驚異の6時間水泳

〜 高知の男は海から来たのか? 〜



今回は、論評でも何でもなく、単なる出来事の紹介なんだけど、余りにも驚異的な事件があったんだけど、新聞の扱いが、とっても小さな記事なので、見落としている人がいるといけないから、ここに紹介しときます。


まず、9月25日の夜、高知県宿毛市沖合20kmほどの太平洋を航行してたカツオ一本釣り漁船の船長海中に転落したけど泳ぎ続けて助かった話。
乗組員から、船長が海に落ちた、という連絡を受けた海上保安庁が、巡視船や航空機で捜索してたら、なんと6時間も経った26日未明になってから、落ちた場所から2kmほど離れた海上で、海面に浮いている船長を巡視船の赤外線カメラで発見したのだ。船長は救命胴衣も着けてなかったし、つかまる物も何にもない状態で、立ち泳ぎしていたとのことだ。船長は、さすがに衰弱はしているけど、命に別条はないという。
当時の水温は27℃前後ということなので、そんなに冷たくはなかったかもしれないが、体温より10℃も低い水の中で6時間もいるってのは、かなりきつい。て言うか、そもそも6時間も泳ぎ続けられるってのが驚異的というか、あり得ない。しかも波の高さは約1.5mだったそうで、ずうっと波に揺らされているってのも、無茶苦茶きついと思う。


このあり得ないニュースに驚嘆してたら、なんと翌日の9月27日のお昼前に、今度は高知県土佐市沖合約30kmで、プレジャーボートに乗っていた高知市の会社員海に転落したけど泳ぎ続けて助かったという事件があった。この人も、通報を受けた海上保安庁が捜索してたんだけど、同じく6時間後の夕方になって、落ちたところから10kmも離れた海上で別の漁船が発見した。命に別条はないらしい
この会社員も、前日の船長と同じく、救命胴衣も着けていなかったし、つかまるものも無い状態で、ひたすら泳いでいたという。海上はうねりがあったというし、絶対に厳しい条件だと思う。


この、普通では考えられない、あり得ない、驚異的な事件が、なんと2日続けて起きた、というのは偶然なんだろうか。1つでも驚異的なのに、ほぼ同様な事件が立て続けに2日連続で起きるなんて、あり得ない。
2つの事件は、あまりにも似ている。どちらも高知の人が、高知の沖合で海に落ちて、どちらも救命胴衣も着けてないし、つかまる物も無い状態で6時間も泳ぎ続けて助かるなんて、もう、信じられない。
高知の人がみんな驚異的に水泳が得意とは思えないけど、少なくとも瀬戸内海沿岸の人なら、絶対に溺れ死んでいると思う。温水プールでダラダラ泳ぐのだって、6時間は無理だろう?海の水は塩水で重いから、プールの水より浮きやすいのは確かだけど、逆に波もあるし、水着じゃなく普通の服を着たまま冷たい水の中で6時間も泳ぐのは、やっぱり、あり得ないよなあ。

僕は子供の頃、水泳が大変、苦手だった。そのため、昔、海軍の予科練にいた親父からは「わしは海やったら、いつまででも立ち泳ぎできるぞ」なんてハッパかけられてた。だけど、親父の言う「いつまででも」という意味は、せいぜい数十分だろう。服を着たまま荒海で6時間は無理だろう。
と思うのだけど。そんな事ないですか?水泳の得意な人なら、ほんとになんぼでも泳ぎ続けられるもんですか?夜の太平洋でも?海で泳ぐのが怖いばっかりに、興味はあっても、絶対にトライアスロンに手を出せない僕には、想像もつかない怖い世界です。

(2009.9.28)



〜おしまい〜





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