慰霊の旅への誘い
表紙へ戻る/
目次へ戻る/
前の頁へ戻る/
次の頁へ進む
平成11年6月、1通の封書が届いた。差出人は、ニューギニア方面遺族会の田所さんである。
田所さんには、1月頃、ニューギニア慰霊参拝の御世話をお願いし、2・3度連絡の往復があったものの、最近音信が途絶えていたから、今年はもう駄目なんだろうと諦めかけていた。そこへ封書が届いたのである。
急いで封を切ってみると、紛れもなく、今年の東部ニューギニア慰霊参拝団募集の案内である。
私の二つ目の課題は、これで解決するわけだ。
慰霊の旅の募集は、4コースであった。
第1コース 8月 7日出発 ウエワク、マダン、ポートモレスビー
第2コース 8月14日出発 マヌス、マダン、ケビエン
第3コース 8月14日出発 ウエワク、ラバウル
第4コース 8月21日出発 ウエワク、山南、ポートモレスビー
義父八郎平は、ニューギニアのニューアイルランド島ケビエンで戦死しており、ケビエンを訪問するのは、第2コースだけであるから、選択の余地はない。
妻にこれを説明すると、俄然それには行けないと言い出した。桝田家に嫁に来た立場の私としては、桝田家の先祖を祀らねばならないお盆に家を空けて、自分の父の慰霊に行くわけにはいかないと言うのである。
表紙へ戻る/
目次へ戻る/
前の頁へ戻る/
次の頁へ進む