NHKのニュース放送

〜 どうでもいいニュース放送は止めよう 〜



甲子園球場で行われている第99回全国高校野球選手権の準決勝の広陵天理戦の試合で、注目の好打者である広陵の中村選手新記録の大会6号のホームランを打った。中村選手は強肩、強打の捕手として今秋のドラフト1位候補に挙げられているほどの注目選手であり、これまでの記録であるPL学園の清原が打った記録を更新したんだから、大騒ぎだ。

ところが、なんとタイミングが悪いことに生中継していたNHKの放送では、ちょうど午前11時のニュースを放送していたため、劇的な瞬間を放送できなかった。中村選手はこの試合で既に1本ホームランを打っていたため、ニュースの中でNHKは「広陵の中村選手が大会記録に並ぶ今大会5本目の本塁打を放ちました」なんてニュースを流していたんだけど、その最中に、もっと重要な新記録の瞬間を放映しなかったのだ。そんなニュースを流していなかったら、決定的瞬間を放映できたかもしれないのに、なんとも間の抜けた話だ。

この小さな出来事は、それだけでは、ま、どうでもいいような小さい出来事かもしれないが、これまでも私はNHKのニュース放送について、大いに不満を抱いていた。例えばアメリカンフットボールの試合とかマラソン大会とか、海外で行われているスポーツの試合の生中継において、時々ニュースの放送が入るのだ。
昼間の時間なら、まだ仕方ないかなとも思う。また地上波なら仕方ないかなとも思う。しかし深夜のBS放送であっても、定期的にニュース放送が入るってのは、何の意味があるんだ?
もちろん、この場合、アメリカンフットボールの試合やマラソン大会を必死で見ているスポーツファンが、ニュースを見たがっている可能性はゼロだ。どうでもいいニュース放送のために決定的瞬間を見逃すかも知れないから、怒りながらハラハラしながらニュースが終わるのを待っている。一方、このようなスポーツ番組に興味が無い人が、ニュースの時間だけに、わざわざニュースを見るためにチャンネルを合わせるだろうか?今どき、すぐでにもニュースを見たければインターネットで調べるのが普通だろう。
これはスポーツだけでも無い。例えば深夜のBS放送でローリングストーンズのコンサートの模様を放映している時でも、突然、ニュースが入ったりする。深夜のBS放送でローリングストーンズを観ている人で、定期的にニュースを見たいと思う人がいるだろうか?また、しつこいようだが、ローリングストーンズに興味が無い人が、ニュースの時間に、わざわざニュースを見るためにチャンネルを合わせるだろうか?

もちろん、重大なニュースの場合は仕方ない。どこかで大地震が発生したとか、大量殺人事件が起きたとかいうような重大なニュースの場合は、仕方ないというより、それは歓迎だ。それが国営放送の使命だろう。しかし、そういう重大なニュースが発生したときは、そういう定期的なニュース放送ではなく、臨時ニュースとして即座に割り込んでくる。それは当然だろう。いくらアメリカンフットボールやローリングストーンズが好きな人でも、大地震とか大量殺人事件が起きた場合は、それを知りたいだろう。
だが、定期的に入るニュースの内容は、そういう臨時ニュースで放送すべき内容とはほど遠い、まさにどうでもいいニュースが大半だ。「民進党の代表選挙が始まりました」とか「上野のパンダが元気に育っています」とか、「なぜ今、わざわざ生中継を中断して、こんなつまらないニュースを垂れ流すんだ!?」という怒りを覚えるようなニュースが大半だ。全く緊急性が無いニュースだ。単に、ニュース放送の枠があるから、仕方なく放送しているのがミエミエだ。

しつこいようだが、地上波は仕方ないが、BS放送で、しかも深夜に放送している番組に下らないニュース放送を割り込ませるのは止めてもらいたい
また、昼間の地上波であっても、甲子園の高校野球のような極めて重要なスポーツ番組の場合は、緊急性の無い下らないニュース放送を割り込ませるのは止めてもらいたいな

(2017.8.22)



〜おしまい〜





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