民主党政権誕生

〜 どう転ぶか不安と期待 〜



遂に、というか、大方の予想通り、民主党が政権をとった
政党の分裂やら連立崩壊と無関係に、選挙の結果だけで、ここまでストレートに政権が交代するのは初めてだ。その意味で、今回の民主党政権誕生は極めて画期的なことだ。

(石材店)「その割には、選挙前からずっと沈黙を守ってましたねえ。
       沈黙を守ったと言えば聞こえがいいけど、要するに、ここんとこずっとサボってましたねえ」
(幹事長)「すんません。ずっとサボってました。結構、忙しくてねえ。やっぱり毎週のように青森から高松に週末に帰省していると、
       ほんと時間がなくて。移動は一日がかりだもんなあ。青森は遠いのよ〜」
(石材店)「そんなに毎週、帰ってきてるんですか?」
(幹事長)「たまに青森に残った週末は、十和田湖一周ウォークとか岩手山登山とか五所川原ねぶた祭りとか、
       とにかくイベントが目白押しで、ほんとに時間が無いのよ」


しかも、その少ない時間に十和田湖一周ウォークとか五所川原ねぶた祭りとかの記事を書いているから、この独り言のコーナーの記事が極めて少ない。青森に来てから、戦績や番外編に長編を4〜5本ずつ書いているのに対し、この独り言は短編なのに同じく5本だ。僕としては、こんなふざけた独り言コーナーの記事なんて、しばらくサボっていても、長編ものの戦績や番外編をしっかり書いていれば許されるのではないか、という気持ちも強いんだけど、戦績や番外編には関心が無くて、独り言しか見てない読者も結構いて、会うたびに「最近、新しい記事が無いぞ」とのお叱りをあちこちで頂戴している。その反省の意味で、久しぶりに、まずは、絶対にはずせない話題から復帰させたわけです。

ま、そういう言い訳は置いておくとして、今回の民主党の政権奪取については、世の中のマスコミが発狂したように叫びまくってきたから、今さら僕が叫んだって仕方ないかな、という面はある。

(石材店)「幹事長のスタンスは、どうでしたっけ?よくコロコロ変わるから」
(幹事長)「本来なら、一度、小沢民主党に政権を取らせて、長年の自民党支配によって社会の隅々まで
       凝り固まった古い利権体質を徹底的に壊してくれるのを
期待したいところなんだけど、
       今の民主党って、昔の社会党みたいに知能が欠落したような政策ばっかり打ち出しているから、
不安なのよ」

民主党のマニフェストは、信じがたいアホな政策のオンパレードだ。まず、大半の国民から批判を受けている2大政策が、高速道路無料化と子供手当て創設だ。
まず、高速道路無料化だ。よくもまあ、こんな幼稚と言うか低能な政策を恥ずかしげもなく掲げるなあと呆れるが、このアホ政策は、今後の高速道路の建設費の財源が無くなることを意味しており、これによって日本のインフラ整備は崩壊するだろう。長らく無料だったアメリカの高速道路が、メンテナンス不良により、最近、あちこちで崩壊しているのを見れば、適正な料金を取ったうえで適切なメンテナンスをすることの必要性が分かるというものだが。まさか、その費用を税金から出すと言うのではないだろうなあ。そなな財源はどこを探しても無いぞ。また、自民党の愚作である休日1000円のおかげで今年のゴールデンウィークや夏休みの高速道路が阿鼻叫喚の渋滞になったのを見れば分かるが、自民党の愚作をさらにパワーアップさせた完全無料政策により、年がら年中恒常的に死ぬほど混雑するだろう。さらに、鉄道や船から自動車利用へのシフトが起こり、温暖化ガスの排出は増加するだろう。つまり、良い事なんて何もないのだ。

(石材店)「個人的には大いに恩恵を被っている割には批判ばかりですねえ」
(幹事長)「僕個人はめっちゃ恩恵を被っているけど、国のことを考えると、批判せざるを得まい。
       私は私利私欲を捨て、国の将来を憂うのだよ」


