最初の失策
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ポートモレスビーに到着した私は、入国審査を無事通過、スーツケースを受け取り、税関へ。
税関では何か聞かれたが、さっぱり判らない。私は、苦笑いをして立っていた。係官が「OK」と言ったので、私は「サンキュー」と言って通り抜けた。
ガードマン風の人が戸を開けてくれた。そこが出口なのである。
出口から出たものの誰もいない。添乗員の千々輪さんが来るはずなのにまだ来ていない。
日本人らしい女の人が迎えに来た。この人は違うと判断して無視することとした。私の次に源田さんが出てきた。その後が続かない。山田さん父子も、セラントラベルの一行も、1人も出てこない。
私の、人より早く出た優越感は、いつの間にか限りない不安感に変わっていた。
その内、添乗員の千々輪さんも到着し、初対面の挨拶をした。しばらく待っていた千々輪さんも心配になったのか、中に入って行った。
しばらくして出てきた千々輪さんが、私に荷物を持って戻るように言う。不安一杯で税関に戻った私に、荷物は置いて外で待てと言う。何が起こったのかさっぱり判らない。
しばらくして、皆さん一緒に出てきた。私の荷物はどうなったのか、そっと聞いてみると、ああ、あれは、国内線に積み替える手続きをしました。と言うのである。
早く出てくればよいという訳ではなかったのだ。
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