新型インフルエンザ蔓延

〜 過剰反応は止めよう! 〜



世界中で大騒ぎというかバカ騒ぎしている新型インフルエンザが、日本でも一気に蔓延し始めた
最初はカナダから帰国した高校生なんかが空港の検疫で引っかかった。なんでも大騒ぎするのが大好きな日本なので、感染者が即座に隔離されたのは当たり前だけど、感染者当人だけでなく、近くに座っていた数十人の乗客までもが一網打尽に捕まえられ、隔離された。帰宅が許された乗客だって、毎日、電話で健康状態を確認させられた。えらい迷惑な話だわな。

それまでは大騒ぎしながら大はりきりだったのに感染者が発見されず肩透かし状態だった政府は、感染者が出たものの、検疫による水際対策でウイルスの国内侵入を阻止したってことで、嬉しそうにバカ騒ぎしてた。麻生首相は「日本で発症したのではなく、海外で発症した日本人が帰国したときに空港でちゃんと捕捉できた。水際対策がそれなりに効果を挙げている」などと自慢げに述べていた。

(石材店)「ここまでの書き方で、既に、政府の対応に批判的ってのが分かりますが」
(幹事長)「政府の対応や、マスコミのバカさ加減や、それに踊らされるヒステリックおばちゃん達に、もう、うんざりなのよ」


だいたいやねえ、これだけ新型インフルエンザが世界中に広がっている状況の中で、毎日何万人もの人が入国しているんだから、それを全部チェックできる訳がない。海外で感染したって、すぐに症状が出る訳ではなく、潜伏期間が1週間くらいあるから、検疫なんて簡単にすり抜けてしまう。誰が考えても無理だ。アメリカだって、最初、メキシコで大量に発生したとき、国境を封鎖しようなんていうアホな意見が出たりしていたが、あまりの非現実性に、あっさりと無視された。そんなん無理わかっとるやん。いくら役人が目を吊り上げて水際対策したって、無理なものは無理だ。国内に入ってくるのは時間の問題だ。

なーんて思っていたら、あっさりと、しかも一気に大量に国内感染が明るみになった。海外渡航歴が無い神戸の高校生達が大量に感染していたのだ
ちょうど、最初の感染者が成田空港で発見され、そのあおりで一緒に隔離されていた同乗者達が、1週間経って何事もなかったので開放された直後だった。ほんとに皮肉なことだ。彼らの隔離がいかに無意味だったか分かる。

その後、感染者の数は一気に増えつづけ、今日現在で173人なんて言ってるけど、どうせもう、はるかに広がっているはずだ。国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センターでは「感染者数は既に1000人レベルを超えた可能性がある」なんて言ってるけど、そんなレベルではないだろう。たまたま、本当にたまたまの偶然で最初に神戸や大阪で発見されたっていうだけで、東京はもちろん、今や全国各地に蔓延しているはずだ。もう何千人、何万人、何百万人もが感染しているはずだ。

(幹事長)「たぶん1億3千万人くらいは感染してるんじゃないか」
(石材店)「国民全員ですかーっ!」


一気に感染者が出たことで、世界の国別感染者数ランキングで、なんと日本はいきなり4番目に踊り出た。パチパチパチ。ついこないだまで、新型インフルエンザなんて、どうせアメリカやヨーロッパの話だよ、と高みの見物をしながらせせら笑っていたのに。ただし、こんなランキングも当てにはならない。なぜ日本の感染者が4番目に多いかと言えば、それは日本の監視体制や検査体制が優れているからだ。もとい。監視体制は優れているというより、ちょっとやり過ぎだからだ。
多くの国では、というか、世界中のほとんどの国では、日本みたいな大騒ぎはしていない。ちょっと熱が出たくらいで病院で検査を受けるなんてヒマでアホな事をしている国は少ない。熱が出たら家で休んでいれば直る。普通、そうだろう。それを、いちいち新型インフルエンザかどうか検査して、ウイルスを発見したからと言ってバカ騒ぎしているのは日本くらいだ。だから感染者数が一気に急増しただけだ。大量に感染者が出ているアメリカなどの事例を見ると、ほとんどの人は軽症で終わっている。つまり、何のことはない、ただの風邪だったのだ。

アメリカだって、公式には4〜5千人って言ってるけど、実際の感染者は既に10万人以上と言われている。その理由として、「感染しても軽症のため医師の診察を受けない人が多いこと」や、「そもそも感染の検査なんてしていない地方も多いこと」が上げられている。それを考えれば、10万人っていう数字だって怪しいものだ。アメリカでは例年、季節性インフルエンザに感染する人が人口の7〜10%の2000万〜3000万人に上っている。これを考えれば、少なくとも何百万人もの人が感染しているだろう。

