どうなる?衆議院選挙

〜 大波乱がやってくる! 〜



安倍総理が突然、衆議院を解散し、久しぶりの衆議院選挙となったが、政局が混乱の極みに達し、選挙結果がどうなるか全く分からない情勢となった

(幹事長)「もう嬉しくて仕方ないぞ!」
(石材店)「ほんとに選挙が好きですねえ」



〜 突然の解散総選挙 〜

そもそも今回の選挙は、安倍総理が「今なら勝てる」と踏んで一気に決めたものだ。いくら現在、与党は圧倒的多数派を形成していると言っても、任期はあと1年ちょっとで、いずれ来年末までには選挙をしなければならない。この1年ちょっとの間に支持率が上向くような要素があれば、それまで待ってもいいが、そんなうまい話はなかなかありそうにないから、今、電撃的に選挙に打って出た訳だ。もちろん、今、選挙をしたって、今の圧倒的多数を維持できる可能性は低い。色んな問題を抱えての選挙になるから、多少は議席を減らすだろうというのが大方の予想だった

一応、解散の名目としては「北朝鮮や少子高齢化という国家的危機に対峙するための国難突破解散」なんて言ってるが、100%こじつけだ。北朝鮮問題は喫緊の重大な過大だが、北朝鮮問題において、社民党のような中国の手先の政党を除き各政党の対応方針に大きな違いはない。アメリカと共同して北朝鮮を殲滅するしか解決方策は無く、国民に選択を求めるような案件ではない。また少子高齢化についても、今の段階で特に急いで国民の選択を求めるような情勢ではない。このような名目は100%こじつけであり、あくまでも今、選挙をやればボロボロの民進党に勝って安定政権を維持できると踏んだからだ
事実、民進党は混乱の極みにあり安倍政権の支持率がいくら下がろうとも、民進党の支持率は低迷したままだ。また、昨年の参議院選挙では民進党が共産党と選挙協力を行った結果、かなり健闘したが、共産党との選挙協力に否定的な保守派の前原氏が民進党の新しい代表に選ばれた結果、衆議院選挙で同じような共産党との選挙協力が難しくなりそうだとの情勢から、今が選挙のタイミングだと思ったわけだ。今なら多少は議席を減らすだろうけど、絶対多数は維持できるだろうと思ったわけだ

もちろん、単に政権維持だけのための解散総選挙だから、野党はこぞって大反対した。野党は数が圧倒的に少ないから、いくら反対したところで何のつっぱりにもならないが、選挙対策の一環として、安倍政権を批判する材料として反対した。しかし、これもおかしな話だ。野党は、その存在意義として、常に政権の奪取を目指しているものだが、政権奪取の機会は選挙しかない。なので、解散総選挙になれば政権奪取の機会が転がり込んできた訳だから、本来なら大歓迎しなければ政党としての存在意義はない。それなのに反対するのは、自分たちの準備が整わないうちに総選挙となったからだ。しかし、自分たちの態勢が整うまで与党が待ってくれるなんて甘い話がある訳ない。そんな体たらくでは政権奪取なんて不可能だろう。
てな訳で、今回の解散総選挙は安倍総理の思惑通りに進みそうだった。


〜 突然の希望の党の参入 〜

ところが、東京都議会選挙で自民党を圧倒して勝利した小池都知事が、調子に乗って希望の党なんて政党をいきなり立ち上げて、衆議院選挙にも参入することとなったので、安倍総理の目算は大きく狂った。もちろん安倍総理も、小池都知事の動きは警戒していて、彼女が衆議院選挙に参入してくると強敵になるのが分かっていた。だからこそ、まだ東京都議会選挙が終わったばかりで小池一派の国政選挙への準備が整っていないうちに、奇襲作戦として電撃的に選挙に打って出たのだ。それなのに、まだまだ準備も整っていないのに、小池都知事が衆議院選挙に乱入してきたから安倍総理は大慌てだ

自民党員でありながら、昨年の東京都知事選挙で自民党候補や野党候補を圧倒して圧勝した小池都知事は、築地市場の移転延期というはた迷惑なパフォーマンスで都政を混乱に陥れているにもかかわらず、なぜか都民からの支持は衰えておらず、7月の東京都議会選挙でも自民党を蹴散らして圧勝した。小池都知事の人気は野党にとっても脅威だが、彼女は元々自民党だから、自民党を支持する保守層の票を奪ってしまうということで自民党にとって大きな脅威だ。主義主張は自民党と同じでも印象がフレッシュだから、と言うか、主義主張が自民党と同じだからこそ安心してフレッシュな印象の小池都知事に自民党の票をごっそりと持っていかれる可能性が大きい。いくら都議会選挙と国政選挙は違うなどと叫んだところで、投票するのは同じ東京都民だから、今の情勢なら少なくとも東京で自民党は壊滅し、希望の党が圧勝するのは目に見えている

