録画補償金訴訟で東芝勝訴

〜 強欲な著作権団体に天誅を! 〜



デジタル放送専用レコーダーへの私的録画補償金の支払いについて、私的録画補償金管理協会(SARVH)と東芝が争っていた訴訟で、最高裁判所はSARVHの控訴を棄却し、東芝のレコーダーは補償金の対象にはならない、という判決が確定した。

(石材店)「また地味な話題ですねえ。誰が関心あるんですか」
(幹事長)「わたし」


この訴訟は、3年前にSARVHが、デジタル専用録画機の補償金納付を怠ったということで東芝を相手取って訴訟を起こしたものだ。
そもそも、ここで言う補償金とは著作権料の一種で、本来は映像をダビングした個人が納めるべきだが、ダビングするたびに個人が支払うのは現実的でないため、メーカーが録画機の価格に一定額を上乗せして購入者から徴収し、それをまとめてSARVHに支払い、SARVHが著作権者である作家や俳優らに分配する仕組みだ。

ところが、東芝は「デジタル放送専用録画機については、複製回数を制限する機能ダビング10があり、補償金の課金対象である著作権法上の特定機器には該当しないので、徴収できない」という立場をとり、販売時に補償金を上乗せした徴収を行なわず、補償金の支払いを拒否していた。
販売時に補償金を上乗せするったって、消費税じゃあるまいし、そう簡単に消費者に負担を求める訳にはいかないから、結局はメーカーの負担になる訳であり、東芝はそういう理不尽な金は払わない、という毅然とした態度を取ったわけだ。

(石材店)「その口ぶりからして、明らかに反SARVHなんですね」
(幹事長)「わたしは著作権団体の横暴を許さないぞ!」


この訴訟において、2年前の第一審判決で東京地裁は、デジタル専用録画機も補償金の課金対象となる特定機器には当たるんだけど、補償金の徴収のための東芝の協力義務については認めない、という分かりにくい判断をした。だが、1年前の知財高裁における第二審判決では「補償金の徴収対象となる特定機器を定めた著作権法は、アナログ放送を念頭に置いており、アナログチューナ非搭載(つまりデジタル専用の)DVDレコーダーは特定機器に該当しない」と明確な判断をくだし、SARVHの控訴を退けた。今回の最高裁の判断は、この第二審を認めたものだ。

今回の最高裁判決による最終判断に対し、当然ながら東芝は「司法判断により、今まで明確でなかった私的録画補償金の対象の特定機器の範囲が明確になった妥当な判断と考えている」とコメントしているが、SARVHは「大変残念な結果だ」としている。そら強欲SARVHとしては、大変残念だろう。しかし、今回の判断は当たり前すぎる判断であり、強欲なSARVHに天誅を下すものだ。

そもそも、なんで自由な私的録画が許されないのか、という根本的な問題がある。DVDやCDなら、ダビングしてはいけないってのは、理由は明確だ。レンタル屋さんから借りたり友達から借りてコピーしまくれば、DVDやCDが売れなくなり、ひいては映画産業や音楽産業に大きな打撃となるからだ。

(石材店)「理解あるように言ってますけど、コピーしまくってますよね!」
(幹事長)「一切ノーコメント」


しかし、テレビ放映の録画はどうだ?テレビで放映しているってことは、その時点でテレビ局は著作権料を払っているはずだ。それを一般視聴者が録画することについて、何の問題があると言うのだ?テレビ放映をリアルタイムで見るか、録画しておいてから後で見るか、の違いだけだ。そんなんに再度著作権料なんか払えってのは根本的におかしい。
問題になりうるとすれば、テレビ放映を録画したものを販売することだ。これはDVDのコピーと同じく、いかんかもしれない。ただし、テレビ放映のコピーなんて画質が悪い上に、CMが入ったり、カットされまくってたりして、とても商品価値があるとも思えない。それに、そもそも広く一般に誰にでも見せる目的でテレビ放映しているものを録画して配ったって、いいじゃないかって思う。それが嫌なら最初からテレビ放映するな、と言いたい。ま、しかし、無料でコピーするのはいいとしても、金を取って販売するってのは良くないだろう。

