女子マラソン惨敗

〜 残念続きのロンドンオリンピック 〜



待ちに待ったロンドンオリンピックが始まって1週間が経ち、前半のハイライトである女子マラソンが行われた。結果は、惨敗だ。

(石材店)「ちょっとガッカリですよねえ」
(幹事長)「ちょっとガッカリどころか、もう怒りがこみ上げてきて、発狂しそうだわ!なでしこのスパイクの泥でも舐めてろ!」


そもそも、今回のマラソンコースは、何なんだっ!?やたら直角のカーブが多くて、狭い路地も多くて大混雑だし、石畳で走りにくい箇所もある。特に今回は不運にも大雨が降ったため、滑りやすくなって危険だ。おまけに、これが最大の疑問だけど、なんと同じコースを3周もするんだ。

(石材店)「自分でマラソン大会に出たことがある人なら誰でも分かりますけど、同じコースを何回も走るってウンザリしますよねえ」
(幹事長)「同じとこを3回も走る今治シティマラソンは精神的にしんどかったなあ」
(支部長)「徳島マラソンの去年までのコースも、僅か1kmとは言え、同じところを往復する部分があって、ウンザリだったよねえ」


ただ、こういうコースはスピード出して走りにくいから、スピードのあるアフリカ勢には不利で、スピードが無い代わりに小回りのきく日本人には有理かとも思われていた。しかし、結果はケニア、エチオピアのアフリカ勢の圧勝だった。実力あるランナーは、こんな悪コースでも圧倒的な力を見せてくれた。優勝したエチオピアのゲラナなんか、一度は転倒しながら優勝したんだもんなあ。しかも、終盤にペースを上げて、シドニーで高橋尚子さまが打ち立てた栄光のオリンピック記録を更新してしまったのだ。

(幹事長)「こいつ、Qさまの記録を破るなんて、首しめたろか!」

Qさまの記録は永遠に不滅なのにぃ!しかし、この難コースと言うか、トンデモナイ悪コースでQさまの記録を更新するなんて、やっぱりすごいわ。実力あるわ。普通のコースを走らせたら、すごい記録を出すんだろうなあ。

(石材店)「気温が低かったから、コンディション的には悪くなかったんじゃないですか?」
(幹事長)「うん、そうだよな。そうでなけりゃQさまの記録が破られる訳ないもんな!」


それに引き替え日本選手のだらしなさは目を覆うばかりだ。重友は最初は先頭の真ん中を走り、一度は脱落しかけたが再度盛り返し、再び先頭の真ん中を走る気概を見せた。もっとも、それが命取りになって最終的には79位なんていう超惨敗だ。尾崎や木崎も、最初は先頭集団にいたけど、途中からズルズルと遅れ始めて、何の見せ場も作れないまま、
木崎が16位、尾崎が19位と、もうアホらして論評する気もせんわ

(幹事長)「あいつらは日の丸を背負って走っている責任を少しは感じとるんかっ!?」
(石材店)「ちょっと時代錯誤が・・・」


確かにケニア、エチオピアのアフリカ勢は圧倒的な速さを見せ、一時は6人で先頭集団を独走したけど、その後、ロシアやウクライナの選手が追い上げてきたし、必ずしも黒人だけが強かった訳ではない。日本選手がだらしなかったのだ。

シドニーの高橋尚子さま、アテネの野口みずきと金メダルが続いた栄光の女子マラソンだが、北京、ロンドンと惨敗が続き、栄光は過去のものとなり、もうマラソン強国とは言えない状態になってしまった
今回の日本選手は、最初からメダルなんか狙っておらず、せいぜい入賞を狙っていた。高橋尚子さまや野口みずきのように最初から最後まで先頭争いをしてメダルを狙うんじゃなくて、先頭から遅れても最後まで粘ることによって前から失速してくる選手を根気よく抜いていって入賞を狙うという極めて受け身の作戦だ。気概がなさ過ぎる。最初からこなな作戦で上位に行ける訳がない。話にならない。