おまけに、いくら安倍政権の支持率が低下しても自分達の支持率も低迷したままの民進党議員たちが、選挙に勝ちたいというだけの理由で、次から次へと民進党を離れて希望の党にすり寄っていった。そのさきがけは細野であり、彼はいち早く8月初旬に民進党を離党し、小池都知事の側近である若狭衆議院議員との連携を模索していた。その後も、民進党のままでは次の選挙に勝てないと悟った議員が次から次へと離党していたが、小池都知事が希望の党を立ち上げてから、雪崩を打ったように希望の党へすがり付く議員が出てきた。


〜 突然の民進党の瓦解 〜

そして、なんと、民進党の前原代表が「民進党全体で希望の党に合流する」なんて言ったもんだから、もう天地がひっくり返るような混乱となった。前原代表は、知能の低いバカ集団の民進党の中にあって、数少ないまともな議員であり、彼が代表になったら民進党をまっとうな道に引き戻してくれるのではないか、なんて期待していたんだけど、いくらなんでも小池都知事がぶっつけ本番でヤケクソで突然立ち上げた訳の分からない政党に合流するなんて、本当に驚いた。合併するのなら、まだ分かるが、合併ではなく合流だ。対等な合併ではなく、あくまでも希望の党にすり寄っていって入れてもらうって事だ。そこまで民進党が落ちぶれているとは思わなかった。プライドも理念もかなぐり捨てて、そこまでやらなければならないほど民進党は落ちぶれていたって事だ。本当に驚いたが、前原代表の決断は、間違っていたとも思えない微妙な選択だ。
希望の党としても、小池都知事の人気は絶大だが、頼れるのはそれだけで、そもそも候補者の数が圧倒的に足りないし、選挙運動をする全国規模の組織も無いし、政治資金だって無いから、民進党を取り込んで候補者数の数合わせを行い、連合なんかの組織に選挙活動をしてもらい、民進党が溜め込んでいる100億円以上の政治資金も使わせてもらおうという魂胆だ

ただし、前原代表のようなまともな考えの議員なら希望の党に入って頑張ってもらいたいが、民進党の議員の多くは知能が低い。ものすごくアホだ。何にも考えずに(考えられずに?)共産党と一緒になって「安保法制反対」とか「憲法改正反対」とか叫いていた連中だ。そんな知能の足りない連中が希望の党に入って政策の整合性がとれるのか、という大きな疑問が沸いてくる。
小池都知事は、ついこないだまでバリバリの自民党員だった。防衛大臣をやったこともある右翼政治家だ。そもそも、なぜ自民党員でありながら自民党推薦の候補を破ってまで都知事になったのか、釈然としない点はある。そこまで東京都知事という役職に憧れていたとは思えないから、あくまでも今の安倍政権の中では自分の存在感を示せないから、取りあえず東京都知事なんていう別の土俵で存在感を出し、ゆくゆくは国政に復帰しようとしたのだろう。
そんな彼女が立ち上げた政党だから、希望の党はゴリゴリの保守政党であり、現行のクソ憲法を廃棄して自主憲法を制定するのが目標だし、当然ながら防衛力の強化も訴えている。また外国人に対する地方参政権付与にも反対だし、先日も関東大震災朝鮮人犠牲者への追悼文を見送ったようなナショナリストの政党だ。そんな右翼政党に、ついこないだまで「安保法制反対」とか「憲法改正反対」とかヘラヘラ叫いていた連中が入るなんて、どう考えてもおかしな話だ。一体、どういう言い訳をするんだろう、って思っていた。もちろん、こんなアホな連中に取っては、政策なんてものは本当はどうでもいいことであり、何でもいいから自分が選挙に当選できるのなら右でも左でもどっちでもすり寄っていく、節操の無い見苦しい醜い連中なのだ。
しかし、すり寄ってくる連中は選挙に勝つことだけに目がくらんだ亡者だが、それを無条件で受け入れたら希望の党は根本から変節してしまう。移民が押し寄せてきて大混乱に陥ったEUと同じだ。いくら小池都知事が主導権を取って民進党と一緒になっても、民進党からおバカな議員が大量に入ってきたら、数で押し切られて希望の党は第二民進党になってしまうぞ

