NIA の考え



NIAは日本で生活する高齢者や海外にいる日本人の高齢の方のなかには

毎日定期的に届く縦書きの新聞を心待ちにしており、かつ、こころの健全化

に寄与していることがあろうとの考えがある。

人間の一生を乳幼児期、児童期、青年期、成人期、初老期、老年期前期、老年

期中期、老年期後期に分けてみて、文字との関係をみよう。

3,4歳ころから文字を覚え、文字を使って生きていくことになる。

小学生になると漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字、アラビア数字など様々なも

のを覚えいろいろなことを知り世界が広がっていく。

中学生になると受験のため文字との付き合いは長時間にわたるものとなる。

高校生では自らの意思で読むものを選択することになり個性の確立の基にな

る。

大学、専門学校に通うようになると文学という世界に入ったり、論文作成など創

造性を文字で現す

こともみられる。

青年期と呼ばれるまでの人生での文字との関わりは、その後の生き方の支えと

なり、知恵となり、人格となる。

青年期を過ぎ、成人として社会で生きていく生き方は、体力、知的な関心、地域

の状況など捉えきれない事情により決められていく。

成人になり文字との関わりは特徴的なことがみられる。それは日常的に新聞と

いうものを通じて日々文字と付き合うことがみられることである。

職場での話題の供給源として、また自らの好みのスポーツの結果をを知るため

にと身近な存在となる。

成人としての時期は立場によっては文字を読み楽しむという時間はなく日々の

生活に流されるが多くの人は文字を息抜きとして、安らぎの時間をみつけるもの

である。

成人期はすばやく去り初老期を迎えることになる。この期はある程度の余裕あ

る時間を持てること

もありいつか読んでみたい本や、じっくり新聞を読むことができる。

初老期)(45歳〜65際)での充実した文字との付き合いも老年期になると、物

事に集中することのわずらわしさから文字との付き合いが減少することが多く見

られる。

人間の精神活動の健全さを担うためには、この時期こそ本や新聞を読むことを

必要とするのであるが。

人生のまとめとしての時期であり多くの知見を要するのである。

今回のNIAの考えは、本、新聞等との付き合いが必要時期に減少しないよう

に、少しでも関わりを保てればということである。

文字との付き合いは本というものがあるが、その前に新聞という誰にでも親し

め、様々なことが高齢

者のアンティエージングに寄与するものは他に見つけがたい。

高齢者の場合、様々な理由から自ら毎日、新聞を購読し読むという作業はスム

ースではないであろう。

NIAはよりスムースに高齢者が新聞を読めるかということを考え実践し、その

効果を科学的に証明していくことなどが目標のひとつである。このような作業に

は臨床心理の専門知識が必

要になり、臨床心理の専門家の

社会的役割のひとつとなろう。

ー リアリティオリエンテーションと回想法 ー

高齢者のこころの健全さに寄与することの新聞への期待には、高齢者のある人たちに必要とされる

アリティオリエンテーション(日時、場所、等の認識)が常に確かめられることが

みられる。

社会で活動する成人には日時の認識など当然のものであり改めて考えるような

ものではないであろう。

高齢者は毎日が平坦になりがちであり、今日が何日であるとか必要のない人も

みられる。

新聞を題材にする限り、何年、何月、何日、何曜日の新聞ではと前置きするも

ので日時等の認識が自然につちかわれる。

また、新聞には過去の自分を思い出す効果的な記事なども多々、みられる。

卒業式の記事で自分の卒業式をなつかしき思い出すということもあろう。

NIAという活動の意味は深く、やさしい呼吸のようなものかもしれない。

NIAの活動により少しの癒しの提供と高齢者の願いであるantiagingができるこ

とを願うものである。