M―1グランプリ復活

〜 もう止めてしまえ! 〜



待ちに待ったM−1グランプリが5年ぶりに復活した。お笑い大好きな私としては5年間、本当に待ち遠しかった。
それなのに、ああ、それなのに、あろう事か、最もつまらなかった、と言うか、唯一つまらなかったトレンディエンジェルが優勝するなんて、もうM−1も地に落ちた

過去のM−1優勝者というのは、それはもう、誰が見ても押しも押されぬ最強のコンビ揃いだった。2001年の第1回の中川家から始まって、ますだおかだ、フットボールアワー、アンタッチャブル、ブラックマヨネーズ、チュートリアル、サンドウィッチマン、NON STYLE、パンクブーブー、笑い飯と、本当にどれ1組とっても文句の付けようのないコンビだった。しかも、最後に残った3組は甲乙付けがたい場合が多く、本当に質の高いお笑いコンテストだった。

それが、あなた、よりによってクソ面白くないトレンディエンジェルが優勝だなんて、呆れかえると言うか、怒りがこみ上げてくる

確かに、今回の決勝ステージ進出の8組は、小粒な印象は拭えなかったジャルジャルスーパーマラドーナは間違いなくコンスタントに面白いけど、爆発的な面白さはない。なので、いつ見ても絶対に面白いんだけど、M−1に優勝するかと言えば、なかなか難しい。銀シャリ和牛も同じだ。ハライチも大好きだけど、正当な漫才ですらないし、絶対に難しい。名前も聞いたことなかった馬鹿よ貴方はは、個人的には超面白かったけど、絶対に優勝はできないタイプだ。その中で、唯一期待していたのがタイムマシーン3号だ。タイムマシーン3号は昔から圧倒的に面白く、いつまで経っても優勝できないのが不思議なくらいだった。パンクブーブーと甲乙付けがたいネタの良さを誇っていた。なので今回の本命はタイムマシーン3号だと思っていた。ところが5年の間にタイムマシーン3号も随分おとなしくなってしまい、あの圧倒的なキレが少なくなってしまっていた。過去の優勝者達も、優勝した頃が一番面白くて、その後は惰性でやっている感が強いから、タイムマシーン3号もかつて優勝を争っていた頃がピークだったのかなあ。

しかし、それにしても、だからと言って、トレンディエンジェルが優勝して良いって事にはならない。断じて、ならない。あいつら、延々と単にハゲのネタだけでベラベラしゃべっているだけだ。ネタの面白さも無ければ、間の面白さも無い。全く底の浅いつまらない幼稚で稚拙な芸人だ。確かに客席には受けていた。以前から、ああいうタイプは東京では受けるんだろうなあって思っていた。東京の客ってのは、明らかにお笑いを理解してなくて、つまらない勢いだけで笑っている。て言うか、常日頃、ろくにお笑いを見ていないから、本当のお笑いの面白さを分かっていない。理解できていない。そういう連中に審査なんかできる訳がない。
しかし、審査員は違うと信じていた。今年の審査員は中川家から笑い飯までの、アンタッチャブルだけを除く9組の過去の優勝者が務めた。なので、彼らはお笑いの本質が分かっているはずだ。それなのに、一体どうして、ダントツでつまらないトレンディエンジェルなんかを優勝させたんだろう。本当に信じられない。

こんな信じられない審査をするM−1なら、もう不要だ。これで止めて欲しい
最終ジャッジの前に放映されていたノンスタイルヒートテックCMの方が、決勝に残ったコンビの漫才より、よっぽど面白かったという事実からしても、もうM−1の存在意義は無いと言えよう。

(石材店)「お笑い番組に怒っても仕方ないでしょ?」
(幹事長)「質の高いお笑い文化が、クソ芸人によって破壊されていくのが悲しいのよ」


テレビではやってないけど、GYAOのサイトでは3回戦や準々決勝の様子が見られる。やはり、しみじみと面白いのはダイアン、鎌鼬、天竺鼠、Aマッソ、尼神インターなんかだ。もちろん、今のようなシステムでは、彼らのようなタイプのコンビが決勝に進めないのは分かっているが。

(2015.12.8)



〜おしまい〜





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