なーんて危惧していたら、さすがに小池都知事は選別すると言い出した。いくらすり寄ってきても、過去の言動から「こいつは左翼だ」と判断すれば、入れてやらないと言うことだ。これは当然だろう。そうしないと希望の党の存在意義自体が崩れてしまう。民進党の低落は、選挙協力のためだけにアホみたいに共産党なんかと一緒になって「安保法制反対」とか「憲法改正反対」とか叫いていたために国民から見放されたんだから、希望の党だって、ついこないだまで「安保法制反対」とか「憲法改正反対」とか叫いていた連中を大量に抱え込んでしまえば、単なる選挙目当ての野合だと批判され、国民から相手にされなくなるのは自明だ。なので小池都知事が左翼系のアホどもを排除するのは正しい道だ。そもそも民進党自体が、かつて自民党にいた人から社会党にいた人まで幅広くかき集めて出来た寄り合い所帯というか寄せ集め政党なので、肝心な時になると党内の意見がバラバラになって収拾が付かなくなり、それが党勢の低迷を引き起こし、ひいては解党の憂き目に遭ったんだから、党内の意見を純化させるのは政党として当然だ。


〜 突然の立憲民主党の立ち上げ 〜

ところが、て言うか、当たり前だが、希望の党から排除された左翼系議員達は、仕方なく立憲民主党なんていう新しい政党を立ち上げた。普通に考えたら、最初に前原代表が「希望の党と合流する」なんて宣言した時点で、まともな左翼議員なら「あんな右翼政党とは一緒になれない」って言って決別すると思うのだが、彼らは主義主張や政策なんてどうでもよくて自分が選挙に当選して国会議員を続けることだけが目標なので、ともかく必死で希望の党に入れて貰えるように死にものぐるいだった。ところが「おとなしく党の方針に従いまーす」なんてペラペラ言ってた嘘がばれて排除されてしまったもんだから、仕方なく新しい左翼政党を立ち上げた訳だ。
この新しい立憲民主党ってのは、結局は昔の社会党みたいなものだ。現実的な対案も何も無く、ただむやみに何でもかんでも反対するだけの永遠の野党だ。存在意義が無いというより、百害あって一利なしの政党だ。そして、小池都知事は左翼議員たちを排除しただけでなく、なんと立憲民主党の候補者が立候補する選挙区には刺客を立てて戦う、なんていうトンでもない戦略を打ち出した。一体、どうしてそこまで嫌がらせというか敵対するのか理由は不明だが、こんな社会党みたいな政党は嫌いで仕方ないんだろう。いずれにしても、これで選挙情勢が一段と不透明になった事は確かだ。

一方、希望の党からは排除されたものの、左翼政党である立憲民主党には入りたくないっていう人達は、取りあえず無所属で戦うという。そして、小池都知事は無所属の人達には配慮して刺客を送らないと言う。なんだかよく分からない戦略だ。裏でドロドロした怨念がありそうだ。


〜 突然の三つどもえ状態 〜

てな事で、もう誰も事前には予想できなかった大混乱となった。

当初は一強の自民党クズ野党で、自民党が楽勝するだろうという構図だったのが、与党(自公)希望の党という2強のがっぷり四つという構図になり、最終的には自民・公明希望の党・日本維新の会その他左翼という三つどもえの構図になった。共産党は希望の党に対抗馬を立てる方針だし、希望の党は民進党を飛び出して立憲民主党から出馬する前職に刺客を差し向けるし、みんなが互いにいがみ合って大混乱で予断を許さない状況になった。
保守票は与党と希望の党の食い合いになり、また内閣不支持層の票は希望の党と左翼との食い合いとなる。前回、自民党と民進党が競り合っていた選挙区では、もし野党と希望の党が全面的に協力していれば自民党が負ける可能性が大きかったが、希望の党と左翼系に票が分散すれば、どうなるか分からない。一方、自民党が民進党に圧勝していた選挙区でも、希望の党が保守票をごっそりと持っていったら、誰が勝つが分からない。比例代表なら1/3ずつ取るということもありうるが、小選挙区制では、ほんの僅かの差でどこかが圧勝する可能性も出てくる。
もし、これら一連の動きが、社民党が言うように「保守勢力による民進党の解体と連合の分断を狙ったリベラル潰し」なんて言う高等戦術のシナリオなら、それはそれはものすごい陰謀だが、それは考えすぎだろう。

また、全く理由は不明だが、なぜか小池都知事は東京では人気があるようで、東京では希望の党が圧勝しそうだが、東京以外で通用するとも思えない。維新の党の人気が大阪以外で広まらないのと同じ構造だ。ただ、希望の党と維新の党は連携するとのことだから、二大都市圏で彼らが健闘すれば、大きな勢力にはなるだろ。でも、彼らはいずれも現行のクソ憲法は改正するべきだと考えているので、勝利しても構わない。