近年、男子マラソンは女子マラソン以上に日本勢に期待できない状態が続いてきたが、今回の女子の惨敗を考えると、男子はどうだろう。女子以上の惨敗になるのだろうか。女子選手は監督に言われるがままの型にはめられた練習を繰り返しての惨敗だったので、男子も同じようなタイプの選手だと期待はできない。一方で、従来の実業団の決まり切った枠から飛び出した藤原の可能性に期待したい。1週間後のレースが楽しみだ。



さて、ロンドンオリンピックも半分が終わったが、女子マラソンに限らず、日本勢の惨敗振りは目を覆うばかりだ
メダルの数は、過去のオリンピックに比べても、かなり多い方だ。しかし、その大半が銀メダルと銅メダルで、金メダルは僅か2個だ。個人的な印象では、銀メダル5個で金メダル1個の価値に並ぶくらいか。あるいは、もっと、か。て言うか、銀メダルや銅メダルをいくら取ったって、金メダルの価値には及ばないような気もする。
もちろん、ものすごく価値のある銀メダル、銅メダルも、ある。フェンシング男子フルーレ団体は、決勝でイタリアに敗れたけど、団体で初のメダルとなる銀メダルを獲得した。これは素晴らしいの一言だ。中心選手の太田は北京では個人で銀メダルを取ったが、それに続く快挙だ。アーチェリー女子団体の銅メダルも地味だけど素晴らしい。事前には何の期待も寄せられていなかったウエイトリフティング女子の三宅の銀メダルも感動的だった。

一方、競泳は銀メダル3個、銅メダル8個ってのは、こら、ものすごいんだけど、金メダルが1個も無いってのが残念。せっかくメダルを大量生産しても、金メダルがゼロでは価値が半減だよなあ。男子メドレーリレーの銀メダルや女子メドレーリレーの銅メダルは、とっても立派なんだけど、北島が男子平泳ぎで100m、200mともにメダルを取れなかったってのが期待はずれで、競泳全体にガッカリ感がただようなあ。
それからハンマー投げの室伏の銅メダルってのは、年齢なんかを考えると立派なのかも知れないけど、やっぱり金メダルを期待したいよなあ。
体操は男子個人総合で内村が貴重な金メダルを取ったけど、事前には個人種目別も含めて4〜5個を荒稼ぎするかも、なんて期待が高まっていたから、個人総合以外では個人ゆかで銀メダルを取っただけってのが残念。男子団体でも銀メダルを取ったけど、やっぱり金メダルが何個か欲しかった。

しかし、何だかんだ言っても、女子マラソン以上に怒りがこみ上げてくるのが柔道だ。柔道って、オリンピックの種目になってるのが不思議なくらい日本の競技だ。

(石材店)「韓国のテコンドーほどじゃないですけどね」
(幹事長)「野球やソフトボールを廃止するくらいならテコンドーを先に廃止しろっ!」


柔道は男女ともに7階級もある。だから日本は柔道だけで金メダルを14個取ったって不思議ではない。それが、あんた、今回、男女合わせて金メダル1個、銀メダル3個、銅メダル3個だ。て言うか、柔道においては銀メダルや銅メダルは、個々の事情に応じて、実は大きく評価してあげるべき人もいるんだけど、一般には金メダル以外はほとんど評価されない。だから、要するに金メダル1個なのだ。
この体たらく振りは、全国津々浦々でボロクソに非難されていて、もうウンザリだから、ここで僕も一緒になってしつこく非難するつもりはない。だけど、柔道と言い女子マラソンと言い、選手の気合も足りないけど、日本の体制が悪すぎる。柔道なら、形がどうのこうのと言うのではなく、外国人選手に勝てるような戦い方が必要だし、マラソンならバカ正直な選考会を繰り返して選手を消耗させるんじゃなくて、早々に有望選手を選んでオリンピックに照準を合わせた調整をさせるべきなのだ。

(幹事長)「だからアテネに高橋尚子さまを出せ、としつこく言ったんだ!」
(石材店)「まだ根に持ってるんですか・・・」


(2012.8.6)



〜おしまい〜





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