足裏用マッサージ器の死亡事故

北海道斜里町で７７歳の女性が、自宅で家庭用の足裏用電動マッサージ器を首周りに使い、衣服を巻き込んで窒息死した。
マッサージ器は電動ローラー式で、死亡した女性はローラー部の布カバーを外し、枕のようにローラー部分に首を乗せて使用していたが、ローラーに衣服が巻き込まれ、意識を失った状態で倒れているのを家族が発見し、病院に搬送されたが死亡が確認されたというもの。

マッサージ器は的場電機製作所が１９８８〜９６年に約３６万台を製造販売したもので、似たような旧機種も８３〜９０年に約４２万台が販売されており、これまでも同じようにカバーを外して首を乗せて使っていた４０〜７０代の女性５人がローラーに衣服が巻き込まれて死亡する事故が起きている。
このためメーカーは、マッサージ器に「カバーを外した状態で絶対に使用しないでください」と表示して注意を促してきたが、それでも死亡事故が起きてしまった。
この死亡事故を受け、厚生労働省は事故原因となった足裏用マッサージ器の使用を中止するよう呼びかけた。

それにしても不可解な事故だ。
まず、どうでもいい疑問として、足裏用のマッサージ器って、なぜそんなに売れてるんだろう？そんなにみんな足裏が凝るんだろうか。気持ち良いんだろうか。良く分からない。
ま、それはどうでもいいとして、なぜその足裏用のマッサージ器を首に使っていたんだろう？首が凝っていたんだろうけど、首専用のマッサージ器もあると思うんだけど、なぜ足裏用マッサージ器を使っていたんだろうか。首用のマッサージ器よりも足裏用マッサージ器の方が良く効くんだろうか。既に足裏用マッサージ器を持っていたから、首専用のマッサージ器を新たに買うより足裏用マッサージ器を流用した方が安上がりと思ったんだろうか。

そして、最大の疑問は、なぜカバーを外して使っていたんだろう？と言うものだ。カバーを外したらローラーがむき出しになって痛いような気がするんだけど、なぜカバーを外したんだろう。カバーがあったら効きが悪いんだろうか。ローラーが直接当たった方がグリグリ効いて良いんだろうか。それとも足裏用マッサージ器として長年使ってきたため、カバーが足臭くなってしまったから嫌だったんだろうか。
だとしても、ローラーむき出して使っていたら衣服を巻き込む危険性があることくらい想像できなかったんだろうか。とても不可解だ。

テレビで会見しているメーカーの人を見たら、とても申し訳なさそうに話していたが、あくまでも足裏用マッサージ器であり、首に使うなんて事は想定してないはずだし、さらにカバーを外して首に使うなんて事は考えてもなかっただろうから、メーカーは気の毒だ。

厚生労働省は、この足裏用マッサージ器の使用そのものを中止するよう呼びかけているが、「足裏用マッサージ器を首に使うな！」とか「カバーを外して使うな！」って言うのならともかく、使用そのものを中止する必要があるんだろうか？
本当に不可解な事故だ。

（２０１７．８．２）

〜おしまい〜

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