オバマ大統領のノーベル平和賞受賞

〜 自ら権威を貶めるのか 〜



オバマ大統領ノーベル平和賞を受賞した。あまりの事にボーゼンとなる。ノーベル賞選考委員会は一体何を考えているのだ?

僕は何もオバマ大統領を評価しないという訳ではない。ヒステリックおばはんのヒラリーや、偽善者で腹黒のゴアなんかに象徴される民主党は大嫌いだけど、民主党ではあっても、過去のしがらみが無い若い黒人のオバマには、何かしら期待したいものはある。どっちを向いてもどん詰まりの国際情勢を、とんでもない大胆さで一気に風穴を開けて前進させてくれる可能性がある。

ただ、現時点では、それはあくまでも可能性であって、実績ではない。それなのに、なぜこのタイミングでオバマにノーベル平和賞なんだ?
明からに政治的な意図が感じられる。オバマが推し進めようとしている政策を、ノーベル平和賞を受賞させる事によって、後押ししようという意図が見え見えである。

確かに、オバマ大統領は、イランなど敵対国家との対話や、中東和平の仲介に努めているし、世界に与える米国の印象を変えようと取り組んでいる。これらは悪い事ではない。ただ、いずれも、何の実績も上げていない。イランは相変わらず核兵器開発に猛進しているし、中東和平も後退する事はあっても前進はしていない
さらに、泥沼化しているアフガンへの米軍追加増派問題についても結論は出ていない。アフガンでのタリバーン一掃は、我々西側諸国に取っては平和構築への手段ではあるが、イスラム側にとっては、十字軍と同じ侵略戦争であり、ベトナム戦争と同様、単純に評価できるものではない。

このような中でのノーベル平和賞受賞は、全く腑に落ちない。て言うか、同意できない。

そもそもノーベル平和賞の歴史は、疑問と欺瞞の歴史だ。最近で一番ひどかったのは、2年前の2007年にゴアが受賞した事件だ。ありゃひどかった。豪邸に住んで資源を大浪費しながら環境問題を語る詐欺師に対して、なんでノーベル平和賞なんだ?大統領選挙に落ちたから環境問題に活路を見いだして良い格好しようとしているだけだ。それに、あいつ原子燃料関係の会社を経営していたから、地球環境問題で化石燃料を攻撃して原子燃料を広めて会社を儲けさせようとしていただけだ。
それよりはるか昔、そもそも、ノーベル平和賞の受賞者で僕が最初に驚いたのは佐藤栄作だ。あの時は日本中が驚いたはずだ。だって、佐藤栄作なんて、なあーんにも平和的な業績は残してないぞ。その後も、ゴルバチョフとか、アラファトとか、金大中とか、およそ平和とはほど遠い人たちが受賞してきた。選考しているのがノルウェー国会とは言え、あまりにも政治的な選考は、ノーベル賞の価値を貶める以外の何物でもない

まあ、以上の奴らに比べれば、オバマ大統領は、少なくとも悪い事はしてないから、マシだけど、でも、どうせなら、良い事をした人にあげたいものだ。世界中探せば、いない事はないだろ?

(2009.10.10)



〜おしまい〜





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