2大バカ政策のもう1つの子供手当も、愚の骨頂だよなあ。これも自民党の世紀の愚作である定額給付金をはるかに上回るキチガイ政策だ。もちろん、もらえる人は喜んでもらうだろう。定額給付金だって、なんてバカな政策なんだろうって呆れながらも、みんな辞退はしない。当たり前だ。子供手当も同じだ。もらえる人は、一人残らずもらうだろう。しかし、ほとんど何の効果も無いだろう。こんな中途半端な額のバラマキ政策したって、子育ての困難さは、全く解消しない。ぜーんぜん関係ない。トンチンカン。的はずれ。こんなアホな事をするんじゃなくて、保育園を増設して待機児童を解消させるとか、育児休暇を取る女性に対して不利な処遇をする企業を徹底的に処罰するとか、もっと実効性のある政策をして欲しい。それに、そもそも、発狂的バラマキの子供手当の財源はどうするんだ?代わりに配偶者特別控除を廃止するなんて言ってるけど、そんな簡単にいくか?国民の賛同が得られるのか?全く浅知恵というか、知恵が完全に無いというか。

意味のない選挙対策だけのバラマキ政策と言えば、農業の戸別所得補償なんてのもある。いったい、いつから日本は社会主義国になったんだ?こなな信じられない政策を21世紀に実現させようというのか?日本の農業に必要なのは、零細農家を生き延びさせる所得補償なんかじゃなく、規制撤廃による農地の集約化、農業の大規模化しかない。そんなん、何十年も前から分かり切った事だ。自民党は農家の票が欲しいから、そういう大胆な政策は打ち出せなかったが、民主党までもが、さらに輪を掛けたようなアホ政策を繰り出すとは、一体どういうことだ?そして、これも財源の確保が絶対に無理なアホ政策だ。

ガソリン税の暫定税率廃止だって、ひどいの一言だ。大衆の受けだけを狙った浅はかな政策だ。そなな事をして、一体、財源はどうするんだ?なんでもかんでもバラマキばっかりで、財源の手当が全く無い。アホとちゃうか?サラ金から借金しまくって遊びまくっているようなものだ。それに、これは高速道路無料化以上に、もっとストレートに温暖化ガス削減と矛盾する

その温暖化ガス削減だが、1990年比で25%削減するなんていうキチガイ目標数値を打ち出している。しかも鳩山のバカぼんは、調子に乗って、あちこちで言いまくっている。言うのは格好良いだろうが、きれい事では済まされない問題だ。地球温暖化対策は国益をかけた国と国との戦いであり、バカみたいにイメージだけでホラ吹くのは止めなければならない。こんなキチガイじみた目標を実現しようとすれば、企業活動は壊滅的な悪影響を被りかねない。産業だけでなく、国民生活を破綻に導くだろう。国益しか考えていない中国やインドやアメリカやヨーロッパを相手に、したたかに駆け引きしていく必要があるのに、鳩山のバカぼんの頭の中は空っぽのようだ。

年金制度の改革だって、財源なくしてあり得ない。年金基礎部分に公費を投入する年金一元化の一方で、消費税増税は行わないなんて、一体、財源はどうするんだ?中小企業の法人税率の引き下げも言ってるが、これも財源は不明だ。

どれもこれも、財源の確保がなければ実現しないようなアホ政策ばかりだ。財源を気にしないでいいのなら、民主党でなくても、なんでもかんでも好きな政策を打ち出せる。しかし、財源として唯一現実的な消費税については、消費税の引き上げはしないと言っている。もう、矛盾爆発だよなあ。完全に理解不能だ。いや、理解はできる。単に選挙で勝つためだけに支離滅裂な矛盾した政策を打ち出しただけだ。目先の支持率アップだけを念頭に、大衆受けを狙ったものであり、真剣に日本の行く末を考えたものではない。
社民党のように、政府のやることには、とにかく何が何でも反対するというだけの思考回路だ。ただアホみたいに機械的に反対しているだけだ。社民党のように政権を取る可能性が0%の無責任野党ならそれでもいいが、政権を取る民主党がやるべき事ではない。

