浜岡原子力発電所停止命令

〜 信じられない暴挙 〜



菅首相が中部電力に対し、浜岡原子力発電所の運転停止命令なんていうトンデモナイ暴挙に出た。何の法的根拠も無い無茶苦茶な命令だ。

(石材店)「今まで、どちらかと言えば菅首相を擁護していたとしか思えない幹事長ですが、さすがにご立腹?」
(幹事長)「呆れて物が言えないよー」


僕が菅首相を擁護していたのは、鳩山バカボン元首相の復権や、信じられないおバカ政策のオンパレードの民主党マニフェストにこだわる小沢元幹事長の復権や、さらには、いつまで経っても古い体制から脱皮できない自民党の復権よりは、まだ菅首相の方がマシだと思ったからだ。しかし、こんな無茶苦茶な命令を出すなんて、こらカダフィか金正日なみのキチガイだ

浜岡原子力発電所が、発生が心配されている、と言うか、確実視されている東海地震の想定震源域のど真ん中に立地していることは事実だ。だから「巨大地震・巨大津波に襲われる可能性がほかの原発に比べ極めて高い」という政府の説明は事実だ。しかし、それは以前から分かっていることであり、そのため中部電力は他の原子力発電所に比べて耐震工事に力を入れてきたし、国も安全審査で安全だと評価して了解してきたはずだ。それを、なぜ今さら手のひらを返したような仕打ちをするのか?いきなり背後から撃つというか、いきなり梯子をはずすと言うか、自分だけが良い子になって中部電力を血祭りに上げたって感じだ。

そもそも、今回の福島原子力発電所の事故は、地震の揺れが原因ではなくて津波が原因だ。地震の揺れそのものによるダメージは、ほとんど無かった。てことは、浜岡原子力発電所にしたって、いくら東海地震の巣の上にあるって言っても、耐震工事は磐石だし、地震によるダメージは大したことないはずだ心配すべきは津波だけど、それなら地震の巣の真上にあろうが離れていようが同じだ。福島原子力発電所は震源の上にあった訳ではなく、かなり離れていたが、津波にやられたのだ。つまり、浜岡原子力発電所だけが特に危ないって訳ではないのだ。
また、政府が問題視しているのは、浜岡原子力発電所を襲う地震の大きさではなくて、地震発生の確率だ。確かに発生確率は圧倒的に高い。しかし、何度も言うけど、福島原子力発電所だって地震が発生する確率は十分に低い地域にある。しかし、離れた地点で発生した地震による津波で被害を被ったのだ。だから、浜岡原子力発電所が東海地震の巣の上にあるから危ないっていう理論は、全く意味をなさない。

これは誰が考えたって、すぐ分かることであり、そのため全国の他の原子力発電所が立地している県知事たちは、今回の浜岡原子力発電所停止命令を受けて、一様に態度を硬化させている。「なんで浜岡は駄目で、うちの原子力発電所は安全だと言えるのか?」って。当たり前だ。いくら政府が「他の原子力発電所は地震発生の確率が極めて低いから運転しても大丈夫」なんて言っても通用するはずがない。

(石材店)「まさか、他の原子力発電所も停めろ、なんて言わないでしょうね?」
(幹事長)「まさか!」


浜岡原子力発電所を停める必要は全くないし、そもそも悪影響が大きすぎる。まさか政府は、浜岡さえ停止させれば他の原子力発電所は運転させてもらえる、なんて勘違いしたのか。もしそうだとしたら、民主党のバカさ加減にも呆れ果てる。どう考えても逆効果だ。浜岡を停止させれば、全く何の問題もない他の原子力発電所も、地元の反対で軒並み動かせなくなるのは目に見えている

今回、福島第一原子力発電所は事故が起こったから、廃炉も止むを得ないかもしれない。もちろん、それも1〜4号機の話であって、5、6号機はほとんどダメージが無いのだから、絶対に動かすべきだ。しかし、さすがに地元が許さないだろうから、しばらくは停止するのも止むを得ないだろう。しかし、あの大地震に対しても無傷で停止している福島第二原子力発電所は安全性が立証されたのだから、即刻、動かすべきだ。もちろん、東北電力の女川原子力発電所だって、あれだけ震源地に近いのに無事に停止しているのだから、100%安全性が証明されたと言えるのだから、即刻、動かすべきだ。さらに、はるか遠くにある東北電力東通原子力発電所なんて、なんの問題もなく、すぐに動かすべきだ。
そうすれば東北、関東地区の電力供給は安定し、停電に怯える事も無くなる。東京は停電騒ぎでマスコミも大はしゃぎだけど、実際にはほとんど停電にはなっていない。それに比べて東北は、電力供給が極めて脆弱になっていて、4月の余震でも広範囲の停電が起きた。ほんと、もう参ったよ。停電はコリゴリだよ。女川や東通が動けば、こんな心配はしなくて済むのだよ。だから、なんとしても東北にある原子力発電所は即刻、動かして欲しい被災地の復興のためにも、安定した電力供給は絶対に必要だぞ

