横綱の引き相撲

〜 横綱を剥奪すべきだ 〜



大相撲秋場所も佳境を迎えた14日目、事実上の優勝決定戦かもしれないと思われた横綱鶴竜大関稀勢の里の対戦で、あろうことか鶴竜が引き技を連発した

ここまで鶴竜は2敗、稀勢の里が3敗で、決して好調とも言えないが、圧倒的な優勝候補の白鵬が休場した今場所、一気に混戦模様となった。その中で、照の富士が初日から11連勝と優勝争いのトップを走っていたのだが、12日目に土が付き、13日目は稀勢の里に負けたうえ負傷してしまい、なんとか休場せずに14日目も出場したが、立っているのがやっとという状態で惨敗し、星の上では可能性は残っているが、完全に優勝争いからは脱落してしまった。そのため、鶴竜と稀勢の里の一戦が事実上の優勝決定戦と思われたのだ。

ところが、この大一番で、鶴竜は横綱のプライドも責任も完全に放棄し、立ち合いで右に変化した。これに対して稀勢の里も着いていったが、なぜか手つき不十分で行司に止められてしまった。いきなり横綱が変化相撲したから館内は大きくどよめいたが、手つき不十分だったので、鶴竜に対する非難はなんとなくうやむやになった。また、変化ってのは予想外だからこそ効果があるので、一度失敗してしまうと、普通なら再び変化はしづらい。つまり、稀勢の里にとっては、今度こそ変化を恐れず思いきってぶつかっていけるので、有利になる。なーんて私を含め、テレビの前に陣取る全国1億3千万人の相撲ファンが確信した。
ところが、鶴竜はその裏をかいて、なんと再び変化したのだ。最初と違って、今度は左に跳んだ。ただ、これも稀勢の里に踏ん張られて得意の左四つに組まれてしまった。このまま稀勢の里が勝てば、2回も変化したアホ横綱の惨敗でザマアミロで終わったのだが、うまく体を入れ替えた鶴竜が勝ってしまったので会場はブーイングの嵐だ

変化は決して反則ではない。しかし、横綱ともあろう者は受けて立つのがあるべき姿であり、横綱が変化相撲をすることは批判の対象になる。しかも、それを2回も連続でするなんて前代未聞だ。おまけに、それが今場所の優勝を占う大一番でやらかすなんて、もう呆れてモノが言えない。それで負けてしまった稀勢の里もどうかとは思うが、非難されるべきは鶴竜だ。

もともと鶴竜は引き技が異常に多く、批判にさらされてきた。それなのに横綱にしちゃったのだから相撲協会も共犯と非難されても仕方ない。今場所も10日目に引き技で負けた。低く当たってきた妙義龍に押し込まれ、土俵際で苦し紛れに引いてしまい、いったんは突き落としで鶴竜の勝ちとされたが、鶴竜の左足かかとが先に出てしまっていて、物言いがついて行司差し違えで負けてしまった。
ところが、これに反省することなく、翌11日目も立ち合いの変化で栃煌山に勝ち、場内から大ブーイングを浴びた

鶴竜は、横綱が引き技をする事に対する批判は全く気にしていない。勝てば良いと思いこんでいる。
しかし、相撲は勝てば良いというものではない。相撲は国技だ。興業だ。単純なスポーツではない。横綱がこんな情けない相撲を取り続けるなんて、本当に腹が立つ。こんな横綱は相撲界の面汚しだ。即刻、資格を剥奪してモンゴルに送還すべきだ。

(2015.9.26)



〜おしまい〜





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