前原代表は、民進党が希望の党と立憲民主党に分裂したことについて「全てが想定内だ。自分の判断は正しかったと思っている」と強弁しているけど、おそらく100%嘘だろう。もともと前原代表が希望の党への合流を決めたのは、「野党がバラバラでは与党に勝てない」と判断したからだ。それなのに立憲民主党が共産党なんかと選挙協力したら、希望の党に流れるはずだった反自民党の票が分散することになるだろう。
こうした事態を招いた最大の原因は、民進党が希望の党へ合流することを決めた時の小池都知事と前原代表の認識のズレだ。前原代表の認識は事実上の民進党の丸ごと合流だったが、それを完全に明確には訴えなかった。はしたないと思ったのだろうが、そこまで露骨に言わなくても分かってくれると甘い勘違いをしたんだろう。小池都知事に翻弄された訳だ。一方、小池都知事は「理念や政策で候補者を選別する」とは言ったものの、それに反する候補者を排除するとは明確に言わなかった。曖昧にした方がうまくいくと思ったんだろう。実際、彼女の戦略はうまくいき、取りあえずは民進党は総会で合流を了承した。そして、もう民進党が後に引けなくなってから、露骨に排除の理論を持ち出したのだ。したたかと言う、えげつないというか、見上げたものだ。これくらいでなければ政治家として大成はしないだろうな。二人の会談に同席していた連合の神津会長も、前原代表と同じようにうまく騙されて、後になって「話が違う」なんて激怒しているが、もう遅い。

このような想定もしなかった大混乱により、得票数では惨敗しながら、当選議席数では自民党が圧勝する可能性も出てきたし、本当に、どういう結果になるのか全く予想が付かない混沌とした情勢となった。本当に楽しくて仕方ない。

(石材店)「で、幹事長はどういう結果をお望みですか?」
(幹事長)「差し障りがあるから言えません」


どこが最終的に勝つのかは予想が難しいが、少なくとも今の情勢なら、現行クソ憲法を改正しようという勢力が増えるのは間違いないので、その点については大変、喜ばしい。クソ憲法を改正して、是非とも高知県と徳島県の参議院合同選挙区なんていう地方をないがしろにする制度を変えて欲しい。衆議院が人口比例の小選挙区なんだから、参議院はアメリカの上院議員のように各都道府県1名ずつにしたらスッキリして良いんだ

さて、選挙の大きな流れは上記の通りだが、他にも色々と話題が多い。例えば、自由党の小沢一郎は希望の党への合流を断念して無所属で出馬するらしい。彼こそ無節操の権化であり、かつては自民党の幹事長だったのに、何をトチ狂ったのか、自民党を離れてからは新しい政党を作っては壊し、コロコロと平気で主張を変えまくり、隙あらば新しい場所に潜り込もうと模索していたが、取りあえず今回は希望の党には潜り込めなかったようだ。小池都知事も用心したのだろう。
それから前滋賀県知事の嘉田も怪しい行動を取っている。この人は滋賀県知事に当選したことから、自分は人気があると勘違いして全国政党の未来の党を結成したが、選挙で空前絶後の惨敗をして国政選挙からは手を引いていた。ところが、知事を引退した後、政治家としての権力に未練があったため、今回の衆議院選挙に希望の党から出馬するなんて突然、言い出した。ところが、彼女の主張が左翼すぎたためか、希望の党から拒否されてしまい、やむなく無所属で立候補すると言う。拒否されてやむなく立候補を取り止めるのなら理解できるが、無所属で立候補して勝てると思ってるんだろうか。滋賀では勝てるのかもしれない。そして、拒否されたにもかかわらず「比例代表では希望の党を推す」なんて言ってる。たぶん、当選した暁には希望の党に入れてもらうつもりなんだろう。やはり一度味わった権力には未練があるんだろうなあ

彼らのように、自分が議員に当選したというだけで右往左往している連中が没落していくのを見るのは楽しいが、今回の大混乱に対しては、市民運動家と詐称する左派系活動家も戸惑っているのが愉快だ。彼らは一般市民のフリをして中国の手先となって日本の弱体化を画策する活動家だが、彼らは去年の参議院選挙と同じように、共産党や民進党の選挙協力を進めていたのに、肝心の民進党が消滅してしまったので、右往左往のあたふた状態だ

また同じように中国の手先となって日本の弱体化を図る自己中心的で独善的で視野が狭くて知能の低いマスコミども落胆の色を隠せない。彼らは自民党政権が倒れる事だけを目標に世論操作をしているが、頼みの綱の民進党が瓦解してしまったので、やるせなさが満ちあふれている。いくら声高に自民党政権を批判したところで、それに代わる可能性がある希望の党は自民党よりさらに右翼だからだ。
マスコミは、偉そうに自分の独善的な意見を叫ぶのではなく、冷静に事実だけを報道して欲しい。

(2017.10.7)



〜おしまい〜





独り言のメニューへ