絶滅危機のお笑い番組

〜 淋しすぎるっ! 〜



お笑い番組がどんどん消滅していく。今年の春に「エンタの神様」と「ザ・イロモネア」が終わり、続いて「爆笑レッドカーペット」が夏に終わり、そして「爆笑レッドシアター」までもが、突然、こないだ終わってしまった。
あと残るは、一番古いNHKの「爆笑オンエアバトル」の後継番組である「オンバト+」と「あらびき団」くらいになってしまった。
これは一体どうしたことか!?

(石材店)「幹事長はそんなにお笑い番組が好きだったんですか?」
(幹事長)「我が家は、全員揃ってお笑い番組に命を賭けていたんだ!」


ま、命を賭けるってのは無理だけど、とっても好きなのだ。それが、今年になって次々と打ち切られているのだ。確かに、どれもマンネリ化していたのは否めない。どの番組にしても、毎週毎週ほとんど同じ顔ぶれの芸人が同じようなネタの繰り返しで、マンネリのどん詰まりだったのは否定しない。しかし、その中にあっても、時々は新しい芸人が出てきたり、あるいは新しいネタが出てきたりして、それだけでも見るに値する。それなのに、いきなり揃いも揃って打ちきりだなんて。

そもそも「爆笑レッドカーペット」は、たった1分の瞬間芸を披露するという、お笑い本来の芸とは異なる番組だった。それはそれなりに画期的に面白かったけど、お笑いの本質を歪めてしまった側面もある。1分という短い時間のせいで、数多くの芸人を出演させなければならず、大量生産大量消費になり、飽きられるのも必然だったかもしれない。
「ザ・イロモネア」も本来のお笑い芸とは異なる設定の番組だったし、どうしてもマンネリ化せざるを得ない設定だった。そもそも年に数回の放映だったのを、調子に乗って毎週やり始めたのが間違いだったかもしれない。
「爆笑レッドシアター」はコント集であり、それはそれなりに、めちゃめちゃ画期的に面白かったけど、やはり、どうしても回を重ねるとマンネリ化しちゃった。設定が凝っているだけに、毎回毎回新しいネタを考え出すのって難しいんだろうなあ。最初が非常に面白かっただけに、非常に残念。
そういう意味では、「エンタの神様」は時間も長めだし、芸人が本来の芸を披露できる正当派番組だった。なので、もっと面白くても良かったのだが、出る芸人がマンネリ化してたというか、面白くない芸人が多すぎた。関東系のお笑い芸人って、あんまり面白くないってのも大きな要因だったけど、芸が幼稚すぎた感はある。
いずれにしても、マンネリ化して面白くなくなってきて視聴率が低下したのが打ち切りの原因だろう。

それから、このような芸人がたくさん出てくる番組のほかに、「侍チュート」という画期的に面白かった番組も、この春に終わったし、同様にマニアックに面白かった「本番で〜す!」も去年の春に終了した。どっちも、極めてマイナーな番組だったけど、お笑いファンとしては非常に残念だ。

で、結局、最後まで残っているのは、視聴率を気にしなくてもいいNHKの「オンバト+」だ。これは4分程度の漫才かコントなので、正当派というか、お笑い本来の芸であり、これが残っているってのは喜ばしい。もちろんオンバトも、全部が全部、面白いって訳じゃない。て言うか、これも基本的には若手中心であり、面白くないものも多い。それでも、面白いのが結構出てくるから貴重な番組だ。て言うか、こういう番組は民放では成り立たないのだろうか。

それから、民放で唯一残っている「あらびき団」だけど、この番組は本来は、「エンタの神様」や「ザ・イロモネア」や「爆笑レッドカーペット」なんかには出られない無名芸人や、まともな時間には放映できないようなネタを披露する深夜番組である。それなのに、他の番組が次々と打ち切られたせいで、有名芸人なんかが出るようになった。しかし、それは違うぞ。「あらびき団」は、あくまでもアブノーマルなネタを披露する番組であって、そこにまともな芸人が大挙して押し寄せてきたら、本来の危ない芸が押し出されてしまう。もちろん、今となれば、どんな形であれ、生き残ってくれれば御の字だが。

て事で、お笑い番組は急減した。ほとんど消滅しかかっていると言っても過言ではない。救いは、吉本新喜劇などの吉本系のお笑い番組が関西のテレビでは放映されていることだ。吉本新喜劇は高松でも地上波で見られるし、他の番組もケーブルテレビで見られたりする。お笑いの本拠地である関西ではお笑い番組も不滅だろうから、それが救いではある。しかし、それにしても、これまで数多くのお笑い番組に出演して飯を食っていた芸人達は、これからどうするんだろう。

(石材店)「て言うか、こんなどうでもいい記事書いてるくらいなら、尖閣諸島での中国との争いとか論評して下さい!」
(幹事長)「あれは中国に核兵器を5000発くらいぶち込んで消滅させない限り解決できないから」


(2010.9.23)



〜おしまい〜





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