日本大学アメフト部の犯罪タックル

〜 断じて許してはならない! 〜



日本大学アメリカンフットボールの選手が、トンでもない悪質なタックルをして大問題になっている。

問題の悪質タックルは、関西学院大学との定期戦で起きたもので、プレーを終えて無防備になったウォーターバックに後ろから突撃して怪我させたという重大犯罪。断じて許してはならない。

(石材店)「アメフト好きの幹事長としては、ラフプレーは好きなんじゃないですか?」
(幹事長)「今回のはラフプレーなんて範疇じゃなくて、明らかな故意の障害事件やな」


毎年、何万円も払ってアメリカのNFL中継を見ているアメフト好きの私としては、確かにNFLの試合なんかで、どう見ても反則とは言えないようなプレーに対して、やたらイエローフラッグが出されるのを興ざめな気分で見ている。明らかに反則ではないプレーや、どっちが悪いのか判断できないようなプレーに対しても、何の躊躇いもなくイエローフラッグが出されまくる。そして、それらに対して監督は少し文句を言うが、当の選手達は、まず絶対に文句を言わず、アホな審判の言うとおりに従う。明らかな誤審であっても、何の文句も言わずに従う。言っても仕方ないと分かってるからだろう。
NFLが過剰なまでに反則に厳しいのは、怪我を防止するためだからだ。特に、クォーターバックに対するレイトヒットは重大な反則とみなされる。他の選手はプレー中は身構えているが、クォーターバックはパスを投げた後は無防備な体勢になるため、ヒットされると大けがする可能性があるからだ。もちろん、ボールを持っている間はヒットしてもいい。て言うか、クォーターバックがボールを持っている間にヒットするクォーターバックサックは、成功すればディフェンスの選手にとっては勲章ものだ。なので、ディフェンスの選手は必死になってクォーターバックに襲いかかる。しかし、クォーターバックがボールを投げた後に勢い余ってそのまま突っかかると反則になる。ボールを持っているクォーターバックに対して必死に襲いかかりながら、クォーターバックがボールを投げてしまうと、とっさに襲うのを止めなければならない。ギリギリのプレーだ。でも、そうしないとクォーターバックが怪我してしまう。タイミングとして、どこまで許されるかと言うと、基本的にはボールを投げた後では、全部アウトだ。ディフェンスの選手だって必死で飛びかかっているんだから、そんなん無理やんって思うが、そこで線を引かないと、線引きが曖昧になってしまう。なので、基本的には一律に反則だ。もちろん、そうは言っても、実際には、多少のレイトヒットは黙認されている。あまりにも微妙だからだ。

しかーし、今回の日大の選手による重大犯罪障害行為は、決してレイトヒットではない。そういう範疇ではない。ビデオを見るとよく分かる。関学大のクォーターバックは、ボールを投げたあと、自分の役割は終わったから、そのままブラブラと無防備に歩いていた。その2秒後に、日大の犯罪者が後ろから猛烈な勢いで突進してきて、背中と言うか腰の辺りに強烈なタックルをかませてきたのだ。2秒後って言うと、アメフトを知らない人にとっては短いように思えるかもしれないが、ビデオ映像を見れば、いくら素人でも、完全にプレーが終わってブラブラ散歩しているクォーターバックを背後から不意打ちした悪質な犯罪であることが分かるだろう。
被害者の関学大のクォーターバックは、右膝軟骨損傷と腰の打撲で全治3週間の怪我をし、さらに椎間関節のよじれにより左足がしびれているようだ。どう見ても、完全な傷害事件だ。

この犯罪が行われたのは、何も甲子園ボウルのような重要な試合ではない。単なる日大と関学大との定期戦だ。
関学大は甲子園ボウルで過去28回優勝した日本一のチームであり、また日大も甲子園ボウルで過去21回優勝した名門チームだ。この東西の両雄が、日本の大学アメリカンフットボールを引っ張ってきたと言っても過言ではない。(一時期は京都大学が圧倒的に強かったが)
この名門2大学の定期戦なんだから、お互いに尊敬し合って和気藹々と行えば良いように思えるのに、このような犯罪的な悪質反則プレーが行われたって事じたいが考えられない。つまり、こういう悪質な行為は日大にとっては日常茶飯事なのだろう

もちろん、直接、手を下した日大のディフェンスの選手は許されない。しかし、最も悪質なのは、選手に指示を出した監督だろう。日大の内田監督は、試合後に「あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」と、危険な犯罪行為を指示した事を認めている。犯行を指示したこいつが一番の張本人だ。
日大の関係者も「今回のプレーは、監督からの指示でやってしまったものだ」と証言しているし、犯罪を犯したディフェンスの選手も「監督に、責任は俺がとると言われていた」と証言しているし、そもそもこの選手は試合開始直後から反則行為を繰り返し、問題の傷害事件の後も引き続き反則行為を繰り返したため、最終的には退場処分となった。退場処分になったのは、問題の犯罪行為そのものではなく、その後の別のラフプレーで関学大の選手を殴ったからだ
問題の重大犯罪の現場には、すぐそばに審判がいて、即、イエローフラッグは出したが、即、退場処分にすべきだった。あれほどひどい傷害事件を起こしたんだから、その場で永久追放してもいいくらいだ。
このような連続した反則行為を、監督の指示なくして、自分勝手に行うことはアメリカンフットボールにおいてはありえないアメリカンフットボールの試合では、全てのプレーが監督の指示に基づいて行われるからだ。そして、退場処分を受けてベンチに下がったディフェンスの選手に対して、反則行為を叱るどころか、ベンチは暖かく迎えている。完全に内田監督の指示による重大犯罪傷害事件だ

