椰子園の眺め


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ニューラバウル空港(トクア)  国内線のポートモレスビー発ラバウル行きの飛行機は、ニューブリテン島トクアにあるニューラバウル空港への着陸体制に入った。
 この空港は、ラバウルの火山噴火により閉鎖されたラバウル空港の代替施設として、日本の海外援助により平成10年3月完成、同11月供用開始したばかりの空港である。
 私は、着陸体制に入った飛行機の窓から地上を眺めて驚いた。見事な椰子園である。これは椰子林ではないと感じた。整然と等間隔に並ぶ椰子は、絶対に「林」ではない「園」だと考えたのである。
 着陸後、聞いた説明によると、ドイツ軍が植栽したものだという。
 ニューギニアは、ドイツ帝国の植民地政策により、1884年(明治17年)から第一次世界大戦の戦後処理によりオーストラリアの委任統治領とされる1920年(大正9年)まで、ドイツ領だったのである。
 ということは、これらの椰子園は、80年以上の樹齢と言うことになる。椰子の寿命が何年程度なのか、調べていないが、見たところ皆同じ様な樹齢に見えた。
 椰子園の間作のような形で、椰子の足元に植えられているカカオやバナナは、最近植えたような若い木が随所にあった。しかし、あまり若い椰子の木を見かけることは無かった。椰子の実から芽を出させているのは見たが、椰子園の補植はしないのであろう。

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