ところが浜岡に対する停止命令により、東北だけでなく、全国の原子力発電所が危機的状況に追い込まれた。これは何を意味するかと言えば、東北や関東だけの問題だった停電騒ぎが、日本全国の問題へ拡大するということだ。もちろん、東京の停電騒ぎも深刻になる。浜岡が停まる影響で、中部電力は東京電力に応援融通する電力が無くなってしまう。それでも、北陸、関西、中国、四国、九州の各電力会社に余裕があれば、中部にも融通できるし、さらには東京にも融通できる。しかし、全国の原子力発電所が停まってしまえば、融通どころではない。自分とこも停電の危機にさらされる。
こんな事は小学生が考えたってすぐ分かる。鳩山バカボン元首相なら、アホだから考えても分からなかったかもしれないが、菅首相も同じような知的レベルだったのか?もし、そうでないとしたら、どういう意図だ?

(幹事長)「たぶん、これは、東京人の菅首相が企んだ道連れ作戦だな」
(石材店)「どゆことですか?」


このままでは東京と東北だけが停電になる。西日本は無傷で浮かれ騒ぎだ。腹立つ。これは許せん。西日本も道連れじゃ。企業の間では、一時的に生産拠点を西日本に移そうという動きもあったけど、それも阻止できる。東日本ばんざーい!

(石材店)「ちょっと考えすぎじゃ・・・」

まあ、実態としては、以上のような理由で、今回の浜岡原子力発電所停止命令は日本全体に取り返しのつかない悪影響を及ぼす暴挙なのだが、それと並んで大問題なのは、今回の停止命令が何の法的根拠も強制力もない窓口指導みたいなものだと言うことだ。首相の単なる思い付きの口頭命令で民間企業の経営の根幹を揺るがすというのは、まさにカダフィか金正日なみのキチガイ暴挙だ。法体系を以って権力を律するという近代国家の統治の大原則のひとつである法治主義を根幹から揺るがすものだ。

今回の福島原子力発電所の事故に対する政府の対応は、そもそもが法律を無視し続けたものだ原子力損害賠償法では、巨大な天変地異の場合は、電気事業者は免責される。それなのに、政府は今回の事故は巨大な天変地異に該当しないから東京電力は免責されないという。今回の大地震が巨大な天変地異に該当しないとすれば、一体どんな天災が該当するんだ?巨大な隕石の直撃か?真下からいきなり大噴火か?絶対にあり得ないような事態でないと免責されないとしたら、そんなん意味ないじゃん。
もちろん、東京電力の対応がまずかったのではないか、とか批判はあるだろう。しかし、だからと言って法律を無視していいのか?何でもかんでも法律を無視するんなら、法治国家ではないぞ。東京電力の株主は、政府を相手取って、どんどん訴訟を起こしてもらいたい。

それから、突然、大震災の復興財源確保を図るからと言って打ち出された国家公務員給与の1割カットってのも無茶苦茶な話だ。

(石材店)「おや?幹事長は公務員に対しても厳しかったのでは?」
(幹事長)「だからと言って法律を無視したような傍若無人な命令は許せないぞ」


なんで大震災の復興財源を公務員の給与カットから捻り出さなきゃならないんだ?全く意味不明だ。公務員は労働協約締結権などの労働基本権が制約されている代わりに、給与改定は人事院勧告を受けて行われることが基本になっている。それを無視して勝手に削減するなんて許されるのか?あまりの無茶苦茶振りに開いた口がふさがらないぞ。公務員は民間に比べて優遇されているなんて批判は絶えないが、だからと言って法律を無視していい訳はないだろ。

それから、東京電力に融資している金融機関に対しても債権放棄を求めているが、これも考えられない暴挙だ。なんで金を貸している金融機関が損を被らなきゃならないんだ?あくどい商売やってる企業に貸していたのなら責任もあるだろうが、天下の公益企業に貸していて、なんで債権放棄せんといかんのだ?一体どういう理屈だ?そんな事させたら、もう二度と貸してくれなくなるぞ。そうなると東京電力は企業として存続できなくなり、福島での補償はおろか、首都圏での電力供給も不可能になるぞ。

東京電力の電気料金値上げも許さないと言う。東京電力が電気料金を2割値上げすれば1年間で1兆円増収になる。何年かすれば補償もすっかり賄えるぞ。電気料金の2割り値上げくらい、許容範囲だろう?たかが携帯電話の料金に家族全員がそれぞれ何千円も払っているのに、たかが電気料金を2割くらい値上げしたって痛くもかゆくもないだろう?

それから、相変わらず思考停止の手抜き新聞どもは、来る日も来る日も大地震と言うか原子力発電所の事故の記事ばかりでウンザリだが、NHKもいい加減にして欲しい。NHKも手抜きの思考停止状態という点では新聞と同レベルだ。ニュースは、ほとんど全て大地震と言うか原子力発電所の事故の話ばかりで、もうウンザリだよ。夜のニュースの天気予報から半井小絵さんがいなくなってからは、全く見る気がしないぞ!

(幹事長)「半井さんを返せ!」
(石材店)「話が変わってますよ」


(2011.5.12)



〜おしまい〜





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