で、ここでアナログかデジタルかの問題が出てくる。アナログの場合、画質は悪いし、ビデオテープにコピーするのは手間もかかるけど、何回でも無制限にコピーできる。日本国民1億3千万人中、1億2999万9900人は、何度もコピーしたりはしない。そなな面倒くさい事をする理由がない。ただ、ごく少数だけど、大量にコピーして商売している人がいる。それに対する補償として、録画機の販売価格に補償金を上乗せしているのだ。
しかし、録画機がデジタルになって状況が変わった。デジタル録画機にはコピー回数の制限を設ける事ができるのだ。これを何回にするかで著作権団体と電機メーカーや消費者でモメたけど、結局、10回までコピーが可能なダビング10機能が導入されることとなった。
日本国民1億3千万人中、1億2999万9900人は10回もコピーできれば十分だ。て言うか、普通、1回か2回でも十分だ。私の個人的な使い方で言えば、レコーダーに録画した番組をためておくと満杯になっちゃうから、DVDとかBDに整理してコピーしているが、その際にレコーダー側からは削除している。だって、そのまま残すんなら意味無いし。たまーに他の人にコピーしてあげるってことも無いことはないけど、とても希だ。今どき、誰だって自分で予約録画できるので、録画し忘れた場合でない限り、わざわざコピーしてあげるってことはないだろう。
なので10回もコピーする必要はないんだけど、いったんDVDやBDにコピーしたものから再度コピーすることができないってのは不便だ。以前は、当然ながらDVDにコピーしていたが、枚数がどんどん増えて置き場所が無くなって困るのだ。

(石材店)「どういう使い方してるんですか。DVDは何枚くらいあるんですか?」
(幹事長)「数百枚はあるなあ。ほんと困るのよ」
(石材店)「それだけコピーして、再度見る事ってあるんですか?」
(幹事長)「子供からもいつも指摘されているんだけど、それを言われると本当に辛い。
       DVDに焼くと安心して、まず二度と見ない。それでも物欲の固まりの私としては、コレクションに満足しているのだ」


物欲を満足させられるのはいいんだけど、置き場所が無くなるのは困る。てな訳で、できればDVDにコピーしたものをBDに整理し直したいのだ。BDなら25GBのものでもDVDの5倍入るから、単純に計算すれば1/5に減容できる。ところが一度DVDやBDに焼いたものは、もうコピーできないのだ。最初のレコーダーからは10回もコピーしない代わりに、DVDやBDから1回くらいはコピーできるようにしてほしい。

話がそれた。て事で、デジタル録画機の場合はコピー回数を制限できるので、無制限にコピーして商売するのを防ぐことができるのだ。て事は、ごく少数の悪い奴らのために、日本国民1億3千万人中の善良な1億2999万9900人から理不尽に補償金をふんだくる理屈は無くなったのだ。ばんざーい!
それなのに、強欲なSARVHはデジタル録画機からも補償金を取ろうとして、最高裁から鉄槌を下されたって訳だ。ざまあみろ。

(石材店)「言葉が感情的ですね」
(幹事長)「著作権団体の横暴については、本当に腹が立ってきたからなあ」


今回、天誅が下ったSARVHは私的録画補償金の徴収に特化した団体だが、日本の著作権を牛耳る悪の総本山は悪名高きJASRACだ。強欲なJASRACの横暴は、これまでも多くの国民を苦しめてきた。カラオケで流すだけでも著作権料を徴収するなんてフザケたお代官様だが、今はなんとライブハウスや流しのおっさんからも著作権料をふんだくっている払わないと平気で営業妨害までするヤクザまがいの組織だ。いくらなんでも流しのおっさんから取るなよなあ。個人が家でダビングする場合も、今はCDをパソコンに取り込んで、それをデジタルプレーヤーに転送するっていう使い方が大半なんだから、いちいちコピーを制限したり補償金を取ったりしないでもらいたい。

こういうJASRACの横暴がなぜまかり通っているかと言えば、文部科学省と密接に癒着しているからだ。文部科学省としては貴重な天下り先なので、著作権者の保護ではなく、JASRACという団体の温存が至上命令なのだ。今回の訴訟の案件についても、文部科学省はSARVHと一緒になって、デジタル録画機も補償金を払う対象になると言っていた。文部科学省は、ゆとり教育の名のもとに日本人を総白痴化しようと企てた売国奴であり、こんな奴らの横暴は断じて許せない。

(2012.11.13)



〜おしまい〜





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