そもそも内田監督は悪評が高かった。暴力で部を支配する恐怖政治により、去年の春頃には20名近い部員が大量退部する事件も起きていた。日大のような強豪校において退部するというのは簡単な話ではない。なぜなら、大学への入学そのものがスポーツ推薦なので、退部するって事は退学に等しい行為になる。退学しなかったとしても、高校から大学までスポーツしかやってこなかった選手達が、いまさら普通に卒業して就職するのは極めて困難だ。なので、そういう選手が、そういう覚悟のもと大量に退部したって事は、よほどの重大な理由があってのことだ。
内田監督監督の恐怖のもと、監督の指示に従わなければ選手は試合に出られない。しかし、あまりにもひどい指示だったら、さすがに選手も困るだろう。今回、傷害事件を犯したディフェンスの選手の選手は、もしかしたら犯罪的な行為だと分かってはいながらも、自分の立場を考えて、監督の指示に従って犯行に走ったんだろうけど、逆に、自分の立場が無くなっても、犯罪は犯せないと悟った選手達が大量退部したのかもしれない。
このように有力な選手が大量退部したら部はガタガタになると思うんだけど、なんと内田監督の暴力支配により日大アメフト部は復活し、昨年の甲子園ボウルでは27年ぶりに関学大を倒して21度目の優勝を果たした。そのため、彼の暴力体質が学内で非難されることはなかった。て言うか、内田監督は単にアメフト部の監督だけではなく、なんと日本大学の常務理事でもある。担当は人事(含む男女共同参画)担当て事だから、冗談にもほどがある。これが日本大学の体質なのか。

あんまり言うと、日本大学そのものへの批判になってしまうが、日大の広報担当者は、今回の重大犯罪に対して「監督やコートがああいったプレーを指示した事実はないし、それはありえない。プレーは瞬間的なものなので、今回の件は偶発的なアクシデントだったと認識している」などと言っている。素人が見ても明らかな犯罪行為に対して木で鼻をくくったようなシラを切っているのだが、これが日本大学の体質なのだろう。
もちろん、日大アメフト部の態度も常識では考えられないもので、この重大犯罪が問題になった直後、のうのうと関西大と試合をし、「48−21で日大が勝ちました」なんて嬉しそうにツイートしている。驚愕の行為だ。
そして最も卑怯なのは内田監督だ。事件が明るみになってから雲隠れして逃げ回っている。なんて卑劣な男だろう。

スポーツ庁の鈴木大地長官も「危険なプレーで容認できない」と批判しているが、断じてウヤムヤに済ませてはならない。怪我をさせられた関学大の選手は、傷害事件として警察に訴えるべきだ
また、東大、法大、立教大の3チームは、「今だに日大の監督や選手の正式な処分や再発防止策が講じられていない以上、選手の安全や生命を守ることを第一に指導を行っているコーチ陣としては、日本大学と試合を行うことは難しい」との理由で、予定されていた日大との試合をボイコットすることを決めた。とても常識的な判断だ。

このような体質の日大アメフト部は、もう廃部処分にするしかないと思う。もちろん、実行犯のディフェンスの選手はアメフト界から永久追放しなければならない。彼は監督の指示に従って犯行に及んだだけで気の毒だ、と擁護する声もあるが、いくら絶対的権力者の命令だとしても、指示に従って犯罪を犯すようでは文明社会で生きていく資格は無い。親分に命令されてやりました、なんて言い訳は下っ端のヤクザだって通用しない。もちろん、内田監督も永久追放しなければならない。ヤクザだって、直接引き金を引いた下っ端だけでなく、指示を出した親分も罪に問われるんだから、当たり前だ。でも、部や大学の体質を考えると、単に選手や監督を処分しただけで体質が改善されるとは思えない。日本のアメリカンフットボール界全体への悪影響を考えると、日大のアメフト部は廃部にして、永遠に復活させない強い措置が必要だ。
そうしないと、ただでさえアメリカンフットボールの人気が乏しい日本において、アメリカンフットボールって危険なスポーツだという認識が広まり、ますます廃れていく恐れが強い。あんな傷害事件を起こすのは一部の監督だと分かってもらわなければならない。

(石材店)「本当に一部なんですか?」
(幹事長)「それについてはノーコメントとさせて頂きます」


内田監督に限らず、チームの勝利が自分の業績になる監督は、どうしても勝利至上主義になりがちで、反則スレスレのプレーをさせているケースも多い。相手もそうなんだから、こっちもきれい事だけでは戦えない。合法的なクォーターバックサックにしたって、単にクォーターバックをサックするだけでなく、ついでに怪我までさせちゃえって雰囲気は漂っている。しかし、だからこそ、意図的な暴力行為に対しては厳罰で臨まなければスポーツとして崩壊してしまう。
アメリカンフットボールのような激しいスポーツにおいて怪我はつきものだが、相手チームの選手を怪我させてまで勝とうという考えは断じて許されない。そんな事をしてたらアメリカンフットボール界から有力選手はどんどん怪我でいなくなってしまい、スポーツとして存在できなくなってしまうではないか。

(2018.5.14)



〜おしまい〜





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