軍隊だぞ。海外派遣ってのは国益を考えてやるものなのに、それを考えずに国連に従って派遣して、一体何の意味があるんだ?

(石材店)「民主党の批判ばかりしてますが、自民党の新しい総裁についての論評が無いんですけど」
(幹事長)「論評する気もおきなーいっ!」


もう、まったく、なんで今さら麻生なんて年寄りが出てくるんだろう。こういうのを見ると、自民党には絶望してしまう。小池より麻生にした方が衆議院選挙で勝てると思っているのだろうか。思っているのだろうけど。

麻生は積極財政を強調し、黒字化目標の先送りを主張している。なにも麻生だけでなく、自民党内には「小泉氏の改革路線が地方を疲弊させ、自民党の支持基盤を弱らせた」との認識のもとに「行き過ぎた改革路線」を揺り戻す動きが充満している。しかし、冷静に見れば、行き過ぎどころか、改革はまだまだ中途半端だ。もともと自民党議員の大半は既得権益に乗っかった守旧派だから、構造改革には大反対なんだけど、小泉首相に歯向かう訳にもいかなかったから構造改革を支持するフリをしていただけだ。
政治家としての最低限の知能があれば、今どき、ケインズ的バラ撒き行政したって、日本経済に何の効果も無いことは分かる。改革を後回しにしてバラ撒いたって、アヘンみたいなもので、どんどん悪化するだけだ。後戻りできないグローバル化を考えれば、構造改革しなけりゃ日本は生き残れない。そんな簡単な事が分からないのか、あるいは分かっちゃいるけど選挙に勝つために知らん顔しているだけなのか。こんな事やってると、ますます日本は沈没していくだけだぞ。

それにしても麻生は、小沢民主党の向こうを張ってバラ撒き政策のオンパレードだ。定額減税やら後期高齢者医療制度の見直しやら、財源の裏づけも無いくせに大衆受けだけを狙って無茶苦茶な政策を打ち出している。
もう、どっちもどっち、と言うか、どっちも嫌、って感じ。
でも、どうせどっちも駄目なら、一度、民主党にやらせてみた方がいいかも。今は選挙の事だけを考えて支離滅裂な事を言ってる小沢民主党だけど、政権を取ると理性を取り戻すかもしれない。
小池百合子が自民党総裁になれば選挙で自民党が勝ったかもしれないけど、麻生ならたぶん民主党が勝つのではないだろうか。そうなれば、それはそれで良かったのかもしれない。

なーんて自分で自分を慰めてみたりするけど、それにしても絶望的な日本の政治情勢だ。

(2008.9.26)



〜おしまい〜





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