つまりは、今回の新型インフルエンザは、ただの風邪だ。ごく普通の風邪だ。バカ騒ぎするようなものではない。それなのに、お祭り騒ぎが大好きな日本では、あちこちで過剰反応が花盛りだ。
感染者が突然出てきた神戸市では、感染者が出た高校に近い幼稚園、保育園、小・中・高校などを一斉休校にした。そんなん、ごく一部地域だけの問題ならいいけど、どうせもっと広域に蔓延しているんだから、感染者が出たからと言って、いちいち休校なんかしてたら、そのうち国中の学校を一斉休校せんといかんようになるぞ。現実に、既に現時点で、大阪、兵庫で合わせて3000校近くが臨時休校している。学校教育が崩壊寸前だ

(幹事長)「ま、どっちみち、学校教育は崩壊寸前だけど」


学校を休校にするくらいだから、当然、修学旅行といったイベントも延期だ。逆に北九州市では、神戸市などを訪れた市内の中学校の生徒や教員を、一週間、登校や出勤停止にした。たまたま神戸市で感染者が発見されただけで、もう全国に蔓延しているのは間違いないんだから、この措置は的外れだよなあ。

それから、学生やアマチュアを中心に、野球、サッカー、テニス、卓球などスポーツイベントは次々に中止となった。さらにプロ野球では、応援に使われるジェット風船の球場内での販売が停止となった。感染者が風船を膨らませて飛ばしたらウイルスが飛び散るってことだろうけど、アホらしくて論評する気もおこらない。

この辺りまでなら、笑って済ませられるが、福岡市の内科医院では「38度以上の熱がある方は診察できません」なんて言って患者の診察を拒んでいるところもあるらしい。これは笑っては済ませられない。医者が感染を怖がっているなんて、こんなん許されるのか?そなな医者は、即免許剥奪すべきじゃないか?


バカ騒ぎ的な過剰反応の理由として大きいのは、毒性の強い新型インフルエンザを想定した政府の対策に引きずられたことだ。たかが普通の風邪なのに、防護服姿で対応したり長期間の隔離などを見ていれば、多くの国民は冷静な判断ができず、恐怖心を持ってしまうだろう。さらに何でもいいからニュースが欲しいバカマスコミが大騒ぎしているし

ただ、今までは「感染者が出たとしても、ごく少数に止められるだろう」という根拠の無い楽観論を前提に、過剰な対応をしてきたのだ。感染者が少なければ、手厚い対応が可能というわけだ。ところが、ここまで感染者が拡大してくると、さすがにこれまでの過剰なまでの対策を取るのが不可能となりつつある。神戸や大阪の自治体も、「感染者が発生するたびに学校の休校やイベントの自粛をやっていたのでは都市機能が麻痺する。普通の季節性インフルエンザと同様の対応にすべきだ」と訴え、弱毒性であることを考慮した対策への切り替えを要望していた。
強毒性の鳥インフルエンザを前提とした行動計画と、今回の弱毒性の新型インフルエンザとでは実態とのズレが大きく、そのままでは不都合が大き過ぎたのだ。実態は、普通の季節性インフルエンザと同じ。つまり、ただの風邪なのに。

このため、政府は、感染者の入院措置を緩和するなど、新たな対策に切り替える方針に転換した。当たり前だ。不可能なんだから。方針転換の理由として、政府は「全国で蔓延している可能性がある」からなんて言ってるけど、もし毒性が強いのなら、全国に蔓延してたって対策を緩めることはないだろう。これは理由になってない。結局は、単なる風邪だって分かったからだ。

具体的には、誰でも彼でもやたら強引に入院させることは止める。だって病院が満杯になっちゃうんだもーん。
また、空港での水際対策も縮小する。これだけ国内に蔓延しているのに、今さら空港で必死で水際作戦したって何の意味もないよなあ。それに、そなな意味の無いことに医療関係者を動員してたら急増している患者への対応ができなくなっちゃうよ。ただし、政府の言い方は「全く止めるという訳ではないが、段階的に縮小する」というものだ。どうせなら、全く止めてしまった方がすっきりするのに。中途半端に無意味な事を継続するのが役人の悪い癖だ。

ただ、強毒性の鳥インフルエンザを基にした行動計画の枠の中では、このように多少修正しても切り替えが困難らしい。そのため、行動計画とは別の対策を織り込んだ、今回の新型インフルエンザに即した新しい方針が検討されている。いちいち、計画を練り直さなければならないなんて、よく分かんないけど、こういう時の政府の対応って、ほんとに融通が利かない硬直的なものなんだなあ。
自治体だって、バカみたいに国が作った机上の空論的な行動計画に一から十まで縛られる必要はあるのかなあ。普通の常識の範囲で判断すればいいと思うんだけど。そういう対応ができないほど、役人って頭悪いの?

