NBCチャプター愛媛

ラララ早明浦・大渡・野村ダム!


第1戦 3月23日 サンライン&めがねのタカイCUP

ノーフィッシュ

やるせなす

チャプター愛媛の開幕戦に出場するため大渡ダム(高知県)を訪れた。
前夜に仮眠できたのは一時間...だけどシンドイなんて言ってられない。どのみちチャプター戦を終えて帰宅する頃には疲労困パイでくたくたなんだから。
よっしゃーっ気合い入れて出かけるぞ!

高速道路を伊野ICで降りたころ、少し身体が目覚めてきたのか腹が鳴った。
コンビニに寄り、その日に必要なドリンク&食料&煙草と一緒に夜食とも朝食ともいえないソーセージ&おにぎりを買って駐車場でパクつく。
そこから国道33号線を約30分走って大渡ダムに到着した頃には、霧のような細かい雨が降りはじめていた。

チャプター愛媛の受付開始は6時からではあるが、いかんせん公式ルールでは夜明けまでランチングを行なうことが出来ない。
この時期の深い山合いに位置する大渡ダムの夜明けは遅いうえに、通念上、自分のランチング順は前日プラ入りや徹夜組のあとになる訳で、ぶっちゃけ最後に近いんだから・・・
だから、と言い訳して小一時間の睡眠をむさぼる。
案の定...再び目が覚めてもまだ完全に夜は明けていなかった。

辺りの景色が白みはじめたところでボート準備にとりかかる。
そのうち隣に駐車の(駐めている位置から判断して、おそらくJIJIより少しだけ早く着いたと思われる)だいごろん氏が起きてきたので、準備のかたわらダベりながら寝ボケた頭を軽くシェイプしてゆく。

さほど多くない参加人数のようだが、思っていたより長いランチング待ち時間のあいだに夜はすっかり明けて、眼下にはダム湖がその水面をキラつかせながら鎮座していた。
ランチングと受付を終えてしばらくするとスタートとなった。この時間に少しでも情報を仕入れようと思っていただけに、ランチング待ち時間を無駄にしたのがうらめしい。
まぁグチっても仕方ない。どうせメチャ厳しいのは承知のすけ、全力でバス探してやるわいな!

フライトは19番と、ど真ん中...上流へ向かうにはスピードが足りないし、中流ボディウォーター沿いに張り付いても後発選手の引き波に翻弄されるためしばらく釣りにならない。
しかし朝一のチャンスは無駄にできない。ならば・・・よし決めた!
スロープからほど近いワンドに入ると中にはすでに先行者が居る、でもそれは想定内。ワンドのマウス部にボートを寄せて、ちょうど橋脚の裏側で引き波を回避できるポジションから岬周辺を狙うことにした。

後発選手がひととおり通りすぎたあと静かになったボディウォーターへ出て、岩盤やカバーを狙う。
雨の影響による小さな滝やインレット、そして増水による流木ゴミ溜まり...オイシソウなスポットが見受けられるが、これは湖のほぼ全域そうなんだから、いちいち攻めていたらキリが無い。本当にオイシイところでしかバスに出会えっこないんだから、それを決めないと。

で、決めたのが『割と急深で水深あるけれど、流れの当たらない(又は影響が少ない)エリア』である。
でもこれ、滅多に無いんだよね。なぜなら・・・
流れのあるところだからこそ、その影響で地面が浸食されて深場となるから。...が一般的だから。
でも山間部せき止め型リザーバーなら、ほとんど深い訳だし、本来は山肌だった地形と地盤の性質上、流れが影響しにくいスポットもあるはず。

中流域でそれっぽいエリアとおぼわしき場所をいくつか巡ってみる。カバーにはテキサス、岩盤にはシャッド系やジグヘッドなどセオリーを貫きつつ、ライトリグのフォローを折り混ぜてキャストを続ける。
降りしきる雨がロッドを立てて持つ左手首の隙間から入り込み、左腕はインナーまでびしょ濡れだ。

途中、とある光景に出くわした。

四国の水がめ早明浦ダムの貯水量が深刻化していたが、前週のまとまった雨で一気に70%以上にまで回復していたのだが・・・その雨で大渡ダムの湖周道路が大きく崩落していたのだ。
そこは自分の戦略に合致していそうなエリアなんだけど・・・
朝のミーティングでも注意があったことだし、危うきには近寄らずだなぁ。

ちなみに、野ウサギにも出くわした。

なるべく気配を消して釣りをしている自分としては、目の前の小動物にさえ気付かれなかったのは少し嬉しい。
野ウサギは、かなり急な岩盤&ガレ場の斜面をそろりそろりと歩いていて『おいおい、どこかの犬とか鹿みたいに落ちたらどーすんの?!』と心配してしまうほどだったが...ウサギはようやくこちらに気付くと、さっきまでのトロさは何だったのかと思う程のスピードで山肌を駆け抜けクリークの奥へと逃げていった。おいおい...

そうだもうひとつ、不思議な生き物にも出くわしたのだった。

水中の様子というのはアングラー視線の集中を凝縮させるモノであることに間違いない。
その水中...岸ギリギリの浅いレンジを泳ぐ姿を発見。
一目でそのデカさが頭を支配するほど...ゆうに60up級!だけど泳ぐスピードが早い。
くそー、こっちより先に気付かれて逃げているのか?
でも体色が白っぽいのは・・・横っ腹の色じゃないし、鯉でもないし・・・
とにかくバスじゃないと判ったところで今一度その姿を追いつつ目を凝らした。
『これ、魚じゃないぞ。小動物だ』・・・だけどこんなに泳ぐのは何?

すでにエレキでは追いつけない15mほど向こうのほうで、ジャバっと岸にあがって、山の奥へと消えていった姿は...イタチのようでもあったが、そもそもイタチって水中潜って泳ぐ?ビーバーみたいに。
ビーバーは日本に居ないし、もっとスリムだったから...カモノハシ?
だけどそれもオーストラリア生息だし大きな口じゃなかったし、違うよな。
テンはもっと小さいはずだし。

つーか...つーか... 水中泳ぐイタチって、ひょっとしてカワウソ...なのか?
うっそだぁ、そんなはず・・・いやまてよ。
この高知西部の山奥で、仁淀川水系で...確か日本で最後にニホンカワウソが目撃されたのは1979年、高知県須崎市の新荘川。
...といえば、この大渡ダムからちょうど南の沿岸部に位置する場所だ。
須崎市は嫁の実家があるので何度も行ったことがあり、どれくらい自然豊かな場所かはよく知っている。そして当然ながら大渡ダム周辺は、そんな須崎よりも比較にならないほど人間の気配は少なく、未開発の山々と自然が今なお残っている。

これはあながち・・・

まぁいい、ロマンはロマンだ。そんなロマンあふれる大自然のなかで(リザーバー自体は人工建造物ですけどね)魚釣りを楽しんでいる喜びを・・・
パンツの中までズブ濡れになりそうな勢いで雨に打たれ、頭ガンガンになりながらも、喜びをひしひしと感じてしまう。
『どMやな、オイラ』(爆)

もちろん、大渡ダムの名物カモ君をはじめ、1年ぶりのチャプター愛媛スタッフたちや、キューヨシではあまりお会いできない久々の再会をした愛すべきアングラー仲間など、素敵な出会いが盛りだくさんな一日ではあったのだが・・・

結局、ブラックバスという魚には、その日は出くわすこと無く、ガックリとうなだれて帰宅する男がひとり・・・


今年もゼロからのスタートです