今年のノーベル平和賞

〜 トランプや金でなくて良かった 〜



今年もノーベル賞の季節がやってきた。そして、最初の医学生理学賞でいきなり本庶佑京都大学高等研究院特別教授が受賞した
受賞理由は、がん免疫療法という新しいがん治療の方法を発見したことだ。
かつて物理学者を目指していた僕としては、ノーベル賞の基本と言うか自然科学そのものの根幹は物理学であり、個人的にはノーベル賞の中では物理学賞が一番偉大と思っている。自然科学の中でも、最も基礎的な本質を明らかにする学問だからだ。化学賞は過去の実績を見ても物理学賞の応用のように見える。医学・生理学賞になると、さらに応用というか実学に近くなり、私の中での評価は相対的に低いが、逆に一般社会への短期的な直接的な貢献度合いは医学・生理学賞>化学賞>物理学賞の順になる。
ま、そんな事はどうでもいい私の個人的な感想であり、日本人のノーベル賞受賞が続くことは誠に喜ばしい。ノーベル賞が欲しくて欲しくて堪らないのに、いまだに自然科学分野で誰も受賞できない中国の手先となって、科学技術予算を大幅カットして日本の国力を弱めようとした民主党政権の残党どもの悔しがる顔が目に浮かぶ。

ま、それは良いとして、ノーベル平和賞だ。ノーベル平和賞については、これまでも散々、批判してきた。一昨年は南米コロンビアのサントス大統領が受賞したのでビックリした。コロンビアで半世紀にわたって続いてきた反政府ゲリラとの内戦を終了させようとした業績が評価されたのだが、なんと受賞発表の数日前に、彼が提案した和平案が国民投票によって否定されていたのだ。つまり、大統領とゲリラは勝手に和平交渉でまとまったが、その和平案は国民には受け入れられなかったのだ。そななクズのような和平案をまとめたからってノーベル賞の受賞理由になるなんて、ノーベル平和賞の価値は地に落ちた

それから2009年にオバマ大統領が受賞した時も、あまりの事にボーゼンとなった。オバマ大統領自体に対しては、大嫌いな民主党ではあっても、過去のしがらみが無い若い黒人のオバマには、どっちを向いてもどん詰まりの国際情勢を、とんでもない大胆さで一気に風穴を開けて前進させてくれる可能性があったので、何かしら期待はしていた。ただ、それはあくまでも可能性であって、何の実績も上げていなかった時点で授与した事に、極めて政治的な意図を感じた。そして、その後、アメリカの外交が支離滅裂に迷走して世界平和を乱すことはあっても貢献することが無かったことが、彼への授与の大失敗を如実に表している。

そもそもノーベル平和賞の歴史は、疑問と欺瞞の歴史だ。2007年のゴアの受賞もひどかった。豪邸に住んで資源を大浪費しながら環境問題を語る詐欺師に対して、なんでノーベル平和賞なんだ?大統領選挙に落ちたから環境問題に活路を見いだして良い格好しようとしているだけなのに。ほかにもゴルバチョフとかアラファトとか北アイルランドのテロリストとか、およそ平和とはほど遠い人たちがたくさん受賞してきた。選考しているのがノルウェー国会とは言え、あまりにも政治的な選考は、ノーベル賞の価値を貶める以外の何物でもない。

その中でも特に酷かったのは2000年の金大中韓国大統領の受賞だ。あまりの事にボーゼンとした。金泳三韓国元大統領が「ノーベル賞の価値も地に落ちたもんだ」と吐き捨てたが、まさにその通りだった。あんな奴の受賞はノーベル賞の価値を貶める以外の何ものでもないが、金大中の受賞がトンチンカンだったことは、その後、朝鮮半島の南北対立が深まることはあっても緩和することが無く、核兵器をガンガン作ってミサイルをバンバン撃ちまくって今にも核戦争を引き起こしそうな北朝鮮に対してなすすべがない事実が如実に証明している。

そして、そういう過去があるにもかかわらず、今年のノーベル平和賞の有力候補とされていたのは北朝鮮のキチガイバカボン金正恩韓国の弱腰腑抜け野郎文在寅のコンビだった。その理由は朝鮮半島の緊張緩和だ。しかし、そもそも朝鮮半島が緊張状態にあるのは、北朝鮮のカチガイバカボンが親子3代にわたって核兵器の開発に血眼になってきたからであり、それを自分でスピードダウンさせたからって、それは功績なのか?また韓国の弱腰腑抜け文在寅は、北朝鮮のキチガイバカボンに好きなように操られてヘコヘコしているだけのお調子野郎だ。一体、あいつがどういう功績をあげたと言うのだ?そもそも北朝鮮のキチガイバカボンは、いつものように核開発のスピードを緩めたように見せかけてはいるが、実質的には何も変わっていない。何も後退させていない。この南北朝鮮の低能コンビが受賞することになったら、まさに2000年の金大中と同じ喜劇だ。金大中だって朝鮮半島の緊張緩和に貢献したとの理由だったが、結局、何の成果も得られなかった。何の成果も得られなかったのはオバマも同じだが、朝鮮半島で同じ過ちを2度繰り返すのは止めて欲しかった。
さらに、同様に、朝鮮半島の緊張緩和に貢献したとの理由で、なんとなんとトランプ大統領も受賞の有力候補に挙げられていた。あれだけ世界中で混乱を引き起こした世紀の発狂大統領がノーベル平和賞を受賞なんかしたら、それこそノーベル平和賞は世界中の物笑いの種になってしまう。物笑いの種になるだけなら害は無いが、トランプ発狂大統領が調子にのってますます世界秩序を破壊し始めるだろうから、大いに実害がある。

などと真剣に憂慮していたら、内戦状態が続くコンゴ民主共和国でレイプ被害にあった女性たちの治療に努める婦人科医デニ・ムクウェゲ氏と、過激派組織ISによる性暴力被害者で、現在は国連親善大使として人身売買被害者の救済を訴えるイラクの少数派ヤジディ教徒ナディア・ムラド・バセ・タハ氏が授与した。本当に良かった。朝鮮の低能コンビやアメリカの発狂大統領でなくて、ほんとにほんとに良かった

それでも、こんな心配をしなければならないくらい意味の無い、と言うか、むしろ百害あって三利くらいしかないノーベル平和賞なんて廃止するべきだと真剣に思う。

(2018.10.6)



〜おしまい〜





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