さて、蔓延しているってのが避けられない現実となった今、次は「死者を出さないこと」が重要視され始めているらしい。確かに、ここで死者が1人でも出たら、またまたバカマスコミが大騒ぎして、それに乗せられたヒステリックおばちゃん達が大騒ぎして国中がパニックになりそうだけど、1人や2人、あるいは10人や100人や1000人くらい死んだって騒ぐ必要はない

(石材店)「えらく過激ですねえ」
(幹事長)「インフルエンザで死者が出るのは当たり前だぞ」


毎年、流行っている季節性インフルエンザの場合、日本では人口の1割前後の1〜2千万人が感染し、肺炎などの併発により高齢者を中心に多い年は15000人が死亡している

(石材店)「すごい数ですよねえ」
(幹事長)「インフルエンザって怖いのね」
(石材店)「言ってる事がコロコロ変わってますよ」


毎年、日本では100万人以上もの人が死んでいる。1億人以上いる人口の平均寿命が80歳くらいなんだから、それくらい死んでもらわないと計算が合わないわな。その100万人以上の大半が、もちろん老人であり、体の弱った老人は風邪ひいたくらいでも簡単に死ぬ。体が弱った老人は、餅が喉に詰まっても死ぬし、ちょっと転んでも死ぬし、風邪引いても死ぬ。その程度の話だ。若い人がバタバタと死んでいくのなら大問題だが、老人が死ぬのは時間の問題であり、単にきっかけがインフルエンザだったというに過ぎない。だから、仮に新型インフルエンザで老人が800万人くらい死んでも悲しむ必要はない。

(石材店)「ちょっと言い過ぎじゃ」
(幹事長)「ちょっと言い過ぎでした。
      ま、過剰反応してほしくないってことです」


アメリカだって毎年、インフルエンザで3〜4万人もの人が死んでいる。日本との人口比で言えば、同じような比率だ。世界中では毎年25〜50万人くらいがインフルエンザで死んでいる。インフルエンザって、そういう病気なのだ。あんまり軽視はできないけど、そんなにバカ騒ぎするほどの病気ではないのだ。

アメリカでは、タダの風邪だって分かってからは、非常に冷静な対応に変わってきた
初期に集団感染が発生したニューヨークの高校は休校したが、地区一斉の休校なんて発想はなく、周辺の学校は通常通りの授業を続けている。政府も休校は勧めていない。病気になった生徒を休ませれば十分だ、という認識だ。当たり前だ。極めて当たり前だ。ただの風邪を引いた生徒が出たくらいで学校全体を休校にする必要なんて全く無い。 ましてや、日本のようにスポーツイベントを中止するような事はしない
アメリカに限らず、マスクなんてしている国もほとんどない。イギリスの保健相は「マスクをかけて感染を防止できる科学的根拠は見あたらない」と言っている。アメリカ政府も「マスクをはずせ、とまでは言わないが、科学的根拠はない」と言い切っている。日本の専門家だって「感染者がウイルスをまき散らすのを防止する効果はあるが、感染を防ぐ効果は不明」としている。つまり、自分が風邪を引かないようにマスクをつけるのは、全くトンチンカンな行為なのだ。単に息苦しくなるだけだ。マスクなんて、意味なーい!
また、日本がやっていた空港での水際作戦も、アメリカなんかは最初から検討していない。EUでも「空港での検疫は実効性が無い」とのことで、感染者が重症化した場合に適切な治療をして早く回復させることに力点が置かれている。いくら水際作戦を厳重にやったって、所詮、感染は防げないってことは、今回の日本国内での集団発生でよく分かったことだ。て言うか、最初から、それくらい分かれよ、と言いたい。
さらに、発病した場合も、なんでもかんでもすぐに病院に行く必要はなく、軽症の場合は家にいたほうが良い、としている。当たり前だ。当たり前すぎる。常識というか普通の知能があれば、誰だってそう思うだろう。そうでないのは、過剰反応政府やバカマスコミに踊らされた日本のヒステリックおばちゃんくらいだ。大勢の患者が病院に殺到すると、その方が蔓延しやすいぞ。

何でもかんでもアメリカを見習え、とは言わない。別にアメリカの事例を参考にする必要もない。単に、常識をもって冷静に考えれば、いかに日本での対応が過剰反応なのかがよく分かる。もっと冷静になって、不必要な混乱と損失を避けねばならない、と思うだけだ。

(2009.5.19)



〜おしまい〜





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