桑田佳祐のパフォーマンス

〜 芸能人がやることに目くじらを立てる必要はない 〜



サザンオールスターズの桑田佳祐が昨年末のNHK紅白歌合戦で見せたパフォーマンスについて、一部で騒ぎになっている。
何をやったかと言えば、横浜アリーナでやっていた「年越しライブ2014」の中で、チョビ髭のヒトラーに扮して「ピースとハイライト」という歌を歌っているのがNHKに中継されたのだ。この歌は、日本を取りまく国際情勢や平和をテーマにしたものとのことで、「都合のいい大義名分争いを仕掛けて裸の王様が牛耳る世は狂気」なんて歌詞もあり、「都合のいい憲法解釈で集団的自衛権容認した安倍首相を揶揄したもの」だとの賞賛と批判が出ているのだ。また桑田のバックで流されたPVには、安倍首相や韓国の朴大統領らを模したお面をかぶったランドセル姿の人間が登場したりした。
さらに、NHKの紅白歌合戦には中継されなかったが、この横浜のライブ会場では、彼が昨秋に受章した紫綬褒章をズボンの後ろポケットから取り出して、オークションを観客に呼びかけるパフォーマンスもしていた。当然ながら、これに対しては、紫綬褒章は天皇陛下から授与されるものであり、非礼だとの批判が出た。
そして、これらの騒ぎに対して桑田佳祐は、「配慮が足りなかった」などと謝罪した

(石材店)「どう思います?」
(幹事長)「アホらしくて論評する気も起きない」


昔からロックバンド反体制と相場が決まっている。演歌歌手やアイドル歌手じゃあるまいし、体制にすり寄るロックバンドなんて、もう存在自体が自己矛盾している。しかし、それは頭脳警察やRCサクセションやダウンタウンブギウギバンドと言ったロックバンドの話だサザンオールスターズなんて、ロックバンドじゃないだろう。あんなヘナチョコバンドがロックなら、ロック自体がもうおしまいだ。

(石材店)「おや?幹事長はサザンオールスターズが嫌いなんですか?」
(幹事長)「いやいや、大好きだよ」


サザンは好きだ。CDは全て持っているし、ほとんどの歌は歌える。しかし、大好きだが、あれはロックではない。ローリングストーンズは大好きで、ビートルズはさらに大好きだが、ローリングストーンズは紛れもないロックだが、ビートルズがロックかと言われると困る。ローリングストーンズも年取ってきて昔のような反骨感は感じられなくなったが、それでも体制寄りではないだろう。しかし、ビートルズには、そもそもの昔から反体制の臭いは皆無だ。

そして、ロックでもなければ反体制でもない桑田佳祐が何をしようが、いちいち論評するほどの価値は無い。桑田佳祐の歌には素晴らしい価値があるが、彼のパフォーマンスには何の価値も無い。なぜなら、あいつらは単なる商業第一主義の芸能人だからだ。

頭脳警察やRCサクセションやダウンタウンブギウギバンドのように、レコードが販売禁止になったりラジオで放送禁止になっても、挫けずに歌い続けるのが反体制派のロックバンドだ。深く考えずに単にウケを狙ってアホなパフォーマンスをやってしまったお調子者に反骨心は無い。ちょっと批判されたら、すぐに謝罪するような情けない弱腰お調子者にロックバンドの心意気は無い。
そんなアホな芸能人のパフォーマンスに、いちいち目くじらを立てる必要は無い。

(石材店)「徹底的にバカにしてますけど、本当にサザンオールスターズを好きなんですか?」
(幹事長)「バカにしてるのは人格に対してであり、歌に対してではないぞ。商業主義の芸能人の歌をバカにしたらいかんぞ」


我がキャンディーズなんか、生粋の商業主義の芸能人だが、彼女たちの歌は大好きだ。商業主義の芸能人だろうが反体制派のロックバンドだろうが、良い歌を歌えば良い芸能人だし、つまらん歌しか作れないのはつまらん芸能人だ。私は純粋に作品の善し悪しで判断する。

ただ、いくら良い歌を作って歌う芸能人であっても、下らないパフォーマンスに共感する必要はない。そもそも奴らは単に商売のためにチャラチャラしたパフォーマンスしているだけなんだから、そんなもんは相手にする必要はない

桑田佳祐と言えば、かつて長渕剛を小馬鹿にした歌を作って、長渕剛が怒ってサザンオールスターズのライブに殴り込むなんて言う噂が立って騒ぎになったりしたが、昔から浅はかな行動で物議を醸すアホなのだ。

(石材店)「長渕剛をバカにする奴は許せませんね」
(幹事長)「でも長渕剛の歌って、あんまり良いのは少ないんじゃないか?」
(石材店)「何を言ってるんですか。それは好みの問題でしょ!」


「とんぼ」なんかは大好きでカラオケに行けば必ず歌うけど、ほかに良いと思うのは「泣いてチンピラ」とか「親知らず」くらいで、無尽蔵に良い歌がある桑田佳祐とは音楽的な才能に差がある。

(石材店)「いや、だから、それは好みの問題ですよっ!」

桑田佳祐の芸能人としての才能は素晴らしいと思うが、行動は浅はかで思慮が欠如している。反体制を気取って紫綬褒章を見下すようなパフォーマンスをするんなら、そもそも最初から紫綬褒章なんか貰わなければいい。喜んで有り難がって貰っておきながら、アホなパフォーマンスをするなんて、反体制でも何でもないただの無礼者だ。こんなアホの行動に対して真面目に批判するのは、時間の無駄だ。

(2015.2.15)



〜おしまい〜





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