民主党の増税政策

民主党が増税路線を鮮明にし始めた。

この前の衆議院選挙で民主党が示したマニフェストには、支離滅裂なバラ撒き政策がてんこ盛りだった。農業の戸別所得補償やらガソリン税の暫定税率廃止やら高速道路無料化やら、もうアホ政策のオンパレードだった。
そして、その中でも悪評が高いのが子供手当てだ。これは愚の骨頂だ。自民党の世紀の愚作である定額給付金をはるかに上回るキチガイ政策だ。もちろん、もらえる人は喜んでもらうだろう。当たり前だ。しかし、ほとんど何の効果も無いだろう。こんな中途半端な額のバラマキ政策したって、子育ての困難さは、全く解消しない。ぜーんぜん関係ない。トンチンカン。的はずれ。こんなアホな事をするんじゃなくて、保育園を増設して待機児童を解消させるとか、育児休暇を取る女性に対して不利な処遇をする企業を徹底的に処罰するとか、もっと実効性のある政策をして欲しい。こなな小金をバラ撒いたって、パチンコ代に消えるのは目に見えている。

そして、これら発狂的バラ撒き政策の一番重大な問題は、財源の確保だ。どれもこれも、財源の確保がなければ実現しないようなアホ政策だ。財源を気にしないでいいのなら、民主党でなくても、なんでもかんでも好きな政策を打ち出せる。しかし、財源として唯一現実的な消費税については、消費税の引き上げはしないと言っている。もちろん、このような矛盾爆発のマニフェストは、選挙に勝つだけのためにデッチ上げた代物で、真剣に日本の行く末を考えたものではない。選挙に勝つだけのためにデッチ上げたマニフェストなんだから、選挙で勝っちまえば、知らん顔すればいいのだけど、バカな民主党は、これらのアホ政策の実現を本気で考え始めたようだ。
そもそも、今回の選挙で民主党が勝ったのは、国民がこななアホ政策に賛同したからではなく、一度、小沢民主党に政権を取らせて、長年の自民党支配によって社会の隅々まで凝り固まった古い利権体質を徹底的に壊してくれるのを期待したからだ。まさか、本当に、こななアホ政策を実現させようとするとは思ってなかったはずだ。一体、何を勘違いしているのだろう。

で、そのアホ政策の子供手当てを実現させる財源として、発狂的に言い出したのが、所得税の大幅増税だ。まず、選挙前から言ってたのが、所得税の配偶者控除や扶養控除の廃止だ。配偶者控除は専業主婦などを直撃するものだ。浅知恵の民主党は、専業主婦世帯はゆとりがあると考えたのだろうが、一番収入が多い共働き世帯は無傷だ。そもそも子供手当ては、端的に言って、少子高齢化を食い止めるために子供を増やす事を目的とした政策だ。だから、子供がいない単身者や共働き世帯を増税するのなら分かる。結婚して子供を作った方が生活が楽になるよ、とか、どちらかが仕事を止めて子育てに専念した方が手取りが増えるよ、とかなら分かる。ところが逆に、配偶者控除や扶養控除が廃止になると、増税になるのは子供を育てている専業主婦であり、子供がいない単身者や共働き世帯は無傷だ。これって矛盾してない？

（石材店）「でも、子供手当てをもらえればチャラになるでしょ？」
（幹事長）「君んちは、子供が２人とも小さいから、この先、長い間、結構もらえるからいいけど、
　　　　　　　うちなんか下の子が来年中学３年生だから、子供手当てもらえるのは１年だけだ。
　　　　　　　しかも来年は半額しかくれないって言うし」

中学卒業まで子供１人に対して月額２万６０００円もらえれば、年間３１万２０００円、１５年間だと４６８万円になる。まあ、子育てには金がかかるから、財源があるのならバラ撒いても別に構わないけど、その財源を増税で賄うのは許せないぞ。
しかも、高校生になると適用されるはずだった、１６〜２２歳までの子供を対象とした特定扶養控除も廃止の方向だ。そうなれば、増税のオンパレードだ。こなな暴挙を許すわけにはいかない。

今回の増税について、民主党は「子供手当が出来る代わりに子供を対象とした扶養控除を廃止する」なんて言ってるけど、それなら、そもそも、子供手当てなんかやめて扶養控除を継続しろよ。それから「特定扶養控除を止めるのは高校無償化の財源確保だ」なんていうけど、それなら、そもそも高校無償化を止めて特定扶養控除を継続しろよ。高校の一番の問題は、授業料が払えないかどうかじゃなくて、アルファベットや掛け算の九九もロクに言えないような高校生がいることだ。

子供手当てに限らず、意味の無いバラ撒き政策は、もし財源があるのなら黙認してもいいけど、そななうまい話があるわけないのであって、増税で財源を確保するなんていう暴挙は、何があっても許すわけにはいかない。

いくら鳩山のバカぼんが首相になっても、実質的な権力を小沢一郎が握っていれば、選挙に勝つことだけを考えてデッチ上げた支離滅裂で無茶苦茶なマニフェストなんて忘れて、まっとうな政策を実現させると期待したんだけど、一体どうなってるんだっ！？

（２００９．１０．２８）

〜おしまい〜

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