New attempt


第6回 ちょっとボート改造

ほとんどのアルミボートユーザーは、魚探の振動子および水温センサーをエレキモーター部分に固定しています、私もそうでした。クランプを使用して簡単に取り付けられるうえ、ボートの先端という比較的わかりやすい(常に自分の視界にある)部分の水中が探れるとあって、なかなか重宝していました。ですが逆にエレキモーター作動による磁力の影響でノイズを拾ったり、あまり正確な水温を計れなかったり、超シャローでは振動子を底岩などにぶつけて傷つけ壊しはしないかと不安を抱えつつ使用していたのも事実です。しかしなによりも、琵琶湖でのトーナメントを戦っていて、ものすごく不便に感じたことがありました。それは『エンジン走行中に魚探を使えない』というものです、エンジン走行時はエレキを上げてしまいますからね。たとえば琵琶湖のウィードエリアというのは想像していたよりはるかに広く、ウィードエッジを探そうとすると、岸から数百メートル沖までエレキ走行しなければ見つからない場合が多々あります。有名なディープホールでさえも、霧などで山立て困難な場合は湖のど真中をエレキ走行して探すことが要求されます。もちろんよくよく考えれば琵琶湖に限ってだけでなく、地元リザーバーであってもメインチャネルやブレイクラインを探す場合はエンジン走行でチェックしたほうが格段に効率が良いのです。そこで今回は振動子や水温センサーをボート自体に固定させる事をメインに、どうすればもっと使い勝手が良くなるか試行錯誤しながらボートを改造してみることにしました。

その1:振動子の固定

ていねいに磨いた船底にシリコンボンドをピンポン玉程度の大きさに盛り、押し付けるように振動子をくっつける。アルミ板一枚を隔てても振動子は湖底の様子を映し出してくれるのだ。
ここで注意すべきはシリコンボンド内に空気をかませないこと、密着した状態でないと魚探は正常に作動しなくなります。

その2:水温センサーの固定

水温センサーは船体後部に取り付けます。
エンジン走行しても水の抵抗を受けず、カートップ時にもコードがキャリアに接触せず、取っ手やボートドーリーのおかげでセッティング時に地面とこすれることもない唯一の場所がココです。

その3:接続コードの処理

魚探本体背面に接続するコードのうち余り部分はバウデッキ下に束ねて格納したが、問題はカートップ時にブラブラする先端コード。
そこでDIYショップからブリッジ形の部品を購入し、その内側に通すことにした。これだけで万事OK!
ちなみにブリッジ金具は60円でした。

オマケ:備えあれば何とやら...

船底中央部の溝はボートを陸揚げした時に一番地面と接触させる部分なので、いつ穴があくかわかりません。そこで振動子を固定させたシリコンボンドの余りを利用して溝を埋めておきましょう、これで万が一の場合でも浸水を防げます。
この船は琵琶湖での15馬力全開走行のため後部溝に強化鉄芯を溶接していました。見た目が不細工だったのですがアルミ色のシリコンボンドで埋めると隠れてスッキリ!いい感じです。

いざトーナメントになると、カートップってセッティングに時間がかかるためスロープを長時間占有することになり、他選手や運営の妨げになっているんじゃないかって思って、ついつい腰が低くなりがちの方も多いのでは?私はこの改造をしたことによりエレキ本体をセッティングするのがずいぶん楽になりました(長いコードがなくなったので) それだけでもスムーズなので、しなくてもいいアセリを感じることも少なくなりました。思う存分釣りを楽しめるのっていいですよ。

2000.7.30