ワールドカップ ブラジル大会(その5)

〜 決勝トーナメント開始 〜



ブラジルで行われている2014年FIFAワールドカップだが、日本があっさりと予選グループで敗退してしまって、日本国民の99.9999%が関心を失ってしまった。

(石材店)「残り僅か100人ちょっとですかっ!」
(幹事長)「もうちょっとおるか」


日本がいなくなってガッカリではあるけれど、実は、しかし、本当に面白いのは決勝トーナメントになってからだ

まずは、いきなり決勝トーナメントの初戦であるブラジル対チリ戦は白熱した。ブラジルで開催しているワールドカップで、しかも優勝候補のブラジルが決勝トーナメントの1回戦で敗退したのでは、今後の盛り上がりに致命的な悪影響が及ぶので、もしかして裏で八百長の密約があって、チリは無気力相撲で負けるのではないか、なんて思ったりもしたけど、なんとチリは本気で勝とうとしていたなあ
なので、試合は実に面白かった。ブラジルが相変わらずイマイチと言えばイマイチなんだけど、過去圧倒的に負け続けてきたブラジル相手にチリは頑張った。そして最後はPK戦での決着となった。PK戦って、運の要素が非常に強いので、あんまり好きじゃない。同じ運まかせでも、他の競技でやるコイントスとかクジよりまマシだけど、それでもあんまり好きじゃない。他のやり方はないのか、と思う。オリンピックの野球やソフトボールでやっていたタイブレーク方式なんか面白いと思う。サッカーなら、11人制を5人制くらいに変えて延長戦をやれば、あっさり点は入ると思うが。
ま、しかし、それは置いといて、ブラジル対チリ戦のPK戦は白熱した。PK戦って、普通なら十中八九点が入る。5人蹴って1人はずせばいいほうだ。それが、今回は、いきなりチリの最初の2人をブラジルのキーパーが止めた。こうなると、一気にブラジル優位かと思えば、そうでもなく、ブラジルも1人がはずして1人が止められて、4人が終わって2点ずつとなった。そして最後の5人目でブラジルはネイマールが決め、チリは外してしまった。
この展開は劇的だった。チリは本当に気の毒で、選手のガッカリようを見ていると、やっぱり八百長じゃなくて真剣に戦っていたんだなあって分かった。

それから、オランダ対メキシコ戦も面白かった。オランダ優位という下馬評の中、先取点を取ったのはメキシコだ。この得点が素晴らしかった。あの場所から、あのタイミングで蹴ってくるか!?と思わせる予想外の突然の豪快なミドルシュートだ。素晴らしい。素晴らし過ぎる。さすがはドスサントスだ。これで勝負あった、とは思わないが、あの素晴らしいシュートを見せてくれたメキシコに勝ち上がって欲しかった。しかし、終了間際になってオランダに追いつかれ、最後は終了直前のロスタイムにオランダにPKが与えられてしまった。
このPKについては、大いに疑問が残る。これまで、初戦のブラジル対クロアチア戦であった疑惑のPKから始まり、日本がコロンビア戦で取られた今野のPKも含め、疑問の残るPKが非常に多い。あんなんをいちいちPKに取られたんじゃ、たまったもんじゃないぞ。今回、メキシコが取られたPKなんて、どう見ても、普通のプレーだ。あれがPKだなんて、興ざめも甚だしい。オランダのロッベンは、常日頃から接触時に大げさに倒れ込む常習犯だ。それを見抜けない審判は資質に問題があるぞ。
メキシコは、前にも書いたが、予選グループのカメルーン戦でも明らかな誤審があった。その試合の審判は、カメルーンから金をもらってるんじゃないかと思うほど露骨なカメルーン寄りの判定を繰り返しており、最終的には実力差でメキシコが勝ったから良かったんだけど、決勝トーナメントは、負けたらここで終わりなので、とても気の毒だ。

次のギリシャ対コスタリカ戦も面白かった。死のグループDで強豪のイタリアやイングランドを蹴落として1位で勝ち上がってきたコスタリカが先取点を上げ、1人退場になった後は、ひたすら必死に逃げ切りを図ったが、ロスタイムに入ってからギリシャに追いつかれ、それでもひたすら守りきってPK戦に持ち込んだ。そしてPK戦では、コスタリカが4人まで成功した後、ギリシャが4人目で失敗し、次のコスタリカの5人目が冷静に決めて勝利を納めた。
しつこいようだが、PK戦は好きじゃないんだけど、これで勝敗が決まるかと思うと、盛り上がるなあ。単なる運で決まるんだけど、それだけに劇的だなあ。

この面白い決勝トーナメントの場に日本がいないのは、返す返すも残念だが、それでも面白いことに変わりはないので、みんな、無理して夜中に起きて見ようね!

(2014.6.30)



〜おしまい〜





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