そして、これら個々の政策の愚かさ以上に問題なのは、民主党の政策が家計重視で、成長戦略を考えていないことだ。これは、まさに選挙対策だったからだけど、本当に国民の生活を向上させようとするのなら、経済の成長が絶対に不可欠だ。産業の競争力確保なくして雇用も所得も改善はできない。日本経済の成長戦略を描けるかどうか、が一番大きな課題だ。短期的には厳しい経済情勢に対応した雇用対策や企業支援も重要だろうが、より本格的には、少子高齢化を見据えて内需を振興し、活力を維持、向上させる長期的な成長戦略が重要だ。こういう本当に重要な政策が、民主党には無い。このあたりも、社民党と変わらない。無責任野党の典型的特徴だ。

(石材店)「じゃあ民主党よりは、自民党の方がマシだったと?」
(幹事長)「どっこいどっこい、だわなあ」


かつての小泉改革路線なら、もろ手を上げて賛成だけど、今回の選挙での自民党の主張は、民主党ほどひどくはないにしても、やはりバラ撒き合戦だ。小泉改革は完全に葬り去られてしまった。

自民党内には、民主党と競い合うように、「小泉氏の改革路線が地方を疲弊させ、自民党の支持基盤を弱らせた」との認識のもとに行き過ぎた改革路線を揺り戻す動きが充満している。しかし、冷静に見れば、行き過ぎどころか、改革はまだまだ中途半端だった。もともと自民党議員の大半は既得権益に乗っかった守旧派だから、構造改革には大反対なんだけど、小泉首相に歯向かう訳にもいかなかったから構造改革を支持するフリをしていただけだ。
政治家としての最低限の知能があれば、今どき、ケインズ的バラ撒き行政したって、日本経済に何の効果も無いことは分かる。改革を後回しにしてバラマキばかりやったって、麻薬みたいなもので、どんどん悪化するだけだ。後戻りできないグローバル化を考えれば、構造改革しなけりゃ日本は生き残れない。そんな簡単な事が分からないのか、あるいは分かっちゃいるけど選挙に勝つために知らん顔しているだけなのか。

てことで、政策的にはどっちもどっちの五十歩百歩のバラ撒き合戦なので、それなら、他の点で期待感のある民主党に任せてみたい。他の点と言うのは、上にも書いたように、長年の自民党支配によって社会の隅々まで凝り固まった古い利権体質を徹底的に壊してくれることだ。官僚達は組織を上げて自分達の利権を徹底的に守ろうとするだろうから、うまくいくかどうかは分からないが、一度やらせてみる価値はある。

ただ心配なのは、よりによって鳩山のバカぼんが首相になるってことだ。民主党も、岡田とか前原など、もっとマシというか、大いに期待できる人材がいるのに、よりによって一番頼りないお調子者の鳩山のバカぼんが代表の時に政権を取ってしまうなんて、これは悲劇だ。よりによって。検察の陰謀によって小沢一郎が代表辞任に追い込まれたりしなければ、鳩山のバカぼんが出てくる悲劇も避けられたのになあ。検察は、こういう事態になる可能性は考えてなかったのかなあ。

ま、しかし、いくら鳩山のバカぼんを前面に出してはいても、実質的な権力を小沢一郎が握っていれば、きちんとした政策を出してくるかもしれない。選挙前には勝つことだけを考えて支離滅裂で無茶苦茶なマニフェストを叫んでいた小沢民主党だけど、政権を取ると理性を取り戻し、まっとうな政策を実現させることを期待したい。

(2009.9.7)



〜おしまい〜





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